3月30日開催! 「フェムケアプロジェクト×国際女性デー」イベント参加レポート

2025年3月30日に行われた宝島社と産経新聞社の共催イベント「2025年『フェムケアプロジェクト×国際女性デー』特別企画 半径5mの世界を変える! −ココロとカラダに向き合い“対話”につなげる2DAYS−」。宝島社が発行する12誌による合同プロジェクト「もっと話そう! Fem&」と、産経新聞社メトロポリターナ フェムケアプロジェクトがタッグを組み、女性が心身ともに健やかに生きらることができ、社会的な向上を目指すための情報や知識を深めるイベントです。本イベントは、4つのパートに分かれ、ここでしか見られない対談やトークセッションが行われました。ここでは、少しずつですが当日の様子をご紹介していきます!

1.産婦人科医・高尾美穂先生×ITエバンジェリスト・若宮正子さんのトークセッション

13時の開演とともにスタートしたのが、産婦人科医の高尾美穂先生とITエバンジェリストの若宮正子さんによるスペシャル対談。高尾先生は、産婦人科専門医のほか、スポーツドクターとして女性アスリートの支援や働く女性を支える産業医としても活動しています。女性の心身に寄り添い、前向きかつ実践的なアドバイスは、現代女性の支えになっています。若宮さんは、定年後に独学でパソコンを学び、81歳でスマートフォンゲームアプリを開発し、注目を集めました。現在は、シニア世代の生きがいづくりを目的とする「メロウ倶楽部」に参加し、講演会などで全国各地を飛び回るなど、パワフルな姿を見せてくれています。

対談のテーマは、「美しさとは何か」。お二人が考える“美しさ”について語っていただきました。若宮さん曰く「私の若い頃は化粧品があまりない時代。それでも瞳が輝いている人は美しいと感じていました。それはアイシャドウなどの化粧品の美しさではないんです」。高尾先生は「人から見てどう思われるかはそこまで気にせず、自分の琴線に触れるものを追求して自分らしくい続ければ大丈夫」と話します。お二人のお話から“美しさ”とは「自分軸を持つこと」にも通じるように感じられます。「自分軸を持つ」というと、「これが私の自分軸」と決めたらずっと変わらずにいるべきと思いがち。ですが、若宮さんが話すように、自分軸は時代に合わせて変わっていいもの、柔軟性のある自分軸を持つことが大切です。自分への興味を持つこと、そして一緒に時間を費やす人や出合ったものや経験に対する興味を持ち、それが積み重なっていくことで、自分軸は完成されていくという高尾先生の言葉も心に響いた人は多いのではないでしょうか。

2.DEI体感プログラム「トラハブ」ミニセッション

次に登壇されたのは、産経新聞社メトロポリターナ編集長・日下紗代子さんとRidgelinez(リッジラインズ)株式会社の藤田なつみさん。「DEI」とは、Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(一体性)の頭文字をとった言葉です。職場で多様性や一人ひとりのアイデンティティを認め、個人が公平に活躍する組織をつくる。そんなDEIマインドを業界の垣根を越えて広げていきたいという藤田さんと、女性の健康や働き方へのケアを起点とした相互理解の考えをもっと世の中に広げたいと願う日下さん。ふたりが出会い、仲間を増やしながら、昨年8月に対話を通じてDEIを推進し組織の変革を目指す、DEI体感プログラム「トラハブ」を立ち上げることに。今まで3回のイベントを開催しています。

世代や性別の異なる人たちが集まる職場。仕事をするなかでちょっとしたモヤモヤや違和感を抱えている人も多いはず。そこで相互理解のために対話を通じて解決していこうとワークショップなどを行っています。「職場で感じる違和感をカルチャー(組織文化)とテクノロジーの観点から、解決していくことを目指しています」と藤田さん。

今回、4回目のイベントとして「トラハブ」のプチ体験ができるセッションを行いました。来場者の方たちも、舞台上のモニターに映り出される2次元コードからスマホでアクセスして、参加。生成AIを活用した「トラハブ」公式キャラクター・トラハブさんも登場し、来場者から「忙しい人がより忙しくなる」などのモヤモヤが届くと、対話しながらアドバイスしてくれ、盛り上がりました。

職場はさまざまな人間が集まる場だからこそ、想像力を持ち、「相手は自分と違う人間である」と思うことが大前提。その前提のもと、対話をしながらお互いに理解していくことが大事だということをお話しいただきました。会場内には、「トラハブ」のブースもあり、お土産にオリジナルパッケージのチロルチョコがふたつ用意されていました。「ひとつは自分用に、もうひとつは対話のきっかけに誰かに渡してみては?」という、思いが込められています。

3.株式会社ドクターイーストの機能性ショーツ「デリットテック」の特別セッション

アンファーグループの健康事業を担う企業である株式会社ドクターイースト。当グループは、ホルモン変化による健康課題と向き合う「ホルモンハグプロジェクト」を3月からスタートさせ、医療と連携して商品作りをしているアンファーグループならではの知見で、さまざまな商品やサービスを展開しています。

 

ホルモンバランスの変化による不調は、閉経後でも続き、生涯ともにするもの。ですが、更年期障害については、症状が多岐にわたることもあり、今までなかなかオープンに語られないトピックでもありました。そこで、情報や悩みを共有する場になるように、「ホルモンハグプロジェクト」を発足したのだそう。株式会社ドクターイーストの田村安代さんと、宝島社「もっと話そう! Fem&」プロジェクトリーダー西山千香子が登壇し、トークセッションが行われました。

 

株式会社ドクターイーストによると、女性の体の不調は、骨盤のゆがみから生じているものも多いとのことで、骨盤は日常生活のちょっとしたことからゆがんでしまうそうです。骨盤まわりの筋肉をしっかり使うようにすることで柔軟になり、ゆがみを正しやすくなるのだそう。そこで、予防医学に特化しているドクターイーストは、理学療法士と共同開発し、「デリットテック 機能性ショーツ」を発売。皮膚の感覚センサーを利用し、筋肉を刺激する凸凹を生地に施していることで、骨盤まわりの筋肉にアプローチ。自然とゆがみを正してくれるアイテムです。圧力が強すぎないので、締め付けられる感覚もなく、いつものショーツと同じ感覚ではけるのが魅力。プロジェクトリーダーの西山も「長時間のフライトのときにはくのもおすすめ」と絶賛していました。

さらに、骨盤をケアする靴下「デリットテック バランスソックス」も展開。骨盤を安定させるためには足元の筋肉も育てることが大事。ソックスに、ショーツと同様に凸凹を施しているので、ほどよい刺激を与えてくれます。どちらの商品も、会場内ブースで実物を見ることができ、多くの来場者が立ち寄っていました。

4.「もっと話そう! Fem&アワード2024」授賞式、SHELLYさんトークショーへ

イベントもいよいよ大詰め。「Fem&アワード2024」授賞式へと移ります。2024年度でフェムテック分野で活躍した方や、注目を集めたプロダクト・サービスを選定しています。

まずは、サービス・プロダクト部門。サントリー食品インターナショナルのmenphys by SUNTORYが選ばれました。女性ならではの悩み、男性ならではの悩みを同じ目線で共有して商品開発している点が評価されました。

続いて特別賞は、ドクターイーストのデリットテックが受賞。締め付けない骨盤ケアという発想が新しく、通常のショーツと変わらないはき心地に、悩みを持つ多くの方たちから支持されました。

 

今年新設されたコンテンツ部門は、おかざき真里さんの「胚培養士ミズイロ」。不妊治療現場で働く人たちを描いた医療マンガで、男性不妊や高齢出産など幅広い問題を提示している作品です。10人にひとりが体外受精で生まれているというデータがある昨今、当事者や周囲の人たちへの理解を促すコンテンツとして高い評価を得ました。

そしてタレント部門では、ご自身のYouTubeチャンネル「SHELLYのお風呂場」による性教育の発信が評価されたSHELLYさんが受賞されました。「もっと話そう! Fem&」プロジェクトと一致する部分が多かったことが、選定の大きな理由となりました。

トークショーでは、SHELLYさんのYouTubeを深掘り

 

授賞式の後は、SHELLYさんのトークショーへ突入。「10代の頃から性教育に興味があったんです」と語る、SHELLYさん。ちゃんと学ばないと人権侵害になるので、いつか発信したいと思い続けていたのだそう。徐々に世間の性教育に対する認知度も上がり、さらに自身の妊活経験を経て、YouTubeチャンネルを開設する運びに。婦人科監修のもと、正しい情報を提供することを徹底しています。「単純に自分の体のことを知りたいと思ったんですよね」と話します。

もとは、中高生向けに考えていたそうですが、視聴者の男女比は半々くらいで、女性の体に関する動画は60〜70代の男性が多かったりと、世代も幅広いのがSHELLYさんのチャンネルの特徴。「恥ずかしいことではないので、正しい言葉を使うことを徹底しています。私のチャンネルを見てもらって、ノーマライズしていけたらなと思っています」。今回、性教育だけではなく、近年世界的にも注目されている更年期についてもピックアップ。女性の体のケアに関する研究はもっともっと進んでほしいと話すSHELLYさん。「イベントのテーマにもなっていますが、やはり話すことは大事ですよね。それこそ半径5m以内の人に対して、口に出して伝えてみる。モヤモヤしていることを口にすると自信がつくから、そこから変えていこうと動いていけると思います」。

 

本イベントに出展されたブースを紹介

「2025年『フェムケアプロジェクト×国際女性デー』特別企画 半径5mの世界を変える! −ココロとカラダに向き合い“対話”につなげる2DAYS−」イベント会場に、出展されていたブースをご紹介。合間の休憩時間には人だかりができ、盛り上がっていました!

・リッジラインズ/DEI体感プログラム「トラハブ」

イベント内でも参加型のミニセッションを行い、来場者を楽しませてくれた「トラハブ」のブース。DEI浸透のために昨年から行ってきた活動内容がわかるブースになっていました。今までのイベントでは、企業に所属してモヤモヤを抱えている人を対象に、メトロポリターナ誌面で参加者を募り、のべ90人が参加してきたのだそう。

「組織内でモヤモヤが解消されれば企業も変わる。そしてゆくゆくは社会全体も変えられるはず」と話す、Ridgelinezの藤田さん。企業への「トラハブ出張開催チケット」のエントリーも受け付けており、「トラハブ」に関して理解を深められるブースになっていました。

・ドクターイースト/デリットテック機能性ショーツ&バランスソックス

株式会社ドクターイーストの田村さんが登壇され、特別賞も受賞した「デリットテック 機能性ショーツ」は来場者の方々からも注目を集めていました。ショーツ全体に施された凸凹が皮膚に触れることで、骨盤底筋などにアプローチされる「低筋圧理論®︎」を採用。はくだけで微力な筋トレをしている状態で、骨盤まわりのケアにつながります。ガードルのような締め付けはゼロなので、24時間365日はけるのがポイントです。産後、骨盤のゆるみやゆがみが気になる人は特におすすめ。さらに、足元から骨盤ケアができるバランスソックスも。人生100年時代をサポートしてくれるアイテムは、必見です。

 

フェムテック分野に高い意識を持つ参加者とともに、大きな盛り上がりを見せた本イベント。「もっと話そう! Fem&」プロジェクトでは、2025年も女性の体と心の健康をサポートするような情報や知識を共有していく予定ですので、今後もぜひチェックしてみてくださいね。

 

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取材・文/弓削桃代

 

 

 

 

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