11/8はF=ローズヴェルトが米大統領に初当選した日! 争点は「大恐慌からの復活」[河合塾世界史講師 監修]

11/8はF=ローズヴェルトが米大統領に初当選した日! 争点は「大恐慌からの復活」[河合塾世界史講師 監修]

アメリカを皮切りに起こった世界恐慌。その恐慌の真っ只中にアメリカ大統領に当選したのは、フランクリン=ローズヴェルトでした。彼の当選の背景には、国民の心に響いた言葉があったからなのだとか。今回は河合塾世界史講師の神野正史さんが監修した、書籍『その日何があったかがわかる 1日1話5分で身につく歴史の教養365』から、フランクリン=ローズヴェルトが大統領に初当選するまでの出来事を解説します。

書籍『その日何があったかがわかる 1日1話5分で身につく歴史の教養365』

監修:神野正史

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【1932年】11月8日 F=ローズヴェルトがアメリカ大統領に初当選する

11/8はF=ローズヴェルトが米大統領に初当選した日! 争点は「大恐慌からの復活」[河合塾世界史講師 監修]
フランクリン=ローズヴェルト

第32代アメリカ合衆国大統領フランクリン=ローズヴェルト。民衆人気に後押しされ、1933〜45年の4期にわたって大統領を務めるという、空前絶後の長期政権を確立した。ローズヴェルトの初当選は、世界恐慌真っ只中の1932年11月8日。恐慌からの脱却を掲げた民主党のローズヴェルトは、異例の大量得票で大統領の座を手に入れたのだ。

世界恐慌が始まったのは1929年10月24日木曜日。ウォール街のニューヨーク株式市場の株価大暴落に端を発しているため、きっかけの日は「暗黒の木曜日(ブラックサーズデイ)」とも呼ばれる。続く2カ月で株式は平均42%急落、さらに3年間でピーク時の90%も下落したという。工業・農業・金融と全産業分野に広がった結果、失業率は23%まで上昇。国民生活に多大な影響を及ぼした。

その原因は過剰投資にある。第一次世界大戦中、戦場にならなかったアメリカは、戦争での利潤を元に株式などの過剰投資を行なった結果、いわば「バブル」状態となり永遠の繁栄が約束されたかのような錯覚を得ていたともいう。また、国内では過剰生産も進行しており、これも恐慌の一因となった。

アメリカで引き起こされた未曾有(みぞう)の大恐慌は、全資本主義国へと波及し世界規模となる。1933年まで5年にわたり最大・最長の恐慌へと発展し、主要国が恐慌前の水準に回復するのには10年もかかったという。各国はブロック経済によって景気回復を図ったほか、軍備増強を行なったが、それが第二次世界大戦の大きな要因にもなったと考えられる。

1932年の大統領選挙はこの「大恐慌からの復活」が争点となった。対抗馬で現職大統領だったフーヴァーは、政府からの融資で金融機関を援助し、金融機関の融資を促して経済を回復させるという施策を行なったが、思うような効果は得られず、逆に民衆の不満は高まった。対するローズヴェルトは「ニューディール政策」を掲げて選挙に挑む。じつは「ニューディール」とは選挙演説のなかで出てきた単語で、政策の具体的な中身は決まっていなかったという。しかし「救済・回復・改革」とニューディールという短い言葉をスローガンに、「われわれが恐れるべきものはただ1つ、恐れそのものだ」と伝えるローズヴェルトの言葉は庶民の心に響き、ローズヴェルトを大統領に押し上げたのだった。

 

11月8日に起こった、その他の出来事

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1895年・三国干渉

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このコンテンツの監修者は……神野正史 (じんの・まさふみ)

【PROFILE】
河合塾世界史講師。1965年名古屋市生まれ。立命館大学文学部史学科西洋史学専攻卒。世界史ドットコム(http://sekaisi.com)主宰。学びエイド世界史鉄人講師。ブロードバンド予備校世界史講師。ネットゼミ世界史編集顧問。歴史エヴァンジェリスト。河合塾で長年にわたって教壇に立ち、圧倒的な支持を受け続けてきたベテラン世界史講師。また、TV出演、講演、雑誌取材、ゲーム監修なども多彩にこなし、著作家としても活躍している。おもな著書・監修書に『「世界史」で読み解けば日本史がわかる』(祥伝社)、『世界史劇場』シリーズ(ベレ出版)、『現代への教訓! 世界史』(PHP研究所)、『イラスト図解 感染症と世界史 人類はパンデミックとどう戦ってきたか』(宝島社)などがある。

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(抜粋)

書籍『その日何があったかがわかる 1日1話5分で身につく歴史の教養365』

監修:神野正史

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編集/株式会社クリエイティブ・スイート
執筆/奈落一騎、佐藤賢二、つるたちかこ、目片雅絵、倉田 楽

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