もしもの時も安心!今こそ知りたい“性病対策”の新常識

「性病=誰かの話」だと思っていませんか? マッチングアプリやSNSでの出会いが当たり前になった今、性感染症は誰にとっても身近なテーマ。でも、「検査ってちょっと怖いかも」「まわりの友だちや親に話しづらいな」なんて思っている人も多いはず。だからこそ、今、もっと気軽にカジュアルに、自分や大切な人を守れる選択肢が増えてきていることを知ってほしいのです。今回は「性病について話す」「性病を予防する」「性病にかかっていないか検査する」という3つの切り口から、性感染症対策の最新サービス&リアルなデータをご紹介。難しく考えなくてOK。身近にできるケアをここからチェックしてみよう。

#01 感染経路1位は「風俗」。2位は「マッチングアプリ」で約3割! 性病の「伝えにくさ」にどう向き合う?

性感染症内科「ペアライフクリニック」が行った10〜50代の男女261人へのアンケート調査から、今どきの感染経路やパートナーとの“性の会話”にまつわるリアルな課題が見えてきました。

感染経路、最多は「性風俗店」。でも約3割が「マッチングアプリ」経由

性感染症に感染したかもしれない経路の1位は「性風俗店」(45.2%)。次いで多かったのが「マッチングアプリ」(29.5%)や「パートナー」(27.2%)。

SNSやアプリを通じた出会いが普通になった今、性感染症は“特別なケース”の話じゃないのかもしれません。

パートナーと“性病の話”をしたことがない人が半数以上

性感染症について、パートナーと話したことがあるか?という質問では、139人(約53%)が「話したことがない」と回答。また、「もし感染したらパートナーに伝えられるか?」という問いには、44人(16.9%)が「伝えられない」と答えています。

「感染=悪」という価値観や、「関係性が壊れるかも」という不安から、話せない・言い出せないという声が多く寄せられました。

無症状で進行するからこそ、“話せる空気”が大事

性感染症は、クラミジアや梅毒など無症状のまま進行することも少なくありません。だからこそ、「気づかないうちにパートナーに移してた……」なんてことも、実際にあり得る話なんです。それを防ぐには、定期的な検査やコンドームの使用はもちろん、「もしものときに、ちゃんと伝えられる関係性」を育てておくことがとても大切。性感染症は、恥ずかしいことじゃなくて、誰にでも起こりうること。だからこそ、パートナーとフラットに話せる空気が、ふたりの安心感にもつながります。

自分のことでもあり、大切な人の健康にも関わること。まずは正しい知識を持つこと、そして“ちゃんと伝えられる自分”でいること。その一歩を踏み出すことが、これからのスマートな性の向き合い方です。

【調査概要】
「性感染症に関する意識調査」
有効回答数:261人(男性176人/女性85人)
回答数の年代:10代 47.5%/30代 27.2%/40代 13.0%/50代以上 12.3%
調査期間:2025年2月〜2025年3月
調査場所:ペアライフクリニック(横浜院、渋谷院、名古屋院)
調査方法:ご来院者様へのアンケート(任意)

CHECK!
性感染症クリニック「ペアライフクリニック」
https://pairlife-clinic.com/

#02 オンライン診療で性病予防!?  “JUST IN CASE”の新しい選択肢

2025年に全国から報告された梅毒の感染者数は1万4663人。これは過去最多だった前年とほぼ同水準で、2年連続で過去最高レベルという深刻な状況です(国立感染症研究所より)。性感染症の流行が止まらない今、予防=コンドームだけでは、もう追いつかない時代かもしれません。そんな新時代の性感染症対策として注目されているのが、性感染症予防のためのオンライン処方診療サービス「JUST IN CASE(ジャスト・イン・ケース)」。

予防薬を、気軽にオンライン処方

2025年4月にスタートしたこのサービスを運営するのは「KARADA内科クリニック」。「薬で性感染症を予防する」という習慣を当たり前にしたいという想いから立ち上げられ、診療から処方まですべてオンラインで完結し、匿名性・プライバシーにも配慮。

若年層が気軽に使えるよう、Webサイトや薬のパッケージはポップで親しみやすいデザインに仕上げられています。サービス名の「JUST IN CASE」は“念のため”という意味。その言葉の通り、“ちょっと備えておく”感覚で、性感染症予防を日常に取り入れられるのがポイントです。

内服前後に性感染症検査を受けることも推奨されており、診察は感染症専門医が担当。信頼性の高いサポート体制も整っています。テストローンチでは、利用者の約8割が20〜30代と、すでに若年層の支持を集めている注目のサービスです。

処方されるのはこのふたつ

DOXY PEP(ドキシペップ):性行為後72時間以内に内服することで、梅毒・淋病・クラミジアの感染リスクを予防。

HIV PrEP(HIVプレップ):性行為前に内服することでHIV感染を予防。継続的な服用で効果アップ。

ポップで軽やかな世界観。Podcast展開も!

サービス名の「JUST IN CASE」の世界観を広げるコンテンツとして、ラランド・ニシダさんとまつきりなさんがMCを務めるオリジナルPodcast番組『ニシダとまつきの性々堂々』(2025年4月25日(金) より 毎週金曜日更新)もスタートしており、そちらも面白いです。恋愛やセックスにまつわる話題を、聞きにくい、話しにくい「恋愛やセックスにまつわるお題」に対し、MCの2人が正々堂々とざっくばらんに語るトーク番組で、性に対する意識のアップデートのきっかけにもなりそうです。

▶ CHECK!
オンライン処方サービス「JUST IN CASE」
https://just-in-case.jp/ @justincase_info

#03 「バレナイ性病検査」がドラッグストアで買える時代に!

「病院に行くのはちょっと……」「検査って面倒そう」。そんな声に応えるように登場したのが、郵送で完了する匿名の性感染症検査サービス「バレナイ性病検査」。今まではネットでの販売が主流でしたが、いまやスギ薬局やドン・キホーテなど、全国のドラッグストアやディスカウントストアで買えるようになっているのです!

10分で検体採取、ポストに投函で完了!

株式会社エフメディカルエクイップメントが展開する【バレナイ性病検査】は、その名の通り、匿名&郵送で完了する性病検査キット。キットに同封の説明書通りに検体を採取(10分程度)→ポストに投函するだけ。検体が検査ラボに届き次第、最短で検査当日に結果が届くというスピード感も人気。

陽性だった場合もオンライン診療で薬の処方が可能

陽性反応が出た場合も、提携医療機関によるオンライン診療や薬の処方が可能(一部対象外あり)。「検査だけして終わりじゃない」のが安心ポイント。

気になる検査内容は? 自分に合ったキットが選べる!

バレナイ性病検査は、自分の不安に応じてチョイスできる4タイプ

● うがい検査(男女兼用・のどに違和感がある方)
● 尿検査(男性用・排尿時の違和感・かゆみのある方)
● 性器ぬぐい検査(女性・おりもの、かゆみが気になる方)
● 血液検査(男女兼用・赤いポツポツ、梅毒検査をしたい方)

“検査=ふつうのケア” という空気を広げよう

性感染症は、症状がなくても感染していることがあります。だからこそ、「ちょっと気になる」「最近パートナーが変わった」ようなときに、気軽に検査しておくのが大切です。“検査=重たい話”じゃなく、“普通のケア”として、もっと自然に選ばれるようになってほしいですね。

▶ CHECK!
「バレナイ性病検査」https://barenai.jp/
取扱い店舗詳細については https://barenai.jp/shoplist

いかがでしたか? 今回紹介したようなサービスが広がることで、「知る・話す・ケアする」ためのハードルが確実に下がってきています。性のことをもっとフラットに、自分ごととして捉える。自分と大切な人の健康を守るために、できるところから一歩踏み出してみよう。

文=鈴木恵理子

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