45才からの「生理マネジメント」で更年(ヴィーナス)期をハッピーに!/ピルについて
生理中につらい生理痛を感じる方もいるのではないでしょうか。生理痛を緩和する選択肢のひとつに“ピル”がありますが、メリットとデメリットがあるそうです。辺見えみりさんと渡辺満里奈さんが、産婦人科専門医の高尾美穂先生にピルについて教えてもらいました。
※ GLOW世代特有の体の変化期である更年期を「ヴィーナス期」と表現しています
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もっと話そう! R-45の生理のリアル
生理のことをオープンに話す機会は案外少ないのでは? 日頃から女性の体のことについて発信している3人に集まっていただき、私たちの生理について深掘りしました。
45才からのピルはメリットとデメリットを慎重に検討すべき
えみりさん(以下えみり):私、ピルのこと知りたいです。
高尾先生(以下高尾):生理痛が重い人と子宮内膜症の治療のために使うピルは保険適用です。だから困っているなら使いましょう、と。生理痛がつらい人は治療方法がふたつあって痛み止めかピル。どちらを先に使ってもいいんです。
満里奈さん(以下満里奈):中学受験の時にピルで生理日をずらすと聞いたことがあります。
えみり:そんな若い頃から!?
高尾:決勝でたまたま生理になっちゃった女性アスリートと一緒ですよね。
えみり:そうか。本調子が出ない……。
高尾:私はピルを選択肢に入れておくことが大事だと思ってます。最初から排除しちゃうと選ぶことすらできない。知ってるけど選ばないのと、知らないから選べないってずいぶん違うので。
満里奈:違いますね。
えみり:生理日を移動するには?
高尾:イベントの予定にかかる生理の、ひとつ前の生理をずらすのがおすすめです。たとえばピルを7日間続けて飲むと、7日間遅らせられます。
えみり:へえ〜!
高尾:ただし、40才以上だと血栓症のリスクが上がるので、気をつけましょうねとなっています。
えみり:ここぞという時に使ったらすごくラクで便利ですね。
高尾:生理周期を一定にするためにもピルはいいものですけど、40才以降に使おうとすると血栓症のリスクは気にしないといけません。タバコを吸っているとか肥満、血圧が高いという人はやめておいた方が無難。該当しなければちょっと気をつけながら始める。そうすれば周期は安定します。
満里奈:それでちゃんと生理が来る?
高尾:ばっちり来ます。逆に本当は卵巣の機能が終わっていても、ピルを飲み続けると生理が来ちゃうんです。
満里奈:ピルの作用で?
高尾:そうです。見せかけ上の生理みたいなのが来る感じ。
満里奈:体ってすごいですねー。
高尾:自分の生理周期をお休みさせておいて、ピルのホルモンのサイクルで上塗りしちゃうイメージです。
満里奈:よく聞く太りやすくなるとか、副作用とかは?
高尾:副作用というよりはマイナートラブルみたいな捉え方をしていて、10%くらいの方がむくみを感じるし、むくむことで体重が増えるという人もいます。でもそれは最初の1〜2ヶ月程度。卵巣にとってはお休みで、自前のホルモンの代わりに薬(ホルモン)が入ってくるという状態に慣れるための期間が必要なんですね。3ヶ月くらい経てば、ほとんどの方が慣れていく。ピルを飲むとみんな太るわけじゃないということです。
満里奈&えみり:なるほど~。
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お話ししてくれたのは……
【右】渡辺満里奈さん
【PROFILE】
1970年生まれ。おニャン子クラブ会員番号36番としてデビュー。解散後はテレビやCM、雑誌などで活躍。現在、TBS系『ひるおび!』、ニッポン放送『オールナイトニッポンMUSIC10』に出演中。野宮真貴さん、松本孝美さんと「大人の女史会」を結成し、テレビやラジオ、雑誌連載などを通して更年期の啓蒙活動も行っている。
【中】辺見えみりさん
【PROFILE】
1976年生まれ。ドラマ『いちご白書』でデビュー。その後バラエティ番組、番組MCなどに活躍の場を広げ、幅広い世代から支持される存在に。現在は芸能活動と並行し、大人の女性のための上品なカジュアルブランド「OUTERSUNSET」でディレクターを務める。
【左】高尾美穂先生
【PROFILE】
産婦人科専門医。女性のための統合ヘルスクリニック イーク表参道 副院長。スポーツドクター、ヨガドクター。「すべての女性により良い明日を届ける」ために、講演や著作活動の他、YouTube、雑誌、ラジオなど数多くのメディアに出演。最新刊は『【女性ホルモンにいいこと大全】オトナ女子をラクにする心とからだの本』(扶桑社)。
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撮影=当瀬真衣〈TRIVAL〉
スタイリング・ヘア&メイク=三上津香沙(渡辺さん)
ヘア&メイク=松田美穂(辺見さん)、レイナ(高尾先生)
イラスト=MAIKO SEMBOKUYA
取材・文=黒川ともこ
(GLOW 2022年11月号)
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WEB編集=FASHION BOX