11/15は「ベルリン会議」が始まった日|アフリカ植民地化の影響は現在まで続く[河合塾世界史講師 監修]

11/15は「ベルリン会議」が始まった日|アフリカ植民地化の影響は現在まで続く[河合塾世界史講師 監修]

アフリカ植民地化について話し合われた「ベルリン会議」。河合塾世界史講師の神野正史さんによると、この会議が現在もアフリカに残る部族対立などの原因になっているそうです。いったいどうしてなのでしょうか。今回は書籍『その日何があったかがわかる 1日1話5分で身につく歴史の教養365』から「ベルリン会議」について解説します。

書籍『その日何があったかがわかる 1日1話5分で身につく歴史の教養365』

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【1884年】11月15日 アフリカの分割方針を決めるベルリン会議が開催される

11/15は「ベルリン会議」が始まった日|アフリカ植民地化の影響は現在まで続く[河合塾世界史講師 監修]
列強が集まって開かれたベルリン会議

1880年代頃からのアフリカは、ヨーロッパ各国による植民地争奪戦の渦中にあった。当然ながら、各国間で利害の対立が起こり、一触即発の様相を呈する。植民地はほしいが、既得権益は失いたくない。列強間の戦争はできるだけ避けたい。そんな思惑を各国が抱いていた。

とくに、紛争の種となっていたのが、コンゴ川流域の分割問題だ。この地域を巡ってベルギーとポルトガル、イギリスが対立状態にあった。混乱から脱するべく、ポルトガルはドイツに助けを求め、鉄血宰相ビスマルク首相率いるドイツが調整役を引き受けたことから、ベルリンに各国が招集され、欧米諸国によるアフリカ植民地化についての国際会議が行なわれた。これを「ベルリン会議」、または、コンゴ問題がことの発端になったことから「ベルリン=コンゴ会議」とも呼ぶ。会期は1884年11月15日〜1885年2月にかけての100日ほどに及んだ。

会議には当時アフリカに野心をもっていた欧米列強のイギリス・ドイツ・オーストリア・ベルギー・デンマーク・スペイン・アメリカ・フランス・イタリア・オランダ・ポルトガル・ロシア・スウェーデン・オスマン帝国の14カ国が参加。なかでも当時のアフリカ支配権を握っていた4国、フランス、ドイツ、イギリス、ポルトガルが主役となった。

ベルリン会議での最重要決議は「ヨーロッパ各国がアフリカの土地と人間を勝手に区画分けして統治できる」という項目で、地域を最初に占領した国がその地域の領有権をもち、沿岸部を占領した国が内陸部も支配できるとの決定だ。つまりは、早いもの勝ちでアフリカへの支配を広げてもいいと、列強が勝手に決めたということになる。このようなアフリカ分割の大原則、既得権益の調整を実施し、国際的に承認することなど、全7章、38条からなる「ベルリン条約」が締結した。

ベルリン条約以降、ヨーロッパ列強はアフリカめがけて遠征を繰り返し、アフリカの分割はさらに加速。ほぼ全域が列強による植民地支配下に入った。20世紀になってアフリカ諸国は次々に独立を果たしたものの、列強が勝手に引いた国境線に基づいての建国になったため、現在も部族対立、国境対立など、不安定要素の原因として残っている。

11/15に起こった、その他の出来事

1867年・坂本龍馬、暗殺
1955年・自由民主党、結成
1975年・第1回先進国会議

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このコンテンツの監修者は……神野正史 (じんの・まさふみ)

【PROFILE】
河合塾世界史講師。1965年名古屋市生まれ。立命館大学文学部史学科西洋史学専攻卒。世界史ドットコム(http://sekaisi.com)主宰。学びエイド世界史鉄人講師。ブロードバンド予備校世界史講師。ネットゼミ世界史編集顧問。歴史エヴァンジェリスト。河合塾で長年にわたって教壇に立ち、圧倒的な支持を受け続けてきたベテラン世界史講師。また、TV出演、講演、雑誌取材、ゲーム監修なども多彩にこなし、著作家としても活躍している。おもな著書・監修書に『「世界史」で読み解けば日本史がわかる』(祥伝社)、『世界史劇場』シリーズ(ベレ出版)、『現代への教訓! 世界史』(PHP研究所)、『イラスト図解 感染症と世界史 人類はパンデミックとどう戦ってきたか』(宝島社)などがある。

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(抜粋)

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編集/株式会社クリエイティブ・スイート
執筆/奈落一騎、佐藤賢二、つるたちかこ、目片雅絵、倉田 楽

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