「俺、子どもができないカラダかも?」『もっと話そう!Hello Femtech』プロジェクト Answer記事

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女性だけのものだと思っていたら大間違い
不妊治療はふたりで行うことなんです

2022年4月からいよいよ保険適用となる不妊治療。日本では、約5組に1組の夫婦が何らかの不妊治療を受けているそうです。「不妊は女性の悩み」と考えられがちですが、WHOの調査では、約5割の場合、男性のみか男女両方に原因があるという結果も。男性不妊について、産婦人科医の福山千代子さんにお話を伺いました。

男性不妊の原因として最も多いのは
精子が正常に作られない「造精機能障害」

「男性不妊の原因として、精巣で質のよい精子が産生されない造精機能障害、精子の通り道が閉塞している精路通過障害、射精障害や勃起障害などの性機能障害などがあります。これらのうち男性不妊の原因として最も多いのは、精子が正常に作られない造精機能障害です」

そもそも男女ともに不妊原因の割合は半々。
年齢とともに、妊娠しにくくなる傾向に

「不妊治療というと、女性が病院へ行くイメージがありますが、根本的な原因は男女半々の割合であります。いずれ子どもが欲しいと思っている人は、STD(性感染症)も含めて、男性も女性もブライダルチェックを受けることがベスト。女性は加齢とともに妊娠しにくくなることはもはや常識ですが、男性も精子の質や運動率が下がります。」

WHO調べ

妊活はふたりで取り組むこと。
まずは第一歩、踏み出してみよう

不妊治療をスタートしたいけれど、夫が病院へ行くのを嫌がる、どう伝えていいのかわからない、というお悩みも聞きます。
「男性側が病院へ行きたがらないというのはよく聞きます。しかし、妊活はふたりで行うもの。本来は不妊治療の病院でどちらも検査するのが基本ですが、どうしても抵抗があるというなら男性ひとりで泌尿器科へ行っても検査することができます。近年では、自宅で精子のセルフチェックができるものもあるので、それをきっかけに男性が病院へ行くことのきっかけとなったらいいなと思います」

スマホに顕微鏡をセットし精液を撮影すると、運動能力のある精子の割合がわかるというもの。dotest®スマートフォン用運動精子濃度テストキット ¥5,500(ロート製薬)

教えてくれたのは・・・・・・福山千代子医師

福山千代子医師

日本産科婦人科学会専門医。日本産婦人科学会・日本女性心身医学会所属。MET BEAUTY CLINICにて勤務。生理トラブルや更年期障害など、あらゆる世代の女性特有のお悩みに向き合う。

宝島社では女性誌11誌男性誌2誌、計13誌合同によるフェムテック・フェムケア啓発プロジェクト「もっと話そう! Hello femtech」を2021年12月25日(土)より始動しました。
フェムテックの認知度向上を通じて、女性の健康問題に係わる具体的な話題を話す機会を増やすことで、女性がより活躍できる社会に繋げ、ひいては男女関係なくヒトが生きやすい社会を目指すための活動です。

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取材・文=吉田彰子

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