作った料理が余った経験は、誰しもあるのではないでしょうか。そんなときは冷凍保存してしまいましょう。今回は調理済みの料理の冷凍方法を解説します。ちょっとしたコツやテクニックで簡単に保存できるので作りおきやお弁当に使えて便利!
≪目次≫
●カレーの冷凍方法
●餃子の冷凍方法
●漬けもの・キムチの冷凍方法
●教えてくれたのは……
カレーの冷凍方法
近年、作ったカレーを鍋のまま放置することによる食中毒の増加が問題になっています。すぐに食べない分は、早めに1食分ずつ小分けにして耐熱性の保存容器に入れ、フタをして冷凍しましょう。または、そのまま保存袋に入れて、空気を追い出して口を閉じ、薄く広げて冷凍してもOKです。また、冷凍するときに注意が必要なのは、具材のじゃがいもとにんじんです。じゃがいもとにんじんは、大きめにカットされていると冷凍過程で食感が悪くなってしまうので、細かく切るか、すりおろして入れてください。食べるときは、耐熱性の容器であれば電子レンジ、保存袋であれば流水解凍で少し柔らかくなる程度に解凍し、そのあとはともに鍋に移して火をかけて温めてください。
<カレー保存容器冷凍>
<キーマカレー冷凍>
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餃子の冷凍方法
餃子は、時間に余裕があるときにまとめて作り、冷凍しておくと重宝します。種を皮に包んだら、餃子どうしがくっつかないように片栗粉をふり、保存袋に入れて冷凍します。または平らなトレーに餃子を並べて、凍ったら保存袋に入れて冷凍保存します。ただし、霜がつきやすいので、なるべく早めに食べ切るようにしましょう。特におすすめなのは、水餃子です。冷凍餃子と長ねぎなどの野菜を一緒にゆでて、火が通ったら皿に上げ、しょうゆとごま油をかけるとおいしくいただけます。もちろん、焼き餃子にもできます。
Point
余った餃子の皮は、5枚ずつ重ねてラップでぴったりとおおい、保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍する。使うときには、室温において解凍する。皮だけを鍋に入れてもおいしい
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漬けもの・キムチの冷凍方法
漬けものやキムチは、冷凍保存が向いています。冷蔵保存だと発酵が進んで風味が変わってしまいますが、冷凍すれば本来のおいしさのまま保存できます。だいこんや白菜は、冷凍しても食感がほとんど変わらないので特におすすめです。冷蔵庫解凍または流水解凍してから食べますが、半解凍状態で食べてもおいしくいただけます。ただし、きゅうりを使った漬けものやキムチは、冷凍すると食感が悪くなっておいしくありませんので不向きです。漬けものやキムチは凍ったまま、手でパキッと折り、冷やし中華やそうめんなどのトッピングにすると涼味が増しておいしくいただけます。
<漬けもの冷凍>
<キムチ冷凍>
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※冷凍した食材は、基本的には1カ月以内に食べ切るのが目安です。肉や魚、野菜などの生鮮品は、さらに早めに使い切ることをおすすめします
教えてくれたのは……
冷凍生活アドバイザー/野菜ソムリエプロ
西川剛史(にしかわ・たかし)
【Profile】
1983年生まれ。大学在学中から冷凍食品に興味を持ち、大学卒業後、冷凍食品会社に就職。冷凍食品会社での商品開発などの経験を生かし、現在は冷凍の専門家として活動する。冷凍食品開発コンサルタントとして、地方の優れた食材を使った冷凍食品の商品開発にも取り組んでいる。また2016年より、家庭での冷凍テクニックを理論的・体系的に学べる資格講座として「冷凍生活アドバイザー養成講座」を開講。冷凍に関連する新しい活動や事業、レシピ開発などを積極的に展開している。
公式インスタグラム:@frozen.nissy
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(抜粋)
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企画・編集・原稿/西田貴史(manic)
撮影/深澤慎平
調理・スタイリング/佐々木のぞ美
調理アシスタント/水嶋千恵、いのうえ陽子、野村有美子
写真協力/中島聡美
WEB編集/FASHION BOX
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