2023年に世界経済フォーラム(WEF)が発表した世界各国のジェンダーギャップ指数(※1)によると、日本は146か国中125位と、残念ながら過去最低の順位を記録しました。
この背景には、今の大人たちが幼いころから「男の子は泣かないの」「女の子はおしとやかに」などと言われ続けて育ったことで、性別に対する固定観念を形成してきた影響が少なくありません。
今後、子どもたちの一人ひとりが自分らしく生きていくためには、性別を理由に「当たり前」とされていることを疑問に思う視点を持ち、自分なりに考え直す教育が必要なのではないか。そんな思いで、株式会社ポーラが朝日新聞社と共同で制作したのが、小中学生向けの小冊子「10代のためのジェンダーの授業」です。
これまでに発行されたのは2冊で、こちらは第2弾の表紙。「女子で理系が得意ってすごいね」「男に二言はない」など、誰かに言ったり、言われたりしがちなセリフがちりばめられていて、「アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)」に疑問を投げかけています。
第2弾冊子の中にはデータやチェックシートを掲載し、ジェンダーについて考えるきっかけをつくるワークも。
「10代のためのジェンダーの授業」第1弾は、千葉県の中学校の授業で活用されるなど、実際の教育現場でも役立てられています。
2023年6月に発行された第二弾は、学校のキャリア教育で活用されている「おしごと年鑑」(朝日学生新聞出版)に同梱され、全国の小・中学校約3万校に順次寄贈されました。
指導する側の先生への取り組みも
さらに、2023年8月22日には、全国の小・中学校の先生を対象にした無料のオンライン特別講座「先生のためのジェンダーの授業」を開催予定。
「10代のためのジェンダーの授業」を活用した授業例の紹介のほか、冊子を監修したジェンダー専門家の斎藤万里子さんや、ジェンダー平等先進国・フィンランドの大使館よりレーッタ・プロンタカネンさんが講師に迎えられ、学校教育のヒントになる講義が行われます。
日時/2023年8月22日(火) 16:00~17:30
形式/オンライン(ウェビナー)
対象/小・中学生の教員、教育関係者
ご応募はこちらから
※参加は事前登録制です。参加人数が準備数の上限に達した場合は、ご応募できないことがあります。あらかじめご了承ください
※1 参照:「Global Gender Gap Report」(世界男女格差報告書)2023年版
文=リンネル編集部