心と体を整える女性ホルモン/女性ホルモンとメンタルを整える生活習慣
イライラしたり、モヤモヤと不安になったり。実はそれ、ホルモンバランスが原因かも。 女性ホルモンになるべく正常に働いてもらうために私たちにできることとは? 月経周期にあわせた生活習慣のコツを、産婦人科医の尾西芳子先生と、フェムテックブランドThe LADY.代表の杉浦莉起さんにお聞きしました!
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PMSやPMDDが起きやすい月経前(黄体期)
PMSのある人は悩ましい時期でもある月経前。なるべく気分よく過ごすために、自分でできるところからメンタルと体のケアをしていきましょう。
『steady.』読者アンケート:生理前の不調は自覚ある?
はい(体のみ)……22.6%
はい(メンタルと体両方)……48.4%
いいえ……29%
多くの読者が生理前にメンタルの不調があるみたい。不調の度合いは、個人差があるようで、かなり辛い症状を感じている人も。
一番メンタルが不安定な時期かも!? この時期のホルモンの状態とは?
排卵後は、プロゲステロンが増え、ニキビができやすくなるなど体への影響が。月経直前には、ホルモンは減少している状態です。
PMSとPMDDとは?
月経前の不調のことを指す、PMSとPMDD。自分の症状は、PMS? それともPMDD? それぞれ症状や対処法にどのような違いがあるのかを解説していきます。
症状[PMS]
むくみや肌荒れ、頭痛や腹痛といった身体的なものから、眠気や憂うつ感、イライラといった、メンタル面まで症状は300を超えるといわれている。
症状[PMDD]
PMSの中でも特に精神症状が強いものを指す。テンションの浮き沈み、不安や緊張、感情の不安定さ、さらに集中力の低下なども挙げられる。
期間[PMS/PMDD]
ともに月経10〜3日前
対処法[PMS/PMDD]
食事、運動、睡眠といった基本的な生活習慣を整えること。有酸素運動も効果的。リラックスできるようにサプリや漢方を使うこともある。
PMSとPMDDの違いって?
「身体的なものとメンタルの不調も出るPMSと、よりメンタルに強い不調が表れるPMDD。ともにホルモンの影響に加え、人間関係などの環境も原因。ストレスを感じると強く出ることも」(尾西先生)
メンタルと体をケアするために 月経前のトラブルQ&A
Q1. PMSの頭痛やむくみで悩んでいるときはどうすれば?
「PMSが体に出やすい方は、巡り不足。入浴で体を温めてリラックスして。指先マッサージもおすすめ。アロマの香るオイルを指〜爪に塗り、爪を一本ずつ揉むと副交感神経が優位に。このとき、交感神経を優位にする薬指は外すことがポイント」(杉浦さん)
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Q2. PMSの症状で、過眠になったり不眠になったりするのはなぜ?
「月経前は、眠気を強くするプロゲステロンの分泌が盛んになるからです。逆に基礎体温が高い時期でもあるため、眠りが浅くなったり、寝つけなかったりする時期でもあります。GABAやセロトニンといったリラックス物質を生成するためのタンパク質や大豆イソフラボンからできたエクオールなどを摂るように心がけましょう。有酸素運動なども効果アリ」(尾西先生)
Q3. 月経前に食欲が止まらなかったり、すぐお腹が空いてしまうのはなぜでしょうか?
「月経前は、ホルモンの影響で血糖値の変動が激しくなりやすい。甘いものを食べると急激に血糖値が上がり、血糖を下げるインスリンが多く出されます。そうすると今度は急に血糖値が下がり、お腹が空きます。その時期はなるべく糖分の高いものは控えて低GIの食品を食べるようにしましょう」(尾西先生)
Q4. メンタルが落ち込んだり、イライラしてしまうときはどうすれば?
「セロトニンをアップさせましょう。具体的には、胸に酸素を取り込むように、胸式呼吸を習慣づけて。首の裏側にはセロトニンが出やすくなるツボがあるので、精油を首筋〜首裏に塗り、マッサージを」(杉浦さん)
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Q5. ピルは生理痛などが大変な人に保険適用内で処方可能ですが、PMSやPMDDでメンタル面などで大変な人にも効果はありますか?
「PMSなどの対処法として、ピルのようなホルモン剤を使用することもあります。生理周期で起こる女性ホルモンの変動が小さくなるので効果が期待できます。症状によって処方してもらえるので、まず医師に相談してみて」(尾西先生)
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教えてくれたのは……
産婦人科医 尾西芳子先生
【PROFILE】
産婦人科医として都内クリニック勤務。雑誌、コメンテーター、医療ドラマの監修、デリケートゾーンケア「VGI」の商品監修など幅広く活動。また、モデルの経験もあり、美と健康に関する知識が豊富。二児の母でもある。
The LADY.代表 杉浦莉起さん
【PROFILE】
女性の幸せな活躍をサポートするため、女性リーダー育成企業研修・講演を行いながら、フェムテックブランドThe LADY.(ザ・レディ)を立ち上げる。女性の健康の啓蒙活動も行う。オンラインサロン(https://thelady.co.jp/salon/)
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イラスト/徳丸ゆう
取材・文/弓削桃代
(steady. 2022年11月号)
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