「投資をしない」という資産の守り方もある
「老後2000万円問題」により、火に油を注いだかのような昨今の投資ブーム。ですが経済ジャーナリストの荻原博子さんは、「投資には『潤沢な資金』と『時間』『情報』『運用知識』が必要」と語ります。宝島社新書『買ったら一生バカを見る金融商品』から、荻原さんが一般人に勧める投資との付き合い方をご紹介します。
宝島社新書『買ったら一生バカを見る金融商品』
≪万年金欠を解決! お金が増える方法を紹介≫
クズ商品に「投資しない」で資産を守る!
NISA(ニーサ)、iDeCo(イデコ)なんかおやめなさい!
有象無象のインチキ商品……これだけは“買ってはいけない!”
宝島社公式通販サイト「宝島チャンネル」なら電話注文もOK! 詳しくはこちらをクリック
【電話注文専用TEL】0120-203-760
【受付時間】9:00~18:00(土日祝日を除く)
「投資をしなければならない」は単なる思い込み
日銀のマイナス金利政策が続き、これを止めたら経済への影響が大きいので、出口戦略がいまだに見い出せない状態です。この金融緩和によって収益が悪化している銀行や証券会社は、生き残りをかけてあなたの資産を狙っています。
甘い言葉やカラクリにはまって投資などしては、相手の思うツボです。
さまざまな投資の本を読んだり、ネットの口コミ情報になるほどと思ったり、金融機関の営業から投資の素晴らしさの説明を受けたとしても、「老後は年金だけでは足りない。若いうちから投資をしてお金を増やさなければ、安心できる豊かな老後は迎えられない」というのは単なる思い込みで、今、注目の“ファクトフルネス”(データや情報から真実を見極める方法)ではありません。
投資は値段が上下する金融商品を扱うからこそリスクとリターンがあり、野菜や時価の寿司ネタと同じで、安いときに買って、高いときに売ってこそ儲かります。
しかし、その時点で安いかどうかは未来にならないとわかりません。「明日の新聞が道に落ちていればどんなに嬉しいか」といった証券マンがいましたが、プロだって未来を予測することは相当に難しいものです。
「老後2000万円問題」とは? いまさら聞けないお金の問題をプロが解説投資は「お金のプロ」にご用心! 市場リスクだけじゃない隠れたリスクを経済評論家が解説
投資はお金・時間・情報・知識がなければ勝てない
国や金融機関、ファイナンシャルプランナーも強力にiDeCoやNISAを勧めていますが、それらの手法がどんなにダメかは、宝島社新書『買ったら一生バカを見る金融商品』でも説明しています。
もちろん投資が好きで、知識もあり、自分なりの投資哲学を持っていて、お金、時間、確かな情報がある人は、どんどん投資をしてください。それを仕事とするプロが集う市場で、対等に渡り合い、負けないように投資をすればよいでしょう。
しかし、「今、投資をしなければ……」と思っている人は、これまで投資教育を受けることなく、忙しく、真面目に働いてきた人ではないでしょうか。お金も、時間も、確かな情報も、投資の知識もないのに、「みんなやっているから」「金融機関で勧められたから」と虎の子を投げ出して、単に「月数万円でいいから、不労所得を得たい」と思っているだけではないでしょうか。
人気ドラマの『ふぞろいの林檎たち』に出演していた往年の俳優が「何にもわからないから、信託銀行にお任せしちゃおう」というファンドラップのテレビCMもありますが、手数料がべらぼう高いのに、元本や利回りの保証もなく、成果はよいときも悪いときもお客さん持ちなのを忘れないでほしいです。
あなたはどのタイプ? 今から老後資金を増やす4つのルールプロ直伝の簡単節約術12選! 日常で取り入れられる方法でどんどんお金が貯まる!?
投資とは距離を置いたほうが幸せに暮らせる
今は、日本経済はデフレ下です。デフレ下では投資よりも、今あるお金を目減りさせないほうが優先です。銀行の預金の利息はゼロですが、口座を無料の金庫だと思ってお金を大切に保管しておきましょう。デフレの中では、増えないリスクよりも、目減りしないメリットをとったほうがいい。目減りさえしなければ、貨幣の実質的な価値は上がっていきます。
投資をすると絶えずスマホで価格をチェックするようになり、一喜一憂して疲れてしまいます。本当はそこで「どうして値が動いているのか」と、自分なりに研究し投資ポリシーを持たなければならないのに、それをしている人はほとんど見かけません。
投資は勝負の世界です。相手はそれを仕事とするプロです。
そんなに簡単には勝たせてもらえません。
そんな難しい世界とは距離を置き、投資をしないという選択をするほうが幸せに暮らせる人もたくさんいます。人生には投資よりやるべきことがたくさんあり、もっと時間を別のことに使ったほうがよいと思います。
確実にお金を貯める! 貯金ができる生活習慣7つを節約アドバイザーが指南コロナ禍で家賃が払えない!? 申請しやすくなった住居確保給付金についてFPが解説!
教えてくれたのは……荻原博子さん(おぎわら ひろこ)
(PROFILE)
1954年、長野県生まれ。経済ジャーナリスト。大学卒業後、経済事務所勤務を経てフリーの経済ジャーナリストとして独立。テレビ、新聞、雑誌でレギュラーや連載を多数持ち、生活者の視点から、難しい経済と複雑なお金の仕組みをわかりやすく解説。デフレ経済の長期化を予測し、借金返済の必要性を説き続ける。近著に『私たちはなぜこんなに貧しくなったのか』(文藝春秋)、『50代で決める! 最強の「お金」戦略』(NHK出版新書)、『コロナに負けない! 荻原博子の家計引きしめ術』(毎日新聞出版)、『投資なんか、おやめなさい』(新潮新書)など、著書多数。
宝島社新書『買ったら一生バカを見る金融商品』
≪万年金欠を解決! お金が増える方法を紹介≫
クズ商品に「投資しない」で資産を守る!
NISA(ニーサ)、iDeCo(イデコ)なんかおやめなさい!
有象無象のインチキ商品……これだけは“買ってはいけない!”
宝島社公式通販サイト「宝島チャンネル」なら電話注文もOK! 詳しくはこちらをクリック
【電話注文専用TEL】0120-203-760
【受付時間】9:00~18:00(土日祝日を除く)
写真:伊藤 幹
編集:坂本君子、生島典子
投資で儲けるためには「潤沢な資金」が必要! 家計を守るため経済ジャーナリスト・荻原博子がアドバイス
「ドル・コスト平均法」に騙されないで! 積み立て型の投資商品を買わないほうがいい理由[荻原博子 解説]
「“夫のお小遣い”を減らすのはおやめなさい」経済ジャーナリスト・荻原博子が全国の妻へ助言する理由
もらえる年金の額が184%になる裏ワザとは!? 経済ジャーナリスト・荻原博子が年金を増やすテクを指南
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
Web 編集:FASHION BOX
増税を機に家計を見直すべし! 未来に備える貯蓄生活のすすめ
60代女性の7割超が貯金は「死ぬまでに使い切りたい」! アンケートで見えたグランマ世代のお財布事情
知らない人は損してる!? 医療費や奨学金のお得情報をプロが伝授
[スマホ料金]ドコモ、auなど4大大手キャリアの格安プランを徹底比較|FP監修
ムダな保険料は払わず節約! 死亡保障、がん保険、火災保険は本当に必要?