貧乏ゆすりが効く!? 下肢静脈瘤になりやすい生活習慣と、対策

対策は“貧乏ゆすり”!? 下肢静脈瘤になりやすい生活習慣

ごく軽い症状を含めると、30代以上の女性はほぼ全員が発症しているといっても過言ではない下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)。下肢静脈瘤の背景には、運動機能の衰えや静脈に負担をかける生活習慣が隠れています。今からでも遅くはないので、生活習慣の改善を。

教えてくれたのはこの方

貧乏ゆすりが効く!? 下肢静脈瘤になりやすい生活習慣と、対策
出典: FASHION BOX

静岡静脈瘤クリニック院長
佐野成一(さの・なりかず)先生
2003年、聖マリアンナ医科大学医学部卒業。2005年に東京慈恵会医科大学病院形成外科に入局し、2009年から岡山大学病院形成外科・リンパ浮腫治療班に加わる。2013年には東京医科歯科大学血管外科にてリンパ浮腫専門外来開設に尽力。2016年、地元である静岡に静岡静脈瘤クリニックを開業、リンパ浮腫と静脈瘤の専門医として治療に当たる。東京医科歯科大学血管外科・非常勤講師、リンパ浮腫療法士、日本医療リンパドレナージ協会認定セラピスト。監修書に『自分で治す下肢静脈瘤の本』 (宝島社) がある。

長時間、座りっぱなし、立ちっぱなしで動かない

座りっぱなしで、気づくと何時間も経っているパソコン作業。貧乏ゆすりのように、小刻みにひざをゆすると、下半身の血流がよくなります。

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立ちっぱなし、特に1か所に立ったまま動かない仕事は、もっとも下肢静脈瘤になりやすいです。着圧ストッキングをつけて、自己防衛を!

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ときどきでも動くことで血流が変わります

静脈の弁の働きが悪くなるのは、血管の老化が原因。でも、同じ年齢でも下肢静脈瘤になる人とならない人がいるのは、これまでに積もり積もった生活習慣の違いです。特に、1日の大きい部分を占める仕事中の姿勢は影響大。仕事中、立ちっぱなし、座りっぱなしで同じ姿勢を続けている人は、足がむくみやすく血流が悪くなり、静脈に対する負担が増えています。座りっぱなしなら用事を見つけて、1時間ごとに立ち歩く、立ちっぱなしの人はその場で屈伸運動するなど、自分なりの対策をとりましょう。帰宅したら入浴やリンパマッサージで、血流をよくすることを忘れずに。

特に1日10時間以上立っている人は、着圧ストッキングを使ってサポートするのがおすすめです。

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締めつける下着

サイズの合わない、ぴったりしたショーツやガードルはやめましょう。自分では慣れているつもりでも、血管やリンパは悲鳴を上げているかもしれません。

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ヒールの高い靴

ハイヒールやきついパンプスを長時間履き続けることの健康への影響は甚大です。ふくらはぎから腰まで、全身の筋肉を緊張させます。

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肥満気味で特におなかが出ている

閉経後の女性は、内臓脂肪がたまりやすく、おなかがポッコリ出やすい傾向があります。座ったときにおなかがきついならダイエットを!

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車移動が多く歩かない

ドライバーや、日常で車移動が当たり前のようになっている人は、意識して動かないと、血流低下につながってしまいます。

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そけい部の圧迫は長期間の静脈の圧迫に

下肢静脈瘤を防ぐには、締めつけない服装であることが大切な条件。特に、リンパの大もとであるそけい部を、気づかないうちに締めつけていませんか? 足にぴったりしたデニムなど伸縮性のない硬い素材は、腰かけたときにそけい部が圧迫され続けます。若い頃はぴったりだったのに、サイズの合わなくなった服を着続けるのも、やめたほうがいいでしょう。おなかを引っ込めるためのガードルなども圧迫のもと。

最近は職場でのパンプス強制が問題になっていますが、ヒールの高い靴は外反母趾や腰痛だけではなく、下肢静脈瘤の危険も増大。足首が固定されることで、ふくらはぎの筋肉やアキレス腱がこわばり、血流が悪くなります。

また、車移動を減らして、歩く機会を増やし血流をよくしましょう。

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(抜粋)

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TJ MOOK『足のボコボコ血管・クモの巣状血管がすっきり! よくわかる下肢静脈瘤の本』
https://tkj.jp/book/?cd=TD295774
監修:佐野成一

※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください
編集:入江弘子
構成・文:田中絵真、前原雅子
イラスト:小野寺美恵
撮影:赤石 仁
モデル:松久准子(オスカープロモーション)
ヘアメイク:岩澤衣里(プラスナイン)

WEB記事編集:FASHION BOX
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