60代の冷えはあらゆる不調を引き起こす! 日常でできる体を温める生活習慣を医学博士が解説

60代からの冷え症は運動不足かも! 洗濯物干しスクワットなど ながら筋トレのススメ[医学博士が解説]

60代の温活&冷えとり習慣

寒さが厳しいこの季節。体の“冷え”で悩んでいる人も多いのではないでしょうか。冷えは女性に多い症状ですが、肩こりや肌荒れのほか、動脈硬化や骨粗しょう症などにもつながる危険が! 60代特有の原因と、改善につながる温め習慣を紹介します。医学博士の川嶋朗先生にお話をお聞きしました。

『素敵なあの人』最新号を購入する!

宝島社公式通販サイト「宝島チャンネル」なら電話注文もOK!詳しくはこちらをクリック
【電話注文専用TEL】0120-203-760
【受付時間】9:00~18:00(土日祝日を除く)

 

「冷え」は万病のもと。原因は日常生活のなかに

60代の冷えはあらゆる不調を引き起こす! 日常でできる体を温める生活習慣を医学博士が解説

冷え性は、未病、つまり病気一歩手前の状態と捉えられています。「あらゆる不調の根源」だと川嶋先生は言います。そもそも、冷えはどんなことが原因で起こるのでしょうか。

「原因は大きく5つあります。ひとつめは加齢。基礎代謝(生きるために最低限必要なエネルギー)は、思春期をピークに落ちていくのみ。基礎代謝が落ちることで熱を生み出す力も低下していきます。ふたつめはエアコン。人の体には、寒ければ熱を作り出し、暑ければ熱を逃がして体温を一定に保とうとする体温調節機能が備わっています。しかしエアコンの普及によって常に快適な温度が保たれるようになり、自身の調節機能が使われなくなって、その力はどんどん低下しています。3つめは運動不足による筋力低下。熱を作り出すのは筋肉です。交通の便の発達や加齢、最近では自粛生活などから、体を動かさなくなっている人が増えています。そもそも女性は男性よりも筋肉量が少なく、それに運動不足が重なって筋力が低下し、より冷えやすい体になっているといえるでしょう。4つめはストレス。ある実験により、ストレスをかけ続けると血流が悪くなり、体温が下がることが明らかになっています。うつ病の人にも低体温の人が多いです。5つめは薬の飲み過ぎ。体を温める薬は漢方薬だけ。炎症を抑える薬は特に体を冷やしやすいので、服用し過ぎには注意が必要です」

冷え性は肩こりやむくみ、肌荒れ、不眠などを引き起こし、さらに悪化すると重篤な病気につながることも。

「体温が下がると免疫力が下がり、それがうつなどにつながることも。また、血液は体中に酸素や栄養を届けたり、老廃物を運んだりしています。体が冷えて血の巡りが悪くなるとそれらがスムーズにいかず、動脈硬化、さらに代謝が落ちると糖尿病、骨粗しょう症、うつ、認知症などのリスクが上がります。冷えは万病のもと。ただ冷えているだけと放置せず、改善する習慣を取り入れましょう」

冷えを放っておくとこんなことにも……

・がん
・免疫力の低下
・うつ
・不眠
・認知症
・骨粗しょう症
・糖尿病
・動脈硬化

人気コスメFujikoの会社がよもぎ蒸し専門店をプロデュース! 佐藤優里亜が潜入レポ!!

美ボディレシピ|Atsushiのキムチスープで冷え対策! 混ぜるだけ&レンチン2分で完成!!

【運動編】体の中から温める

普段やっていることにほんの少し負荷を

冷えにくい体を作るには、筋力をつけるのが近道です。そのために必要なのは適度な運動。コツは、普段の行動に少しプラスすること。急にきつい筋トレやランニングを始めるよりも取り入れやすく、続けやすいですよ。

座ったら両膝をくっつける

60代の冷えはあらゆる不調を引き起こす! 日常でできる体を温める生活習慣を医学博士が解説

座ったときに両方の膝をくっつけることで、内転筋(内ももの筋肉)に自然と力が入ります。ただ座っているだけではなんの筋肉も使っていない状態ですが、これだけで筋肉が鍛えられます。

家の中ではダイエットスリッパがおすすめ

60代の冷えはあらゆる不調を引き起こす! 日常でできる体を温める生活習慣を医学博士が解説

かかと部分がないダイエットスリッパを履くと、自然と脚に負荷がかかってふくらはぎの筋肉が鍛えられます。家の中ではこれを履いておくだけでもOK。

洗濯物はしゃがんで取って干す

60代の冷えはあらゆる不調を引き起こす! 日常でできる体を温める生活習慣を医学博士が解説

エクササイズの類は、ただ「1日10回」などと決めるだけでは忘れたり三日坊主になったりしがち。「洗濯物はしゃがんで 取って干す」と決めておけば、やるべきタイミングが明確になり、習慣化しやすくなります。スクワットはどこでもできるのでおすすめ。

エスカレーターより「階段」で、電車やバスでは座らず「立って」

60代の冷えはあらゆる不調を引き起こす! 日常でできる体を温める生活習慣を医学博士が解説

階段は「天然の無料のジム」です。普段運動をしない人こそ、「使えば使うほど得する。エスカレーターに乗ってしまったら大損」と考えて。電車やバスでもなるべく座らず、満席で席が空いていなければラッキーと捉えましょう。

スマホをあえて手の届かないところに置く

60代の冷えはあらゆる不調を引き起こす! 日常でできる体を温める生活習慣を医学博士が解説

ついつい肌身離さず持ち歩いてしまうスマホ。家の中では持ち歩かずに、あえてテーブルの上などに置きっぱなしにしてみましょう。通知音が鳴ったらそのたびに取りに行くので、それが少しの運動に。

モップがけのかわりにぞうきんがけを

60代の冷えはあらゆる不調を引き起こす! 日常でできる体を温める生活習慣を医学博士が解説

床の拭き掃除は、立った状態でモップやクリーナーでやるよりも、ぞうきんがけがおすすめ。ぞうきんを使ったほうが体に負荷がかかり、少し汗ばむくらいの運動量になります。毎回だと続けにくいという場合は、数回に1回をぞうきんがけに変えてみるだけでもOK。

[冷え性タイプ診断]血流UPを目指すお風呂習慣|大根の干葉、バスソルト etc.【医師監修】

ホットフラッシュで滝汗→実は体は冷えていた! 下半身の温活グッズで血流改善

教えてくれたのは……医学博士 川嶋 朗(かわしま・あきら)先生

60代の冷えはあらゆる不調を引き起こす! 日常でできる体を温める生活習慣を医学博士が解説
医学博士
川嶋 朗(かわしま・あきら)先生

【PROFILE】
神奈川歯科大学大学院特任教授。統合医療SDMクリニック院長。漢方・鍼灸などの伝統医療を取り入れた医療を担う。『毎日の冷えとり漢方』(河出書房新社)など著書多数。

『素敵なあの人』最新号を購入する!

宝島社公式通販サイト「宝島チャンネル」なら電話注文もOK!詳しくはこちらをクリック
【電話注文専用TEL】0120-203-760
【受付時間】9:00~18:00(土日祝日を除く)

 

更年期のカラダを温める8つの生活習慣|体温が上がるおすすめのアイテムをピックアップ


イラスト/植松しんこ
構成・文/平井薫子
(素敵なあの人 2023年2月号)

※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください

WEB編集/FASHION BOX

RELATED CONTENTS

関連コンテンツ