普段何気なく使っている言葉が実は外来語だということをご存知ですか。私たちの生活に外来語は切り離せないものになりました。改めて言葉の意味を確認しておきましょう。
教えてくれたのはこの方
吉田裕子(よしだ・ゆうこ)
国語講師。大学受験塾やカルチャースクール、企業研修などで教える。NHK Eテレ「テストの花道 ニューベンゼミ」に出演するなど、日本語・言葉遣いにかかわる仕事多数。著書『正しい日本語の使い方』(枻出版社)は12万部を突破。他に『品よく美しく伝わる「大和言葉」たしなみ帖』(永岡書店)、『美しい女性をつくる言葉のお作法』(かんき出版)、『たった一言で印象が変わる大人の日本語100』(ちくま新書)など。東京大学教養学部卒。
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覚えておくべき外来語1:ジャンク(junk)
がらくた、不用品、廃品のこと。不要になったコンピュータなどから取り出した部品は「ジャンクパーツ」、スナック菓子のような栄養の乏しい食べ物は「ジャンクフード」、信用が低い債券は「ジャンクボンド(ジャンク債)」と呼ぶ。
言葉の使い方
おいしくても身体に悪いから、ジャンクフードって呼ぶんだよ。
覚えておくべき外来語2:シュール(sur)
超現実を意味するフランス語、シュールレアリスムの略。シュールレアリスムが不条理に可能性を見出した芸術運動だったことから、「シュールな漫画」というように理解しづらいものに対して使う言葉にもなっている。
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言葉の使い方
あの人が書く詩はシュールで、私には意味がわかりません。
覚えておくべき外来語3:エスニック(ethnic)
民族的という意味で、「エスニックな服装」「エスニックな音楽」というように使われる。日本においては、アジア、アフリカ、中南米を指すことが多く、「北欧のエスニック料理」といった言い方はしない。
言葉の使い方
東南アジア料理が売りのカフェで、店員はエスニックなデザインのシャツを着ている。
覚えておくべき外来語4:ドナー(donor)
寄贈者のこと。臓器や血液などを他人の病気の治療のために提供する人を指すことが多い。目の提供者はアイドナーと呼ぶ。ここから転じて、コンピュータなどの修理のための交換用部品をドナーと呼ぶことがある。
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言葉の使い方
臓器を提供してくれたドナーのおかげで、病気から回復できた。
覚えておくべき外来語5:パティシエ(pâtissier)
フランス語で、ケーキなどの洋菓子の職人のこと。小麦粉を使用した洋菓子のことをパティスリーと呼び、パティシエはレストランのパティスリー部門などで働く。なお、チョコレートの菓子職人はショコラティエと呼ぶ。
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言葉の使い方
パティシエになるのが夢で、製菓専門学校に通って勉強しています。
(参考)
書籍『一生分の教養が身につく! 大人の語彙力強化ノート』
https://tkj.jp/book/?cd=TD296221
著者:吉田裕子
編集協力/小芝俊亮、細谷健次朗、山口紗英(株式会社G.B.)
執筆協力/龍田昇
イラスト/イラスト工房
編集/FASHION BOX
(書籍『一生分の教養が身につく! 大人の語彙力強化ノート』)
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