更年期は閉経を挟んだ前後5年の10年間。平均的な閉経年齢は50.5歳と言われているので、まさにGLOW世代は更年期世代。カラダもココロも不安定になるこの時期こそ大事なセルフケアについて、編集長井下がぜひみなさんとシェアしたいネタをお届けします。
いつの間にかクセが強めに!?
自分で自分のトリセツを上書き更新しよう!
更年期って改めて自分と向き合って、見直す時期なんだろうなと思います。知らず知らず蓄積された思い込みや自分の殻を一旦リセットして再構築することで、これから先をよりよく、より自分らしく生きていける。今回は、自分のカラダとココロを自分で理解して、自分のカラダやココロのクセへの対処法を身につけていく手助けになる、そんな本をご紹介。
読みやすくて分かりやすい入門編としての一冊
冷えとりで有名な石原新菜先生による『更年期ってこういうこと図鑑』(宝島社)。こちらはイラストや図解が多くスラスラと読めます。更年期のカラダの変化や起こる不調への予防や対処が項目ごとにまとめられているので、まず更年期がどういうものか、更年期になると何が起きるのかを知りたい人におすすめ。
「更年期と女性ホルモンの関係って?」「更年期にはどうなるの?」「身体や心の乱れはセルフケアで!」「どうやって更年期と向き合う?」「これって病気? 更年期障害?」の5章から成り、見開きごとに一問一答形式で具体的に展開されています。
帯にある≪アラフォーから備える、更年期対策がこの一冊に!≫の通り、更年期について幅広く簡潔に網羅されていて、一読すると更年期のしくみや、自分の抱えている不調の原因と対処法が分かります。知らなかったり、原因が分からないでいると不安や辛さばかりがつのってしまうので、まずは読んでみるのがいいし、コレほんとに分かりやすいです。
更年期の前段として膣のことも知っておきたい
2冊目は、植物療法士の森田敦子さんによる膣の本、『感じるところ』(幻冬舎)です。実はコレ、更年期前の20代、30代を対象に書かれたもので、更年期向けでは『枯れないからだ』(河出書房新社)があるのですが、若者向けだけあってより分かりやすく膣ケアの基本的な心得が書かれています。
読みながら我が身を振り返り、あぁもっと若い頃にこの本に出会っていれば……と思ってしまいましたが、知らなかった自分を確認することでこれからどうするか、という意識につながって関心を持つきっかけになりました。娘さんがいらっしゃる人にも参考になるんじゃないかなと思います。
この本でプレ知識を得て、『枯れないからだ』を読むとより理解が深まり、女性にとって膣を大切にすることの意味、セクシャルウェルネスの重要性を知ることができます。
メンタルヘルスが実はいちばん大事なんじゃないかと思う今日この頃
3冊目は、大人気の産婦人科医、高尾美穂先生の『心が揺れがちな時代に「私は私」で生きるには』(日経BP)です。更年期に限定したものではなく、高尾先生が様ざまな女性のお悩みに答えるかたちで、自己肯定や自分らしさについての考え方を教えてくれる指南書です。お悩みのなかにはアラフォーや40代の方からのものも多くみられ、更年期についても触れられています。
この本の〝はじめに″には「私たちは自分で決意することで、1日を上機嫌に過ごすこともできれば、十分な睡眠を確保することもできます」「自分の人生を、自分らしい、自分が望む時間に仕立て上げることができるのは、自分以外にいません」と書かれています。これこそ、私たち更年期世代に必要な言葉ですよね。
第二の思春期とも言われる更年期は、カラダだけでなくメンタルも不安定になりやすい時期。気持ちに寄り添いながら、そっと背中を押してくれるようなやさしさにあふれた内容は読むとココロがすっと楽になれ、まるでセラピーのようです。
今回ご紹介した本は更年期に限ったものばかりではありませんが、私が実際読んだもののなかからピックアップしてご紹介しました。本そして読書はアナログだけど、理解が深まりセルフケアにつながるので、立派なフェムテック&フェムケア。カラダとココロに向き合って、更年期をヴィーナス期(※)として過ごしていきましょ♪
※GLOWでは、この世代特有の体の変化期である更年期を「ヴィーナス期」と表現しています
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写真・文/井下香苗(GLOW編集部)