昨年から急激に浸透したテレワーク。多くの会社で、社員同士で交流する機会が減ったのではないでしょうか? そんな状況にもかかわらず、社員のやる気を引き出し、チーム一丸となって仕事を進めていくのは至難の業です。部下や同僚のモチベーションを上げるにはどうすればいいのか、お悩みの方も多いことでしょう。
そこで今回は、書籍 『最強の「独学」仕事術』から、部下やメンバーのやる気を引き出すコツと具体的な手法についてご紹介します。
書籍『最強の「独学」仕事術』
リモートワーク時代には、
「誰も助けてくれない」
「今まで以上に自分でなんでもやるしかない」
と考えて、自分で自分の身を守る必要があります。
しかし、たとえ周囲に教えてくれる人がいない=「独学」の状態でも、3倍速で成長し、結果を出す「超一流の仕事術」を身につけることは可能です。
本書では、34万部突破の大ベストセラー『ゼロ秒思考』の赤羽雄二が「リモートワーク時代の最強・最速仕事マスター 20の鍵」を徹底コーチング!
相談相手がいない、すべてのビジネスパーソンのための羅針盤となる一冊です。
上司や先輩に頼らなくても成長できる「勝ちパターン」を自力で身につけましょう。
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部下・メンバーのやる気を引き出す
上司・先輩との接点が少なかったり、リモートで仕事をしていたりしても、そうした状況にかかわらず部下ができたり、新しいメンバーが増えたりすることが多くなっていきます。仕事ができると、「マネジメント力もあるだろう」と勝手に期待されて、部下を持つ立場になるのです。
もともとマネジメント経験のある方はいいのですが、経験があまりない状況でリモートワークに突入された場合は、部下やメンバーを持つということがイメージしにくいかもしれません。
そうだとすると、リスクがかなりあります。一人で仕事するのと、部下・メンバーの力をうまく活かして仕事するのとでは、仕事を進めるうえでの考え方や身のこなし、動かし方などすべてが違うからです。一人であれば、力わざでやり抜くこともできます。おすすめはできませんが、徹夜して無理やり終わらせても、とくに誰からも文句は言われません。仕事の進め方をかみ砕いて人に説明する必要もありません。
部下・メンバーがいる場合は、
- 仕事のねらい、目的を明確に伝える
- 仕事の全体像、進め方を伝える
- 仕事をいくつかに分けて、どう取り組み、どう解決していくかを伝える
- 進捗状況を適切に把握し、うまく進んでいない部分に具体的な助言をする
- 部下・メンバーのスキルや知見が不足している場合は、きめ細かく強化する
- 二人以上の部下・メンバーが関わっている場合は、齟齬がないようにコミュニケーションをとる
- こうした活動により、部下・メンバーのやる気を最大限引き出しながら進める
- 最後の仕上げの部分に大きく貢献し、必ずよい結果につなげる
というプロセス全体を確実に進めなければなりません。
仕事内容を的確に伝え、わからない場合はうまくコーチングし、やる気を引き出しながら取り組んでもらわなければ結果につながりません。
この重要性は、リモートワークかどうかということにはまったく左右されませんが、これまでよい例をあまり経験していない方が多い場合は、自分なりのスタイルを試行錯誤しながら作り上げる必要があります。
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感謝を伝え続ける
部下・メンバーのやる気を引き出すには、1にワクワクする仕事、達成感のある仕事、2に上司が伴走し話をよく聞いてくれること( =アクティブリスニング)、3に感謝を伝え続けること( =ポジティブフィードバック)です。
「自分は上司から感謝などされたことがない」と思われる方も多いでしょうが、それはそれ、これはこれ。今後は、古いやり方から脱皮する必要があります。自分がそういう扱いをされてきたから部下にも同じようにしておけばいい、ということはないですよね。感謝には時間もかかりません。
感謝を伝え続けるには、ポジティブフィードバックが一番です。ポジティブフィードバックというのは、次のようなものです。
ポジティブフィードバック その1. 「よい結果」へのフィードバック
まず、「よい結果」に対しては、大きく褒めます。遠慮、躊躇なく褒めることがポイントです。褒めすぎると相手が図に乗るのでは? 次からサボり始めるのでは? など、余計なことを考える必要はありません。手放しに褒めつつ、「上から目線」にならないよう、感謝の気持ちを心から伝えます。
ポジティブフィードバック その2. 「ちょっとしたよい結果」へのフィードバック
次に、「ちょっとしたよい結果」に対しては、それが大したことではないからと考えず、躊躇なく褒めます。照れずにその場で褒めることが大切ですが、日本の男性の多くはこれが苦手で、せっかくの褒める機会を逃しているのがもったいないと思います。褒めたとしても、同時に問題を指摘し、改善点を伝えたくなります。しかしその場は、褒めるだけにすることが大切です。そうしないと、「なんだ、珍しく褒めてくれたと思ったら、文句を言うための前置きだったのか」と相手をがっかりさせ、効果がなくなります。裏切られたように感じる分、逆効果にもなります。フィードバックがある場合は必ず場を変え、午前と午後、あるいは翌日にする、といったように間を空ける必要があります。
ポジティブフィードバック その3. 「結果はいまひとつ、努力・プロセスがよい場合」のフィードバック
「結果がいまひとつでも努力・プロセスがよい場合」には、「頑張ったね!」と、まずはねぎらいます。努力に対してきちんと感謝します。今回は残念ながら結果につながらなかったとしても、近い将来、よい結果に結びついていきます。それを考えれば、労をねぎらい、その努力・プロセスを続けてもらうように方向づけすることが必要で、期待したような結果が出なかったことに対して短気を起こしたり、嫌味を言ったりしたら、そういった正しい努力・プロセスを続けてはくれません。
ポジティブフィードバック その4. 「結果が悪かった場合」のフィードバック
「結果が悪かった場合」ですが、「今回はうまくいかなかったけれど、次はこうすればうまくいくよ。大丈夫だよ」と励まします。これができるようになるためには、かなりの人間力、人としての器が必要です。多くのリーダーや上司は、結果がダメだったとき、まず怒りをぶつけると思います。自分の指導不足のせいで結果が出なかったとしても、チームメンバーや部下を𠮟り飛ばすことがほとんどでしょう。「この馬鹿野郎。地獄におちろ」というようなことは絶対に言うべきではありませんし、心の中で思ってもいけません。相手には、こちらの気持ちがすべて伝わってしまいます。たとえ腹が立っていても、自分はそれをコントロールしてうまく隠せるから大丈夫だと言う方もいらっしゃると思いますが、隠し通せることはまずないと思います。どうしても、部下の心を傷つける言葉やボディランゲージを発してしまいます。みなさんも、何かをしくじったとき、ご自身の上司の怒りをひしひしと感じたことがあるのではないでしょうか。それと同じで、自分の怒りを隠すことはできないのです。
こういうふうに、部下それぞれに対して毎日数回ポジティブフィードバックをします。
さらに家族などにも毎日数回、感謝を伝え続けると、家庭での問題が大きく減り、仕事に集中しやすくなります。
部下の人数などにもよりますが、通常は「ポジティブフィードバック毎日20回」をおすすめしています。平日は部下に15回、家族に5回、週末は部下の代わりに店員さん、駅員さんなどに対して感謝します。
この数字を変えず、毎日コンスタントにやりきることが大切です。回数を減らすと、「どうしたんだろう、何か間違ったことをしてしまったのではないか」と相手が萎縮するからです。
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このコンテンツの著者は......赤羽雄二(あかば ゆうじ)
【PROFILE】
東京大学工学部を卒業後、コマツで超大型ダンプトラックの設計・開発に携わる。スタンフォード大学大学院に留学し、機械工学修士、修士上級課程を修了後、マッキンゼーに入社。経営戦略の立案と実行支援、新組織の設計と導入、マーケティング、新事業立ち上げなど多数のプロジェクトをリード。マッキンゼーソウルオフィスをゼロから立ち上げ、120名強に成長させる原動力となるとともに、韓国LGグループの世界的な躍進を支えた。マッキンゼーで14年勤務した後、「日本発の世界的ベンチャー」を1社でも多く生み出すことを使命として、ブレークスルーパートナーズ株式会社を共同創業。企業の経営改革、人材育成、新事業創出、ベンチャー共同創業・経営支援に積極的に取り組んでいる。著書に『ゼロ秒思考』『速さは全てを解決する』(以上、ダイヤモンド社)、『マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング』(宝島社)など24冊がある。
(抜粋)
書籍『最強の「独学」仕事術』
リモートワーク時代には、
「誰も助けてくれない」
「今まで以上に自分でなんでもやるしかない」
と考えて、自分で自分の身を守る必要があります。
しかし、たとえ周囲に教えてくれる人がいない=「独学」の状態でも、3倍速で成長し、結果を出す「超一流の仕事術」を身につけることは可能です。
本書では、34万部突破の大ベストセラー『ゼロ秒思考』の赤羽雄二が「リモートワーク時代の最強・最速仕事マスター 20の鍵」を徹底コーチング!
相談相手がいない、すべてのビジネスパーソンのための羅針盤となる一冊です。
上司や先輩に頼らなくても成長できる「勝ちパターン」を自力で身につけましょう。
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