58年前の11/22はケネディ大統領が暗殺された日！「20世紀最大の謎」とされる事件を河合塾世界史講師が解説

生中継のパレード中に命を落としたアメリカ大統領のジョン=F=ケネディ。河合塾世界史講師の神野正史さんによると、「20世紀最大の謎」とよばれるほど多くの謎が残ったままなのだそうです。今回は書籍『その日何があったかがわかる 1日1話5分で身につく歴史の教養365』から、ジョン=F=ケネディが命を落とした1日の出来事を解説します。

書籍『その日何があったかがわかる 1日1話5分で身につく歴史の教養365』

監修：神野正史

≪乃木坂46・山崎怜奈推薦！≫

【1日1話365日】
歴史を見る目が変わる！

1月1日から12月31日まで
その日起こった歴史の大事件がすぐわかる

1日1話読み進めていくだけで、その日世界で何が起きていたのかをインプット。自分の幅を広げる教養としてはもちろん、今日会う人との会話の切り口にしても。今日その日に起こった出来事だから、より身近に感じて覚えやすくなります。歴史に生きる偉人たちや大事件を知り、その生き方・動きを知れば、これから自分が進む方向に影響する可能性も。1日5分、1年間で広く深い教養を身につけましょう。

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【1963年】11月22日「20世紀最大の謎」ケネディ大統領が暗殺される

58年前の11/22はケネディ大統領が暗殺された日！「20世紀最大の謎」とされる事件を河合塾世界史講師が解説 — オープンカーでパレードするケネディ大統領

アメリカ合衆国第35代大統領ジョン=F=ケネディは、1963年11月22日、翌年11月の大統領選に向けた遊説のために訪れた、テキサス州ダラスで銃撃され、死去。46歳だった。暗殺は多くの人が集まるパレード中の出来事で、衆人環視のなか行なわれ、そのニュースは世界中に衛星生中継された。犯人はすぐに捕まったものの、不可解な点も多く真相が解明したとはいえない。ケネディ大統領暗殺事件は、現在でも陰謀論がまことしやかにささやかれる「20世紀最大の謎」なのだ。

ケネディは1961年1月、43歳という若さで史上最年少の大統領に就任した。キューバ危機やベルリンの壁、米ソ宇宙開発競争など冷戦の時代で、難しい交渉にあたったケネディは、「アメリカの希望の星」といわれるほどの人気を誇った。強いアメリカを取り戻すために奔走するケネディには敵も多く、暗殺事件について陰謀論が根強いのはそのせいでもある。

1963年11月22日、ケネディはテキサス州ダラスを訪れた。ケネディとファーストレディのジャクリーン、テキサス州知事ジョン=コナリーと妻のネリー夫人の4人は1台のオープンカーに乗り込んで、空港から昼食会と大統領のスピーチが予定された会場であるダラス・トレードセンターへと向かった。

沿道の人々に見守られながら走るオープンカーを、3発の銃弾が襲い、そのうちの2発がケネディに命中。すぐに病院に運ばれたものの、頭部に致命的な傷を負い、息を引き取った。ダラスに到着後、わずか1時間20分後の出来事だったという。

犯人とされるリー=ハーベイ=オズワルド容疑者は即日逮捕。また暗殺から2時間ほど後には副大統領ジョンソンが大統領にスピード就任するなど、すばやい事件終結も憶測を生む理由になった。オズワルド容疑者は事件の2日後、警察から拘置所に移送される途中、多くのマスコミ陣が取り巻くなかで銃をもった男に射殺された。その犯人はマフィアとの関係が深いとされるナイトクラブの経営者。この犯人も数年後に獄中死している。アメリカ当局は「オズワルド容疑者単独犯行説」を取っているが、真相を知る者がすべて亡くなり、動機解明は不十分に終わっている。

ケネディは志半ばで銃弾に倒れた。政治思想はジョンソンに引き継がれたが、大きな謎を後世にまで残したのだ。

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このコンテンツの監修者は……神野正史（じんの・まさふみ）

【PROFILE】
河合塾世界史講師。1965年名古屋市生まれ。立命館大学文学部史学科西洋史学専攻卒。世界史ドットコム（http://sekaisi.com）主宰。学びエイド世界史鉄人講師。ブロードバンド予備校世界史講師。ネットゼミ世界史編集顧問。歴史エヴァンジェリスト。河合塾で長年にわたって教壇に立ち、圧倒的な支持を受け続けてきたベテラン世界史講師。また、TV出演、講演、雑誌取材、ゲーム監修なども多彩にこなし、著作家としても活躍している。おもな著書・監修書に『「世界史」で読み解けば日本史がわかる』（祥伝社）、『世界史劇場』シリーズ（ベレ出版）、『現代への教訓！世界史』（PHP研究所）、『イラスト図解感染症と世界史人類はパンデミックとどう戦ってきたか』（宝島社）などがある。

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（抜粋）

書籍『その日何があったかがわかる 1日1話5分で身につく歴史の教養365』

監修：神野正史