雑に扱うほうが女にモテる!? ナンパ師×恋愛工学の提唱者・藤沢数希が対談[後編]

出典: FASHION BOX

雑に扱うほうが女にモテる。
ナンパ師・零時レイ×恋愛工学の提唱者・藤沢数希が語る、ナンパ&恋愛のメカニズム(後編)

恋愛だけでなく、ビジネス、コミュニケーション力まで。ストリートナンパであらゆる能力を磨いたと語る零時レイさん。その技術を余すところなく詰め込んだ書籍『ナンパが最強のソリューションである』(宝島社)がいよいよ発売されました。
そこで、著書『ぼくは愛を証明しようと思う。』(幻冬舎)で、恋愛を科学的に研究する「恋愛工学」を広めた藤沢数希さんとの対談が実現。実体験と理論から「モテ」のテクノロジーを探求してきたふたりが語る恋愛とは? 後編では、人間の本能から男女の関係を読み解きます。

(構成・葉月涼)

☆前編はコチラ→
ナンパは長期的に勝てるゲーム!? ナンパ師×恋愛工学の提唱者・藤沢数希が対談[前編]

《目次》

 

■クズさが頭ひとつ抜けてるヤツが断然モテる理由

藤沢 ナンパ術を教え合ったり、こうして書籍にしたり。男性はけっこう協力し合いますよね。女性も「モテテク」を共有しているけれど、僕から見ると、その内容はだいたい間違っているし、何というか自分以外の人間を都合よく洗脳しようというプロパガンダ的な言説がとても多い。書いてる本人は自分でも気づいてないのかもしれませんが。

零時 そう思うことが多いかも……。

藤沢 男性が協力し合うのは、戦争に勝たなきゃいけないからじゃないですかね。原始時代からさかのぼって考えれば、僕らは、戦争に勝ってきた部族の子孫です。勝つためには、同じ部族の男同士で連携して戦わなきゃいけない。子孫を残す前に、まずは殺されないで、生存する必要がある。

零時 たしかに、まず生き残らないとですね(笑)。

藤沢 旧石器時代はすごく長くて、近代なんてまだまだほんの数百年。人間の本能のほとんどは、旧石器時代に作られたと言われているんです。その時代には、人間は血縁を中心とした50人ぐらいの部族を作って、男性は獲物を狩り、女性は果物などを採取して生活していた。で、たまに戦争をしていた。僕は、ナンパで男性が知らない女性に話しかけることがこれほど難しいのは、その時代にさかのぼって理由があると思っています。

零時 人類の歴史、200万年の間に作られた本能。

藤沢 たとえば、野生のチンパンジーの世界では、オスが一頭でフラフラ歩いていて、別の群れに見つかると殺されちゃうんですよ。それと同じで、男性がひとりでフラフラ歩いて、他の群れに属している知らない女性に声をかけるというナンパは、原始時代だとめっちゃ危険な状態だと思うんです。で、男の人って、美女ほど地蔵しやすいですよね。それは、美女ほど違う部族の権力者の女である確率が高いからじゃないか、という仮説も思いつく。地蔵する理由は、その辺にあるんじゃないか、と。

零時 その感覚、意外と最近まであったんじゃないかなって思うんですよね。俺、ド田舎出身なんですよ。隣の県の中学に戦いに行く、みたいな習慣が残ってて。複数人に捕まったら、口の中に石を入れられて殴られたりとか。ひとりで歩いていると、けっこう怖いんですよ。

藤沢 その辺がナンパの心理的な難しさだと思うんです。街に出て、最初に女の人に声をかけるときの恐怖って、遊園地の絶叫マシーンに近い。死ぬかもしれない、でも死なないっていう。やってみたら気持ちいいんだけど。

零時 そうそう! 頭ではわかっていても、体は原始時代なんですよね。だから結局、どれだけ安全でも条件反射的に地蔵してしまう。

藤沢 ナンパでは、ひとりで街に行って、最初からひとりでナンパすることを「完ソロ」って言いますよね。「完ソロ」よりも、友達や仲間と一緒にいるときのほうがぜんぜん地蔵しないんですよ。一緒に背中を守り合える感覚があるんだと思います。

零時 わかります。原始時代に話を戻すと、同じ部族の者同士でずっと結婚していると、遺伝子があまり混ざり合わなくなってしまう。だから、そういった面でも部族の外の女性を確保しないといけないって部分もありますよね。

藤沢 それもあって、昔はよく戦争していたんでしょうね。他の部族を襲って、若い女性を残して皆殺しにしてしまう。勝った部族の男たちが、そうした「戦利品」を手に入れる、と。

零時 遺伝子の命令としては新しい女性を求めるけど、男性ひとりでウロウロして他の群れの女性にちょっかいを出すのは生存のための本能がブレーキをかける。

藤沢 つまり、ナンパは本能に逆らった行動でもあるし、本能的な行動でもある。そして、そのあたりの人間の本能を考えると、なぜ女の人が、クズな男性を好きなのかがわかってきますよね。そういう『北斗の拳』みたいな世界では、まじめで穏やかな男性ではやっていけない。クズみたいな男性、悪い男性のほうが頼もしいし、何よりそうした危険な行動を取りながらも実際にこれまで生き残ってきたわけで、そこに価値がある。

零時 いや本当に、どうしようもないナンパ師のほうがモテますね。クズさが頭ひとつ抜けてるヤツのほうが、すごくモテる。

藤沢 女の人が好きな男性の振る舞いというのを、理論的に考えていくと、結局は、女に満ち足りているような男が自然とやることばかりなんですよ(笑)。

零時 そうなんですよね。そして、実際にその男性が女性とヤッているかどうかは確認しようがないこと。だから、「ヤッているであろう振る舞い」が上手く見せられればそれでいいんです。

藤沢 「かわいい女の子とセックスすることなんて、朝にシリアルを食べるようなもの」と思える男性は、目の前にいる女なんてどうでもよくて、だから、相手の女を適当にディスれる。女性はそういうクズな態度が好きなんです。

零時 だから、雑に扱うことが、女性への一種の「貢献」になってくるんです。クズな行動を、その子のためにやるってことです。そうなってくると、ちょっともう意味わかんないですね(笑)。

藤沢 それと、男性は、自分の欲求を直接満たそうとしても上手くいかないじゃないですか。「世界征服したい!」とか、「美女とヤリたい!」とか(笑)。だから、男はみんな、自分の「お気持ち」に従っていては、自分の欲求は絶対に満たされないので、いろいろ努力するというか、仲間と助け合うとか、自分の気持ちを脇に置いて、とりあえずがんばらないといけないんですよね。

零時 たしかに。

藤沢 だから、男の人って成長していくんです。相手の立場になって考えないと、結局は仕事も恋愛も上手くいかない。欲求を満たすために、男の人はたくさん努力しなくちゃいけないし、いろいろ自分を変えなきゃいけない。その点、女の人は、少なくとも若いうちは、自分の気持ちで動いていても、いろいろ上手く回っちゃうんですよね。

雑に扱うほうが女にモテる!? ナンパ師×恋愛工学の提唱者・藤沢数希が対談[後編]
出典: FASHION BOX

 

■ホルモンレベルで「男」を磨く

零時 僕は精神医学系の勉強もしていたので、ホルモンのことを考えるんですけれど……。モテる男性の行動を真似していると、ホルモンバランスが変わっていくんですよ。男性ホルモンやセロトニンのレベルが上がって、ボス猿に近いホルモンバランスになってくる。そうすると、振る舞いや醸し出す表情が自然と変わって、モテざるを得なくなる。

藤沢 この間、「TED」の動画でも、椅子に偉そうに座るとか、ちょっとしたジェスチャーを毎日やるだけでホルモンバランスが変わってくるというのがありました。僕も実感として、それはその通りだと思います。「TED」の話者は女性だったけど、ゴリラみたいなポーズを毎日やっていたら、自信が湧いてきて、キャリアが上手く回り始めたとか。ただ、日本の社会では、そういうホルモンを出している男性はみんなにいじめられる傾向もありますよね。会社とか学校とか。

零時 叩かれるし、抑え込まれますよね。

藤沢 そうそう! 僕が大学のテニスサークルでいじめられたようにね(笑)。それで、絶対にこんな日本にいてはいけないと思って、がんばってめちゃ勉強して、留学したんですよね。そしたら、今度は信じられないほどの非モテを経験したんですけどね(笑)。

零時 当時から何か、ホルモンが出てたんでしょうね。

 

■時代とナンパの変化

藤沢 恋愛工学が流行ったとはいえ、外でナンパしている人はどんどん減っていますよね。何が一番大きいかというと、やっぱりマッチングアプリだと思うんですよ。

零時 そうですね。ナンパ講師で食えないナンパ師は、 マッチングアプリ攻略法に流れていますね。

藤沢 ただ、普通にナンパをしていると、マッチングアプリはなかなかやっていられない感じもしますけどね。1週間、2週間かけて会話ラリーをして、こう、なんというか、ふたりで盛り上がっていって、とうとうリアルで会ってみると……、写真とまったく違うじゃん、みたいな(笑)。ただ、マッチングアプリは地蔵がないんですよ。内なるドラゴンを倒さなくていい。

零時 そうですね!

藤沢 だからこそ、マッチングアプリは、ナンパができない男性でもできる。スペックは高いけど、最初のコミュニケーションというか、例の「剣術の試合」でつまずく人でも、マッチングアプリだとモテるんですよ。

零時 マッチングアプリだと、女の人はスペックを見ますもんね。何々大卒とか。

 

■ナンパ市場をガラリと変えた「恋愛工学」

零時 2015年に恋愛工学をテーマにした『ぼくは愛を証明しようと思う。』が登場したとき、衝撃がありましたね。まず、ストーリーに落とし込んで女性を落とす技術が書かれていたこと。自分がやりたいことでもあったし、そんなことをやろうとしている人はいないと思っていたので、ガツンと殴られたような感じがしましたね。あと、藤沢さんのメルマガや著書を読んでナンパをする「恋愛工学生」が出てきてから、ナンパ界隈がガラッと変わったんです。彼らはなんか動きが違うんですよ(笑)。

藤沢 あの本で、僕は、「真面目な人」をナンパの世界に連れてきたんですよ。一生懸命勉強して、大学に入って、大企業に勤めているような人たちに対して、ナンパ理論を伝道できた。

零時 それまでの伝統的なナンパ界隈では、小さいコミュニティが乱立していたんです。誰か師匠についてナンパを学んで、独立して一匹狼になって、また人に講習して……。そこに恋愛工学がドーンと出てきた。この人たちのチームワークがすごいんです。SNSでワーッと盛り上げるのも上手い。こっちからすると、狩猟採集民がポツポツと村を作って暮らしている世界に、いきなりでっかい街が出てきたみたいなもんです(笑)。

藤沢 恋愛工学はメルマガの読者同士が仲いいんですよ。たとえるなら、昔は血縁を中心とした部族で、せいぜい50人ぐらいで狩猟をやっていた。そういう部族を、バーチャルの世界で作ったというか、いつの間にかネットを通して各自が自発的につながっていき、勝手にできちゃっていたんですね。バーチャルだから、それが50人じゃなくて1万人以上でも問題なくスケールするんです。恋愛工学というひとつの教義みたいなものでつながっている、バーチャルな部族というか。

零時 あれはすごい衝撃でしたし、刺激になりましたよ。SNSのフォロワーが何万人とかいう人が恋愛工学界隈にはポコポコいて、「ええー!」って。

藤沢 僕がやっているメルマガに、読者が「恋愛工学を実践して、こんなことがありました」みたいなことを投稿してくるんです。雑誌の読者コーナーというか、昔のジャンプのハガキ職人みたいな名物投稿者もいてね。メルマガを始めてから7年も経ってるから、そういう人たちの中から、フォロワー1万人、2万人クラスのインフルエンサーが次々と出てきて、何というか、もう恋愛工学というのは僕の手から離れてしまって、何か僕もよくわからない、ネットワークになっちゃってるんですよね(笑)。

零時 『ぼくは愛を証明しようと思う。』以前も、NLP(神経言語プログラミング)をナンパに取り入れてやっている人はいました。けど、だいたい頭でっかちになって挫折して去って行ったんです。俺もナンパに関する理論をブログに書いていたんですけど、一部のマニアの人にしかウケなかった。それが、藤沢さんのこの本で、ドーンと普及した。「恋愛工学」っていうネーミングもいいですよね。スッと入るし。

藤沢 ネーミングはよかったですよね。僕は銀行で金融工学関連の仕事をしてたから、何も考えずに「じゃあ恋愛なら、恋愛工学だろう」と付けたんです。ブログを見ると、2005年ぐらいからすでに使っていましたね。まあ、だから、けっこう歴史は長い。

零時 恋愛工学はテクノロジーに依っているから、どっかスマートなんですよ。俺の最初の本『究極の男磨き道 ナンパ』は、体験で押そうとしていたから、根性論がにじんで、旧日本軍みたいになっています(笑)。テクノロジーだと、「50人、100人に声をかけよう」とサラッと言えて、根性論にならない。そこが俺らとぜんぜん違って、パッと広がった感じじゃないかなと勝手に思ってます。

藤沢 ただ、それでも、1300万人が住んでいる東京という超大都市では、そこまで恋愛市場に影響はないんじゃないかな。あと、最近は、もう女性をとにかくゲットする、というのは卒業してしまって、結婚して子どもができた、という読者も多くなったり、話題も筋トレとか海外ビジネスとか、あとは子どもの教育とか、そういうのが多くなってきましたね。お金とセックスってよく似てて、なければそのことばかり考えるけれど、満たされればあんまり考えないものなんですね。むしろ「恋愛工学なんてけしからん!」とか言っている人のほうが、よっぽどセックスのことばかり考えていますよね(笑)。

零時 ああ~。そうかもしれません(笑)。

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(参考)

雑に扱うほうが女にモテる!? ナンパ師×恋愛工学の提唱者・藤沢数希が対談[後編]
出典: FASHION BOX

『ナンパが最強のソリューションである』
著者:零時レイ
(宝島社)

「モテ、コミュ力、仕事での交渉力。すべての悩みはナンパで解決する!」。5年間のひきこもりを経て、33歳のときにナンパに出合い、その自己啓発力に気づいた著者。すご腕ナンパ師たちの技を、心理学、行動経済学、NLP(神経言語プログラミング)などをもとに体系化し、誰でも習得可能な形にして伝授。実体験を交え、ナンパのタイプ別にわかりやすく解説する。

編/FASHION BOX
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