最終回目前『カムカムエヴリバディ』ひなたは「普通女子」に光を当てた朝ドラヒロイン!? ｜五月女ケイ子「大人女子TVメモ」

大人女子TVメモ／五月女ケイ子

『ＧＬＯＷ』で連載中の「大人女子TVメモ」。NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』を観て、五月女ケイ子さんが思い出した高校時代の記憶とは!?

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『カムカムエヴリバディ』で呼び起こされる1992年の記憶

3代目の主人公・ひなたは1965年生まれ。時代は昭和から平成へ。1992年に突入。朝起きたひなたの前髪に巻かれたヘアカーラー、とさかヘアにべっこう風のバレッタ！デジャブかと思うくらい自分そっくりで興奮しました。90年代のギャルブーム、ワンレンボディコンブームの陰に隠れていた普通女子にスポットを当ててくれるなんて、これはもはや事件です。

思えば、田舎から横浜に越してきた高校1年。中学生気分のまま、カーラーで巻いた髪をスプレーで固め登校したら「元ヤンだったの？」と言われハッとし、辺りを見回すと、ラルフ・ローレンのポロシャツの襟を立て、肩にセーターを巻いたおしゃれハマっ子JKたちが……。風にもびくともしない前髪だった身で、いきなりラルフなんて恐れ多くて、フレッドペリーのポロシャツを買ったら、襟が立たなくてビックリしたのもいい思い出です。カリスマ美容師がまだいない時代、パーマをかけると必ずかかりすぎてチリチリになる失敗パーマJKが大量発生したのもその頃（もちろん私も）。1年かけ、ようやくゆるふわパーマになり、マッキーを聴きながら受験勉強していた1992。「ヒューヒューだよ」「カキーン！」などの珍セリフにツッコミつつも心を持っていかれた『二十歳の約束』も1992のドラマでした。見覚えのあるバレッタのおかげで、数限りない失敗をくり返してもメゲない、やっぱり青春には弱い、懸命で初々しかった昔のヤングウーマンたちに思いを馳せることができました。

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