smart読者の皆様、PMSを知っていますか?
smart読者の皆様は、PMSという言葉を知っていますでしょうか?
女性にとっては当然の知識でも男性ファッション誌の読者のなかには、まだまだ馴染みがないという方も少なからずいるかもしれません。
PMSは月経前症候群といわれる、女性の生理が始まる前に起こる現象。
月に一度の排卵から月経までの期間(黄体期)に、エストロゲン(卵胞ホルモン)、プロゲステロン(黄体ホルモン)と呼ばれる物質が多く分泌され、その後エストロゲンとプロゲステロンが急激に減少するため、神経伝達物質や脳内ホルモンの異常が起こり、PMSが起こるといわれています。
その症状は、人によって様々。ですが、一般的に生理3~10日前に体調不良・精神の落ち込みが起こり、生理が始まると落ち着くという症状を「PMS」と呼んでいます。
その症状も、また重さも人によって違うため、生理のない男性にとっては自分事として捉えることが難しいかもしれませんが、つらい思いをしているパートナーや大切な友人の代表的な症状をよく理解し、またその際にできることは何があるのか、ここで一緒に学んでいければと思います。
ルックスに出るトラブル
PMSのなかには、そのつらさがルックスに現れてしまう症状もあります。それは、以下のようなもの。
①むくみ
人によっては、体がむくんでしまうケースも多くあります。手足、顔がむくんでしまい、その姿を自分で見て、落ち込んでしまうなんてことも。
その際には、「なんか今日むくんでいない?」などの言葉をかけることは避けるべき。そのことを最もわかっていて、かつ、どうにもできず傷ついているのは本人です。自分のルックスがいつもよりかっこよく決まらず悲しい、というのは男性にもわかるはず。あえてそのことに触れる必要はないと思います。
②肌トラブル
ニキビができやすくなってしまったり、肌荒れが進行してしまうという症状が起こることもあるのがPMSのつらいところ。
こちらに関しても、あえて触れる必要はないでしょう。PMSに限らず、人の肌トラブルに触れるのはデリカシーのない行動。なんでも言い合える関係、というのもいいですが、自身ではどうにもできないことで、わざわざ相手を傷つけるだけの言葉は必要ありません。
見た目からはわからないトラブル
普通に過ごしているように見えても、実は内面の変化に苦しんでいることもPMSではよくあります。
①いつもよりイライラしてしまう
どうしてもイライラしてしまい、相手の何気ない言動が気になって喧嘩の引き金に……ということがこの時期にはよく起こります。後でつらく当たってしまったことを後悔し、自己嫌悪に陥ってしまう、という悪循環になってしまうことも。
その際には、相手をイラつかせるようなしつこい行動や、お願いをすることは避けるべき。なるべく負担をかけないようにしましょう。それでも、どこかでぶつかってしまうことはありますが、その際にこちらもイライラして喧嘩になる、ということは避けましょう。相手が言ってきたから、というふうに考えず「つらい時期なんだな」と捉えることがトラブル回避の秘訣かも。
②食欲増進
これも他人にはわかりづらいのですが、この時期、自分で節制できないほど食欲が増してしまうことがよくあります。特に普段、体形に気を使っている人はこの食欲を自己嫌悪してしまうことも。
その際に、「よく食べるね」と言ったり「ダイエットに気を使ったほうがいいんじゃない?」というような、その食欲を否定する言動は避けましょう。そうしたくても、できない状況は本人にとってもつらいことなのです。
③体の痛み、胸のハリ
頭痛、肩こりなどの体の痛みが出てしまう場合があります。また、ホルモンバランスの変化に伴い、胸が張ってしまうことも。
これは、頭痛などで自分が苦しんでいるときに置き換えるのが一番わかりやすいです。頭が痛いときに近くでうるさく色々言われたり、頼まれごとをしたら辟易してしまうのは男女共通。一緒に住んでいるパートナーだとしたら、自分のことは自分でやる、相手が痛みで困っていてできないことがあれば助ける、というのが一番でしょう。これはPMSに限らず、日常的にそうするべきですね。
また、胸のハリというのは男性には経験がないことですが、触られるだけで痛みを伴うことも多くあります。パートナーであっても強く触るということはやめましょう。
症状に苦しみ、うつ気味になることも
以上のような、ルックスや内面の変化は本人にとって歓迎すべきことではありません。そのため、自己嫌悪が強くなり、うつ気味になってしまうこともあります。パートナーや友人がそうなってしまったときに
・休んでいることを咎めない
・軽はずみに「頑張れ」と言わない
・しつこく相手とコミュニケーションを取らない
ということが重要です。
あえて、何かをしてあげなくちゃ!と身構える必要もありません。大事なのは、相手に負担をかけることをしないこと。
そのためには、「別に何もしなくていいよ」と言ってあげることも重要。もしデートなどの約束が入っていたとしても「別日でも全然だいじょうぶ!」とリスケジュールするのもいいかもしれません。
また、つらい思いをしているパートナーのために些細なことでもいいので、お茶を淹れる、代わりに買い物に行く、駅まで迎えに行くなどの気使いができてもいいかも。
ただ、人によっては気を使わせてしまった、ということがプレッシャーになることもあるので、あくまでもさりげなく。あえて少し距離を置きそっとしておいてもらえるほうが嬉しい、という人もいます。
以上のようなPMSの症状、男性にとってはすべてを理解することは、もしかしたら難しいと思うかもしれません。ただその際に、相手のことを理解し、傷つけないようにするということが大事です。これはPMSに限らず人間関係全般において重要なこと。
もし、そういった内容について対話できる間柄であれば、「どうすることが一番嬉しい?」と聞いてみるのもいいかもしれません。
相手が何をしてほしいか、何をしてほしくないかを共有して、仲良く過ごせる時間をお互いに作れるようにしましょう。
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