内臓脂肪をラク～に落とす「食べ方」／やせたいなら肉を最初に食べる
お腹についた内臓脂肪を落とすなら、肉を最初に食べる「ミートファースト」というダイエット法に注目です。みやま市工藤内科院長の工藤孝文先生によると、肉を食べることでやせホルモンと呼ばれるGLP-1（ジーエルピーワン）が分泌されるそうです。ミートファーストにどんな効果があるのか、くわしくみていきましょう。
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たんぱく質スタートでやせやすくなる！ 肉を野菜より先に食べる
「肉→野菜→炭水化物」の順に食べる「ミートファースト」は、いま注目のダイエット法です。
「ミートファーストで内臓脂肪が減ってやせられるのには、大きく2つの理由があります。1つ目は、肉から食べることによって、〈やせホルモン〉と呼ばれるGLP-1（グルカゴン様〈よう〉ペプチド1）が速やかに分泌されること。そして2つ目は、早めに満足感が得られて、食べる量、特に主食の炭水化物量を減らせることです」（工藤先生）
GLP-1の働きの前に、炭水化物を最後に食べる理由から説明しましょう。
食べたものは消化分解されて、小腸から糖質として吸収されます。吸収された糖質は、血液に乗って全身をめぐり、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンによってエネルギーに変換されるのですが、空腹時にいきなり糖質の多い炭水化物を食べると、血糖値が急上昇してしまいます。すると、体は「糖質が余っている」と勘違いし、脂肪として貯えようとするのです。
肉から食べはじめれば、肥満の原因となるこの急激な血糖値の上昇を抑えることができます。
肉は糖質をほとんど含みません。さらにGLP-1の血糖抑制作用が働きます。満腹中枢を刺激し食べすぎを予防、脂肪細胞を刺激し脂肪分解力をアップさせ、胃酸の分泌を抑えて腹もちをよくします。
「肉はアミノ酸20種をバランスよく摂れる食品です。筋肉の増強と血流や代謝アップ、免疫機能の活性のためにも、積極的に摂ってください」（工藤先生）
肉類を選ぶときには、「脂肪燃焼を促すL（エル）-カルニチンの含有量」が目安の1つになります。
肉が一番早くやせホルモンを増やす
野菜＆炭水化物：遠回り＆ゆっくり到達
肉：最短ルート＆2つのルートで到達
→食欲を抑えるやせホルモン GLP-1分泌
野菜や炭水化物に比べて、肉はGLP-1の分泌を早く促す。腸までの到達が早いことに加え、腸内で結合するたんぱく質もGLP-1を分泌させるため、2つのルートからやせホルモンの分泌に作用する。
・満腹信号が出て食べすぎ防止
・脂肪細胞の分解力アップ
・食物の分解速度が遅くなり腹もち向上
・血糖値の急上昇を抑制
・血流＆代謝アップ
・免疫力アップ
・脂肪肝を予防 など
肉→野菜→炭水化物の順で食べる
ミートファーストは、2番目の野菜が大切。肉のあとに食物繊維が豊富な野菜を食べることで、腸内環境が整う。「肉ばかり食（しょく）」は腸内環境を悪化させる原因になるので要注意。
卵・牛乳・チーズで置き換えも可！
「肉は重い」と感じるときには、肉同様に、たんぱく質を豊富に含む卵や牛乳、チーズで代用できる。これらは調理時間もかからないので、朝食や外食時の補助たんぱく源に向く。
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脂肪を燃やすL-カルニチンの多い肉ランキング
1位：ラム肉
低カロリーも魅力
L-カルニチン含有量が牛・豚・鶏より高く、しかも低カロリー（100g当たり198kcal）。牛肉より高たんぱくで、ミネラルも豊富。
2位：牛肉（赤身）
不足しやすい鉄分・亜鉛が豊富
鉄分は鶏・豚の3～4倍、造血ビタミンと呼ばれるビタミンB12、免疫力を上げる亜鉛、代謝を促すビタミンB群も豊富。貧血を解消。
3位：豚肉
疲れと悪玉コレステロールを撃退
疲労回復効果が高いビタミンB1の量は牛肉の約10倍。レバーの鉄分は牛・鶏より多い。悪玉コレステロールを撃退する成分も豊富。
4位：鶏肉
高たんぱく・低脂肪・低価格
牛・豚に比べ低脂肪で高たんぱく。手頃な価格も魅力。肌にいいコラーゲンとビタミンAが豊富。近年、胸肉の疲労回復効果に注目が集まっている。
このコンテンツの監修者は……みやま市 工藤内科院長 工藤孝文（くどう・たかふみ）先生
工藤孝文（くどう・たかふみ）先生
【PROFILE】
減量外来・糖尿病内科医。福岡大学医学部卒業。専門は生活習慣病、漢方治療、ダイエット治療など。全国で講演を行い、テレビなどメディアにも数多く出演。著書に『毎日100gダイエット！ 内臓脂肪を減らす食べ方』（日本実業出版社）など。
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（抜粋）
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編集・執筆／株式会社はる制作室、真瀬 崇、坂本夏子、黒澤 円、石野宏幸
執筆協力／常井宏平
撮影／中川晋弥
イラスト／桜井葉子、麻柴朋貴
写真・イラスト協力／shutterstock、photolibrary
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