今ではほとんどの人が持っている「スマホ」。ただ、スマホの機能の中で多く使われる便利なインターネットには多数の危険が潜んでいることも。そんなスマホへの向き合い方を専門家の小木曽健さんが、スマホを持つ家族に向け語ってくれました。
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ネットはただの道具! 特別視しないでください
僕はスマホもネットもそれ自体には良し悪しのない、ただの道具だと思っています。もし、スマホが極悪なものなのであれば、みんなが辛い思いをしているはずですし、すばらしいものなのであれば、みんなが幸せになっているはずです。もちろん、そんな一方的な事態にはなっていません。
スマホはこのように使うべきだとか、こうやって機能を使いこなすのがイケてるとか、スマホの使い方には模範や基準があるかのように語られることもありますが、スマホは道具なので、使う人が使い方を決めていいのです。自動車だって、週末だけ乗る人もいれば、仕事に使う人もいて、車なしではどこにも移動できない人もいます。使い方は乗る人が決めればいいし、それがその人にとって最適な使い方なのです。
高齢者はガラケーからスマホに買い換えようと思っても、「使いこなせないから」と躊躇しがちです。しかし、使いこなす必要なんてないのです。山登りが好きで、位置情報がわかり、地図が使えればいいという人にとって、スマホは他の機能を使わなくても、役立つ道具になるでしょう。ネットショッピングやSNSへの投稿ができなくてもいいのです。そうしたことに興味が湧いたときは、やってみればいいだけで、やってみてつまらなければ、やめればいいのです。
子どもに渡すスマホも一緒です。「道具として使いこなすにはまだ早かった」と感じたときには、やめてしまえばいいのです。
そのために、最初は「取り上げやすい」スマホを渡すと良いでしょう。ショップに行って、高いお金を払って新品を買ってしまうと、気持ち的にも取り上げにくくなりますから。
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スマホを「道具」として使いこなすと、家族関係が良好になります
一般的にお父さんと娘さんの会話は、娘さんが中学に入ると少なくなります。しかし、LINEだと、気軽にコミュニケーションが取れるのです。管理アプリを使ってスマホ利用時間の管理をしているとき、「今日は勉強の調べものがあるから、ネットを1時間延長させて」というようなメッセージが娘さんから届くと、お父さんはうれしいものです。
レストランで親子4人がテーブルを囲み、全員がスマホを見ているというようなケースがあります。そういうときは、とかくスマホが悪者にされがちですが、じゃあ果たして、スマホがなければ、楽しい会話で盛り上がるのか? もしかして、それはスマホによって、家族関係が「見える化」しているだけなのではないでしょうか。
すべての機能を使いこなそうと考えず「趣味の登山で生かす」など、スマホは自分に合った使い方をするべきなのです。
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ネットの世界に限らずリテラシーが大切
もう1つ、大切なのはスマホやネットを特別視しないことです。ネットリテラシーという言葉があり、ネットの世界では情報の取捨選択、正誤の判断が大事とされていますが、これはネットの世界に限ったことではありません。ネットの情報だろうが、新聞やテレビの報道だろうが、会社の同僚のグチだろうが、すべての情報に対してリテラシーが必要です。親は子どもに、ネットに限らず、情報リテラシーがいかに大切かを教えるようにしましょう。
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このコンテンツの監修者は……
小木曽 健(おぎそ・けん)
【Profile】
1973年、埼玉県生まれ。IT企業でCSR部門の責任者を務める傍ら、書籍執筆や連載、
メディア出演などを通じて情報リテラシーに関する情報発信を幅広く行っている。著書は『11歳からの正しく怖がるインターネット』(晶文社)、『ネットで勝つ情報リテラシー』(ちくま新書)など。
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(抜粋)
監修/小木曽 健
取材・文/浅羽 晃
イラスト/Illust AC
写真提供/photo AC
編集/小山田花子(OT EDIT)、高野成光(OT EDIT)
WEB編集/FASHION BOX
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※ 記事に掲載されている情報は、いずれも2019年9月時点のものです
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