生理の悩みや更年期のトラブル、 上手に乗り切りたいから「私達のからだ」をもっと語ろう。

大切なからだのことだから、友達とも家族とも、生理や性の話を普通にする

女性のからだにまつわる悩みをサポートし、より快適に過ごせるためのフェムテックが
次々登場しています。そういったテックを上手に活用するためにも、自分が困っていること、感じたことを周囲と話すのも大切です。今回はフェムテック企業の代表取締役を務める山本未奈子さんと髙橋くみさんにお話を伺いました。女性であることを楽しみ、過ごすコツをご紹介します。

オープンに語ることで知識が広がり自分を守れる

髙橋さん(以下、髙):私達は19歳から友達で、数えたらもう30年! お互いの恋愛遍歴はほぼ知っている間柄。生理、更年期、からだのコンプレックスの悩み…… なんでも話してきたよね。
山本さん(以下、山)):お互いに海外で育ったので、話しやすいのかも。

:私は高校からオーストラリアだったのですが、当時すでに同級生の子がアフターピルを当たり前に利用していてびっくりしたのを覚えています。
 :日本で、アフターピルを知らない後輩が妊娠したかも……って泣いて、つき添ってクリニックに行ったことがあったな。性のことを当たり前に話すようにならないと、知識が限られちゃう
 話してみると「これが当たり前」っていうのが人によって違って驚くよね。
山 :ムードに流されてしまうタイプの友人がいて。避妊せずにセックスをしたという話を聞いて、くみちゃんが「ありえない!」と怒っていたんですよ。
 :私のいたミッション系の高校では、性教育が「初めての経験で妊娠した子にどんなことが起こったか」から始まったから。いかに自分を守るかを教育されたので、たとえばコンドームなしのセックスはDVだと思うようになりました。
 :そういう意識や理解がなくて、望まぬ妊娠で傷ついたりということを避けられるようにしていきたいよね。

子供が小さいほど恥ずかしさなく話せる

髙 :私はみなちゃんの娘が赤ちゃんのときからずっと知っているから、彼女が17歳になって彼氏ができたと聞いて、誕生日カードに「ちゃんと避妊してね!」って(笑)。そういう話を避けていては子供を守れないと思うから、自然な話題として上がるきっかけになったら嬉しいな。
山 :「私はどうやって生まれたの?」に「コウノトリが運んできた」はダメだよね。
髙 「愛し合ったら赤ちゃんができる」も違うよね。望まない妊娠だってあるし。
山 :とある性教育の専門家によると、9歳を超えるとそういう話が恥ずかしい時期になるので、その前に話すのがいいそう。
髙 :CAでは、性教育の話をお金の話からスタートさせるのよ。出産や育児にかかる費用まで教えて、自分の頭で考えられる大人になりなさい、というのはいいアプローチだなと思ったのを覚えてる。
山 知識があればリスクを減らせたり、生理のつらさも軽減できるよね。日本だとタンポンやピルの使用率ってとても低い現状があるけれど、積極的に試し自分に合うものを探してほしいな。
髙 :痛みや不便さに耐える必要はないよね。私達自身がもっと快適に過ごしたいと、吸水ショーツを開発したのよね。

山 :大学生になるうちの娘は月経カップも愛用してる。正解は1つじゃないから、たくさんの選択肢から、自分に合うものを見つけるって大事!

パートナーと性について語るのは、愛情表現

髙 :パートナーとも性についてもっと語れるといいよね。『ビフォア・サンセット』という映画で、セックスのときにどういう言葉をかけられたいかという会話があって、なんて先進的、と思ったの。パートナーは何が好きか確認するのは愛情表現の延長なのだなと。
山 :私の友人は、ご夫婦で『セックスのほんとう』という書籍を面白く読んで、夫婦生活が改善されたと話してました。結婚25年でそんな話をしているなんて、素敵だと思わない?
髙 :日本もだんだん、性について語りやすくなっているわね。更年期の膣の乾きや性交痛についても語られるようになるといいな。みなちゃんも私も更年期の入り口にいて、いろいろ話し合ってるものね。

更年期悩みを放置しない。テックをどんどん活用!

山 更年期って、悩みやつらさは十人十色。私は更年期がひどくて、ドクター以外にも話せる人がいるのはありがたかった。
髙 :50歳すぎといわれる閉経前後を無理なく過ごすためにも、色んな知恵を共有して、正しい情報をもとに今のテックを活用していきたいよね。
山 :私はホルモンパッチとミレーナを使っている。30代からピルを飲むことで更年期の影響を受けにくくなったという人もいるわよね。
髙 :たくさんのテックがあるけれど、人によって合う/合わないがあるのは事実。だからこそ、たくさんの人と悩みや疑問を話して、快適に過ごしていきたいよね。

今回お話ししていただいたのは・・・

・V Holdings 代表取締役Co-CEO
MNC NEW YORK 代表取締役 山本未奈子さん

ウェルネスブランド「 シンプリス 」 創設者。アメリカ で学んだ 美容知識を基にしたコスメやサプリを開発し、健やかで心地よいキレイを提唱。 著書多数。

・V Holdings 代表取締役 Co-CEO
Bé-A Japan 代表取締役 CEO 髙橋くみさん

アメリカと日本を行き来しつつ、サニタリーブランドBé-A〈ベア〉を経営する。生理セミナーも多く手がけ、女性が生きやすく輝ける社会を目指して活動中。

photo: YUMI FURUYA

edit: SATOKO TAKAMIZAWA

web edit : & ROSY編集部

※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

RELATED CONTENTS

関連コンテンツ