つわりがひどくて体重激減! 赤ちゃんへの影響は? 病院に行くべき?【医師監修】

つわりで十分に食事がとれない日が続くと、体重がみるみる減っていく……。赤ちゃんに影響はないか、もしかしたら病気なのではないかなど、不安や焦りが募りますよね。そこで、つわりによる体重減少について、産婦人科専門医の竹元葉先生に聞いてみました。

 

つわりのピークは妊娠8~10週

つわりはいつから始まり、いつまで続くのでしょうか。

「個人差はありますが、妊娠5~6週から始まり、8~10週にピークを迎え、長くとも15~16週ごろには落ち着きます。その間、何の症状も感じない方もいますし、逆に何も食べられないほどひどい方もいます」(竹元先生)

 

赤ちゃんはもともと蓄えられているエネルギーで育つ

つわりで十分に食事がとれない日が続くと、体重も減少してしまいます。胎児の成長に影響はないのでしょうか。

「おなかの赤ちゃんはもともと蓄えられているエネルギーで十分成長できるので、心配しなくて大丈夫。ただし、極端な脱水やビタミン不足で母親が重大な病気(ウェルニッケ脳症、肺塞栓症など)を発症することもあり、そうなると赤ちゃんにも影響が及ぶ危険性もあります」(竹元先生)

 

アイスでもお菓子でもOK。好きなものを食べて

妊娠中は特に栄養バランスのよい食事をとりたいものですが、つわりがひどいと簡単にはいきません。“食事は無理だけど、お菓子なら食べられる”といった偏食になってしまうことも……。

「つわり中の食事は食べられるものを、食べられる時に、食べられる量でかまいません。アイスでもお菓子でも、食べたいと思うなら何でも食べてください。脱水にならないように、水分もこまめにとりましょう」(竹元先生)

 

尿量減少、5%以上の体重減少は病院へ

つわりの症状があまりにもひどい場合、病院に行ったほうがいいのでしょうか。受診の目安とは?

「尿量が減少したり、5%以上の急激な体重減少がある場合は受診してください。大概は点滴をすれば、症状はよくなりますよ」(竹元先生)

 

つわりがひどくても赤ちゃんはすくすく育っています。食べられない時は無理に食べなくても大丈夫。あまりナーバスにならないよう心がけ、この時期を乗り越えてくださいね。

 

教えてくれたのは…sowaka women’s health clinic 竹元 葉 院長

【PROFILE】
順天堂大学医学部卒業。産婦人科専門医/医学博士。思春期から老年期まですべてのライフステージにおける身近なかかりつけ医として「sowaka women’ s health clinic」を開院。女性医師・女性スタッフのみで診療を行う。

取材・文=夏目 円
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