寝苦しい夏を乗りきる「入浴」と「眠り」の新習慣/眠りの質を高める生活習慣
蒸し暑い夏に寝つきが悪くなっている方もいるのではないでしょうか。そこで眠りとお風呂の専門家の小林麻利子さんに、睡眠の質を高めるポイントをお聞きしました。
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眠りの質を高める生活習慣の見直しポイント
夜は穏やかに過ごしてリラックスモードに
寝苦しくなる時期は、熟睡するのがなかなか難しくなります。「寝る前は副交感神経を優位にして、とにかくリラックスすること。お風呂から上がったら、バタバタと家事をこなすのはやめて、照明を落とした部屋でゆったり過ごし、香りを楽しんだり、意識的に穏やかな時間を過ごしましょう」
ベッドに入ってなかなか眠れないときは、あせらないこと。
「“眠れない、どうしよう”“早く眠らなきゃ”と自分を追い込むと余計に眠れなくなります。寝ようとせず、呼吸を整えて。3秒かけて息を吸い、2秒息を止め、5秒かけて息を吐く呼吸法を取り入れて、リラックスしてみてください。昼寝の時間を意識するなど、日中の過ごし方次第でも夜の眠りが変わるので、できることからぜひ実践を!」
昼寝をする場合は30分以内
1日1時間以上の昼寝は、認知症や糖尿病のリスクが高まるといわれています。うつぶせになり、深い眠りにならないようにして。寝過ぎないようにアラームをセットして、15~30分程度がベスト。適切な昼寝であれば眠気がリセットされて作業効率が上がる効果が。
運動は夕方の時間帯がいい
朝に運動習慣がある場合は、そのままでもOK。もし夕方になると眠くなることが多い場合は、あえてその時間に体を動かすことで体温を一時的に上昇させ、眠気を防いで。深部体温が高い19時から21時くらいまでに運動すると、夜からの深部体温と差がつき、寝つきがスムーズになります。
さわり心地のいい寝具を選ぶ
朝は深部体温が低くなり、寒さを感じやすくなるので、薄いタオルケットだけで寝るのは避けて。寝具は汗をしっかりと吸い取り、放散ができる天然素材の麻や綿使用の肌ざわりのよいものを選んで。体に負担がかかるマットや枕は睡眠の質が下がるので、買い替えの検討を。
「噛む」食事を意識する
起床後、1時間以内に朝食をとると体内時計のバランスが整います。発酵食品やタンパク質、食物繊維、ビタミンなどバランスのとれたものをしっかり噛んで食べて。一定のリズムでよく噛むことで、脳を刺激して活性化させる効果や乱れやすい自律神経を整える効果が期待できます。
朝起きたらまずはカーテンを開ける
体内時計の乱れを整えるのに有効なのが朝の日光浴。朝起きたらすぐに窓辺に立ち、太陽の光を5分程度浴びることで、脳内物質であるセロトニンの分泌を促し、集中力がアップします。さらに、体内時計がリセットされ、その日の夜に質の高い睡眠が得られるように。
寝るときはパジャマに着替える
夏は就寝中も汗をかきやすくなります。肌を露出していると汗が肌にまとわりつくので、長袖長ズボンのパジャマを。通気性がよく、でこぼこした素材で肌への接地面が少ない、汗を吸着して放出してくれる素材がおすすめ。体を締めつけたり、はだけやすい衣服は避けて。
ムレやベタつきを軽減 蒸し暑い夜に快適な着心地
綿100%で通気性が高くムレにくいパジャマ。吸水性に優れ、汗をかいてもサラッと快適。
室温・湿度を確認して就寝する
心地よく眠るための快適な室温は26度、湿度50%台がベスト。寝ている間に室温や湿度が上がると寝苦しくなるので、エアコンはつけっぱなしにしてキープしましょう。その際、冷気が直接体に当たると睡眠の質を下げてしまうので、風向きは体に当たらないところで固定して。
寝るときは部屋を暗くする
部屋が暗いと見えにくくなるため、寝る直前まで明るい照明で過ごしがちな60代。明るさが刺激となり、熟睡の妨げになってしまいます。夕食後から徐々に照明を落とし、寝室に移動したらフットライトなどの間接照明だけで過ごしましょう。
明るさの調整ができるスリープライト
日没のように徐々に明かりを暗くすることで眠りをサポート。アラーム設定やFMラジオ機能も。
こんなときは……
眠りが浅く起きてしまう
夏は寝苦しさから睡眠時間が短くなりがちですが、早朝目覚めても、5〜6時間睡眠がとれて寝起きが爽快な場合は潔く起きてOK。就寝後1〜2時間で起きてしまう場合は、深部体温の上がり下がりの調整ができていないので、お風呂の入り方を見直して。
足が冷えてしまう
足首は筋肉や脂肪が少なく、血流が悪いため冷えやすい部分。全身の冷えにつながるので、夏でも薄手のレッグウォーマーで足首を温かくしておきましょう。足首の温度調整をすると血行が回復して、入眠しやすくなります。
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教えてくれたのは……眠りとお風呂の専門家 小林麻利子さん
【PROFILE】
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取材・文/佐久間千絵
イラスト/はまだなぎさ
(素敵なあの人 2022年9月号)
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