美容家・佐伯チズさんの著書、TJ MOOK『夢は薬 諦めは毒』が7月9日(木)に発売されます。難病ALSと闘いながら活動を続ける佐伯チズさんが、最後に届けたいメッセージとは?
≪目次≫
- 難病ALS闘病中の佐伯チズがこの世に残したい言葉とは?
- 「私にはまた夢が一つ増えました」(佐伯チズ)
- 「私、理(ことわり)のないことは言いたくないの」(佐伯チズ)
- 佐伯チズのメッセージ その1. 「皮脳同根(ひのうどうこん)」
- 佐伯チズのメッセージ その2. 「台所が私の薬局」
- 佐伯チズのメッセージ その3. 「横ジワは幸せの証拠」
- 佐伯チズ/プロフィール
難病ALS闘病中の佐伯チズがこの世に残したい言葉とは?
2020年3月、ALS(筋萎縮性側索硬化症)にかかっていることを公表した佐伯チズさん。闘病中でありながら、佐伯さんは今もなお意欲的に活動を続けています。
そんな佐伯さんが、最後に伝えたいメッセージを33の言葉とともに綴り、一冊の本にまとめました。7月に発売されるTJ MOOK『夢は薬 諦めは毒』には、佐伯さんからの言葉のほかにも「佐伯チズヒストリー」や「佐伯式美肌メソッド」、美食家でもある佐伯さんお気に入りの「お取り寄せ」などを収録予定です。
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「私にはまた夢が一つ増えました」(佐伯チズ)
「私にはまた夢が一つ増えました。それは、このALSという病気を世間の皆さまにもっと知ってもらうこと。最新の医療技術をもってしても、進行を遅らせるしか術がないこの病気を、たくさんの方に知ってもらうことでALSの治癒、寛解という希望の光がこの先の未来に差すことを祈っています」
「幸せになりたい人、キレイな肌を手に入れたい人……いろんな願いが人の数だけあります。私自身、強く願うこと、夢を追いかけ続けることで、目標や夢を現実にしてきました。
そんな私から、皆さんに届ける最後の一冊になれば嬉しいです」
(TJ MOOK『夢は薬 諦めは毒』~はじめに~より)
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「私、理(ことわり)のないことは言いたくないの」(佐伯チズ)
TJ MOOK『夢は薬 諦めは毒』の担当編集者が、この本に込めた想いを明かしました。
佐伯チズさんのもとに、取材・撮影で伺った日のことです。彼女が開口一番私に言った言葉は「私、理(ことわり)のないことは言いたくないの」でした。取材を続けるうちに、物事は一つ一つつながっているということや、私たち人間は生き物であり自然の一部であり、きちんと理由があって形を成し、すべきことがあるということを学びました。正直にその感想をチズさんに述べたところ、「私が得てきた世の理や考えてきたこと、感じたことを皆さんにもっと伝えたいの。特に親や祖父母の世代から教わる機会を失ったり、人生について改めて考え直している人に気づいてほしいことがいっぱいあるの」
その答えを聞いた日から『大人のおしゃれ手帖』という月刊誌でエッセイを掲載し、最終的に本としてまとめようという計画が走り出しました。読者に一番伝えたいという人生哲学をチズさんの格言にのせて……。
そんな矢先に、彼女の身にALS(筋萎縮性側索硬化症)という病が潜んでいることがわかりました。残念ながらご自身も驚くほど早く進行していく病状が、私たちの紡いでいこうと考えていた時間を奪っていきました。そんな中でも、前向き女王のチズさんは、本を制作することに力を注いでくださいました。「夢は薬。諦めは毒」。そんなチズさんの想いを残したい。その一心で私たちも制作にあたりました。
「簡単ではない日々が蓄積していくのが人生。でも、考え方一つで乗り越えられるんです。人間ってうまくできてるんです。一緒にがんばりましょうね」そう寄り添ってくれたチズさんの言葉を皆さんにお届けしたく思います。
佐伯チズのメッセージ その1. 「皮脳同根(ひのうどうこん)」
皮膚は第3の脳といわれているのをご存じですか?
私は、この「皮脳同根」という言葉をとても大切にしていますし、皆さんにもお伝えし続けてきました。皮膚と脳は根っこでつながっているから、想いは肌に通じるという意味です。
もう一つ、私が感じているのが「皮膚と腸は一体である」ということ。腸は第2の脳といわれていますし、腸の状態は肌にも密接に関係しています。便秘などになると肌荒れで悩むという経験、誰にでもありますよね。
化粧品よりもまずは体の中から。私がそう伝え続ける理由がここにあります。
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佐伯チズのメッセージ その2. 「台所が私の薬局」
「美食同源」。体が喜ぶおいしいものを食べることで、美も磨かれていきます。ですから、台所は、肌をキレイにしたい人にとっては薬局ですよ。食べるという字は、「人」を「良」くすると書くくらいです。
じゃあ何を食べればいいのか。これもね、自分の体に合うもの、喜ぶもの、これを食べると調子がよくなるなというものを見つけてほしいと思っています。高価とか有名とか、誰かがいいと言っていたというのは一つの情報です。自分が本当においしいと感じられることが大切。ただ、空腹を満たすためだけの食事は、肌だけではなく心もくすませます。
食べることは生きることであり、キレイになることも食べることと同じです。
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佐伯チズのメッセージ その3. 「横ジワは幸せの証拠」
元気で若々しく生きることと、若く見せることは違います。だって若いころとは違うのですから、過去にとらわれてしまうことはとても虚しくありませんか?
シワにもいいシワと悪いシワがあるのです。ほうれい線もそうですし、目尻にできる笑いジワと呼ばれる横ジワは幸せの証拠です。一方で眉間に出る縦ジワは、不幸が滲み出るから避けたいものです。年齢とともにシワが出るのはある意味で当たり前、どこに出るかで顔の印象が大きく変わります。どうせなら、幸せなシワを刻んでいきましょうね。
「シワも私の人生の勲章ね。美しいシワを重ねられるように生きていかなきゃ」と思えたほうが、豊かでしょう?
佐伯チズ/プロフィール
(さえき・ちず)
1943年生まれ。OL経験を経て美容学校で学び、美容室勤務ののち、1967年、フランス化粧品メーカー、ゲランに入社。その後、渡米などを経て1988年、パルファン・クリスチャン・ディオールに入社、インターナショナル・トレーニング・マネージャーに就任。2003年6月、同社を定年退職後、エステティックサロン「サロン・ドール・マ・ボーテ」を開業。講演、テレビ、雑誌などのメディアを通じて“キレイ”への道を伝え続けている。
TJ MOOK『夢は薬 諦めは毒』
著者:佐伯チズ
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WEB編集:FASHION BOX