長寿国といわれる日本。老いの不安から「年を取るのは嫌だな」と思う人も多くいますが、年を重ねることは悪いことばかりではありません。元気に年を重ねてきたからこそ得られる特典があるんです。それが「シニア割引」。しかし、それを活用するにはコツがあります。節約アドバイザーの矢野きくのさんに伝授していただきました!
教えてくれたのは……
矢野きくの
節約アドバイザー・家事アドバイザー。時間とお金を効率的に使う暮らしを提唱し、テレビ出演、企業サイトの節約コラム、節約レシピの連載などを手がける。シニア家事、節約買い物術、インターネットやスマホを利用したデジタル家事・節約術などが得意分野。著書に『幸せな時間とお金を生み出す! シンプルライフの節約リスト』(講談社)ほか。
「シニア割引」って?
○シニアにお得なサービスはどこで見つける?
世の中には、「シニア割引」や「高齢者優待」「65歳以上○%引き」といった、シニア世代にお得なサービスがあります。しかし、せっかくのお得なサービスも、その情報を知らなければ使えません。シニアが得する情報が集まっているのは「自治体の役所の窓口」。お得な情報を仕入れるには、まず自分の住む市区町村の役所に行ってみましょう。自治体が発行している「市報」「区報」といった広報誌も、お得情報の宝庫です。
○真にお得かどうかはその人の使い方次第
自治体だけでなく、民間のシニア向けのショッピング割引も見逃せません。「シニア限定5%引き」といったイベントが、各地のスーパーマーケットやショッピングセンターで開催されています。たった5%と思うかもしれませんが、今は銀行の金利が0.001%という時代。それを考えると5%はとんでもなく大きいのです。
また、シニア向けで割引率が高いのが、鉄道や航空会社のチケット。30%引きや半額といった情報は魅力的に感じます。ただし、これらの割引の活用には吟味が必要。年会費がかかるクレジットカードへの入会が必要な場合もあり、自分が年会費以上の利益を得られるかどうか、入会前にしっかり試算することが大事です。目先の割引率だけに惑わされず、自分にとって本当に得なのか見極めましょう。
60歳から得するための心得5か条
1.住んでいる自治体のサービスをまずチェック
自治体は“暮らしやすさ”をアピールするため、高齢者向けのサービスや助成金などのシニアが得する制度をたくさん設けている。まずは役所の窓口に行き「私が使えるサービスは何?」と聞いてみよう。
2.ネット以外の情報にもアンテナを張る
お得な情報の中には、スマホやパソコンで検索しても探せないものもある。新聞、チラシ、役所やお店の窓口、ご近所の口コミなども重要な情報源。買い物時にもらうレシートにも割引券が付いていることがあるので、すぐ捨てずに確認しよう。
3.ショッピングの5%引きは確実に押さえる
年金支給日の15日周辺に多い、シニア割引。ちょっとお値段が張るものの購入や、まとめ買いの際はシニア割引デーをしっかり活用して。たかが5%、されど5%。消費税10%時代に突入する今こそ、賢く節約を!
4.有料会員割引は割引率が高くても要検討
「無料特典付き」「半額」など、破格に安く利用できるサービスは、優待や特典を受けるための条件をしっかり確認しよう。年会費、月会費などがかかるものは、どれくらい使えば元が取れるのか、入会前によく検討して。
5.各種ポイントもしっかりためる
ポイントカードを持っている人は、各店で出すことも忘れずに。ポイントカードが多すぎて使いこなせないという人は、TSUTAYAの「Tポイントカード」やNTTドコモの「dポイントカード」など加盟店の多い共通ポイントカードに絞って集めるのがおすすめ。
いかがでしたか?シニアと呼ぶにはまだまだ若い60歳ですが、使えるものは使っておいて損はありません。お得な割引をうまく活用して楽しい“シニアライフ”を送りましょう!
〈参考〉
TJ MOOK『60歳から得する本』
https://tkj.jp/book/?cd=TD289544&path=&s1=
編/FASHION BOX
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