シミ・くすみ、乾燥、肌あれ、たるみ……マスク着用によって肌老化が加速するかも!? マスクの物理的な刺激で起こるシミ・くすみ、熱や湿気のこもり状態からくる肌あれやニキビ、マスク着脱時の温度・湿度差からくる乾燥、さらにしゃべらないことでのたるみまでも！ トータルビューティアドバイザーの水井真理子さんに、詳しくうかがいましょう。
≪目次≫
●今年の夏は夏バテ肌リスクが高まっています！
●マスクで肌トラブル1：摩擦
●マスクで肌トラブル2：乾燥
●マスクで肌トラブル3：マスクやけ
●マスクで肌トラブル4：蒸れ
●マスクで肌トラブル5：たるみ
●教えてくれたのは……
今年の夏は夏バテ肌リスクが高まっています！
今年はいつもの夏と違うことがひとつあります。それは外出時のマスクが欠かせないということ。これにより、夏バテ肌の原因が追加されることになると水井真理子さんは言います。
「そもそも“夏バテ肌”とは、紫外線によるダメージで肌がゴワついたり、くすんだり、冷房の影響で肌が乾燥したり、シミが濃くなったりなど、夏ならではの肌不調を指します。猛暑の年は、特にうっかり日やけと乾燥に注意が必要で、熱によって起こる不調にも気をつけましょう」
例年ならこれらが夏バテ肌のリスクだけれど今夏は、「長時間のマスク着用によって肌がムレて、ニキビや肌あれを起こしたり、擦れてシミが濃くなったりしている人が増えています。新たな夏バテ肌の現象ですね。そのため“マスクバテ”に対する策を講じる必要があります」。
そんな最中、唯一の朗報は、「家にいる時間が長い分、美白ケアを行えば、白さを追求できるかもしれません」。
これからが夏本番。夏バテ肌の要因を排除し、適切なケアで快適な夏に。
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マスクで肌トラブル1：摩擦
サイズが合っていない＆ずらすことがリスクに！
ワイヤーが当たる部分がシミに!?
「私自身、マスク生活をしていて最初に感じたことは、不織布マスクのノーズワイヤーや耳紐部分が肌と擦れてシミが濃くなってしまう！という危機感。繰り返しの摩擦でシミは濃くなり、色素沈着につながる可能性も」と水井さん。マスクをずらしたり、マスクが顔に合っていないと、しゃべるときに動いて肌に摩擦が生じるので、「自分の顔のサイズに合うマスクを使うことと、肌のためにはシルクや綿など天然繊維のものを使うのがオススメですね」。
＜マスク素材による摩擦の違い＞
＜美容効果も！ シルクのマスク＞
繭の美容成分セリシンを活かしたまま編み上げたマスク。肌の擦れ対策に。
諏訪繭 涼しいマスク ¥691（シルクふぁみりぃ）
マスクで肌トラブル2：乾燥
マスクの着脱による温度差と湿度差で過度な乾燥に!!
唇がガサガサ
暑くなるほどマスク内は呼吸だけでなく、汗でムレやすくなります。ムレるほどの湿気があるにもかかわらず、頰や唇は乾燥する、という経験をしてはいませんか。「その原因はマスクの着脱による温度と湿度の差です。マスクをつけてムレた状態から、マスクを外して一気に水分が蒸散。これを繰り返していると、肌や唇の乾燥を招くうえ、肌が過敏な状態に転びやすくなります。夏でもスキンケアの手を抜かず、唇はリップ美容液などでこまめにお手入れを」。
＜唇のカサつきオフ！ 潤いリップケア＞
右：保湿、あれ予防、エイジングケアに。乾燥する隙を与えないリップ美容液。
中：溶けてなくなるシュガースクラブ入りのペンシル型バーム。透明なのでメイク前のベースケアや夜のお手入れにも。ミントの香りで使い心地もスッキリ。
左：乾燥からくるダメージを緩和して、潤いと弾力のある唇に整えるトリートメントバーム。
右：タカミリップ 7g ¥2,200（タカミ）、中：キス シュガー スクラブ ¥740（レブロン）、左：バーム コンフォール 9g ¥7,200（シスレージャパン）
ゆらぎ肌に悩むエディターがガチレビュー！ 本当に頼れるスキンケアコスメ10選
マスクで肌トラブル3：マスクやけ
マスクは日よけにあらず！ うっかり日やけにご用心
マスク型の日やけは避けたい！
マスク生活になったことで、水井さんが特に啓発しているのは、「マスク着用によってベースメイクが薄くなり、またマスクをするからと日やけ止めまで塗らないうっかりさんが急増中です。そのまま日差しを浴びるとムラやけに。また不織布マスクは、ウイルスは防いでも紫外線は通してしまうので、日やけ止めは必ず顔全体に塗りましょう」。さらにメイクの上からも使えるUVミストをスプレーすれば、日やけ止めの塗り漏れもカバーでき、塗り直しも簡単です。
＜敏感肌にも対応したUVミスト＞
ベタつきにくく、軽い使用感。汗や水に強いウォーターレジスタント処方も嬉しい。
アンテリオス UVプロテクションミスト SPF50・PA++++ 50g ¥2,500（ラ ロッシュ ポゼ）
肌荒れ・ニキビに。荒れやすい敏感肌や肌の不調をケアするコスメ まとめ
マスクで肌トラブル4：蒸れ
雑菌が繁殖しやすい環境下！ 思わぬところにニキビが!!
雑菌の温床に！
雑菌は高温多湿な場所を好み、マスク内は絶好の繁殖場所。そのためマスクで覆われた部分ではニキビができやすくなります。そこでニキビを防ぐマスク使いを水井さんが伝授。「ガーゼには吸収性、通気性があり、肌当たりも柔らかです。不織布マスクを装着する際、ガーゼを1枚、内側に挟んで使用するとムレや擦れが軽減されます。またハッカ油をマスクの外側につけたり、息をクリーンに保つことで、少しでもマスク内の環境を快適にしてあげましょう」。
＜マスクの外側からハッカの香りで爽快に＞
しっかりとしたハッカの香りで気分爽快！ 無水エタノール＋精製水で希釈して使用が◎。原液を肌につけるのは避けて。
ハッカ油〈滴下式〉 20mL ¥860（健栄製薬）
＜キレイな息でマスク内をクリーンに＞
クレイの消臭力を活かした天然由来成分100％のマウスウォッシュ。ハッカベースで爽快なフレーバー。
クレイド マウスウォッシュ ミスト 15mL ¥1,380（マザーアース・ソリューション）
＜ふき取り化粧水でニキビ対策＞
くすみ、ゴワつき、ニキビのもとになる不要な角質をすっきりと取り除く。肌の生まれ変わりを促し、バリア機能UPにも貢献。
クラリファイングローション2 200mL ¥3,500（クリニーク）
ニキビを治す方法は？人気YouTuber鹿の間が薬に頼らないケア方法を伝授！
マスクで肌トラブル5：たるみ
表情筋の筋力低下でフェイスラインがだらり
気のゆるみが顔のゆるみに
テレワークや人との接触が減ったことに起因するトラブルがたるみ。「マスク着用によって表情を動かすことが減っているうえに、他人に見られているという緊張感が乏しくなると、顔がだら～んとゆるみやすくなります。また、スマホを見下ろす体勢が続くと二重あごにも」と水井さん。簡単なたるみ対策法は「大きく口を開けて歌うこと。あご先がこっている人も多いので、コリをほぐすマッサージをするのもオススメです」。
＜あごほぐしマッサージもオススメ！＞
親指をあごの裏側に、小指以外の指をあご先に置いて。垂直に押しながらその場で指を回転させてもみほぐす。かみ合わせ部分も同様に。
教えてくれたのは……
トータルビューティアドバイザー
水井真理子さん
【Profile】
エステティシャンとしての経験値と幅広い美容知識で、その人その人に合った美容法の提案を得意とする。
日焼け対策はコレでばっちり！ プロ直伝のサンガードテクをチェックせよ
photo：DAISUKE KUSAMA [impress+]
illustration：CHIHARU NIKAIDO
text：AYAKO SHIRAKURA
（＆ ＲＯＳＹ 2020年9月号）
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