時間がたつほどに熟成されて、塩けや酸味がまろやかになる梅干し。3年ほど寝かせるとコクや旨みも増してよりおいしくなり、効能も高くなります。
3回に分けてお届けしてきた、完熟梅での白梅干しの作り方も、今回で最終回。塩とともに琺瑯(ホーロー)ケースに入れ、重石をのせた状態の梅が、梅干しに姿を変えるまでを紹介します。
【教えてくれたのは……】
山田奈美さん
薬膳料理家、食養研究家、国際中医薬膳師、「食べごと研究所」主宰。北京中医薬大学日本校卒。東京薬膳研究所の武鈴子氏に師事し、薬膳理論や食養法について学ぶ。雑誌などでレシピの提案・制作を行い、アトリエ「古家1681」ではワークショップも開催。最新刊は『旬を楽しむ梅しごと』(家の光協会)。
(↓vol.2からの続き)
7. 梅酢が上がってくる
翌日から梅酢が上がり始め、4~5日後に梅全部がひたるほどたっぷりと梅酢が上がっていればそのままに、少なかったら重石を少し重くします。全部の梅が梅酢にひたったら直射日光の当たらない涼しい場所で、重石をのせたまま保管します。
8. 3日間土用干し
梅雨が明けたら、晴天が続きそうな日に梅を取り出してざるに並べ(土用干し)、1日1回裏返して全面を干します。夜間はそのままにしておいても取り込んでもよく、3日間干し続けると味も実も引き締まります。梅酢も保存袋のまま天日に干して殺菌しましょう。
9. 再び容器に戻してできあがり
梅と一緒に梅酢も消毒した琺瑯ケースに戻します。コンパクトに収めたいなら熱湯消毒した小さめのビンに入れ替えてもOK。固めの梅干しが好みなら、梅酢を分けて保存します。
(大人のおしゃれ手帖編集部)
photograph: Aya Sunahana
text: Mizuki Sakaguchi
edit: FASHION BOX, P.M.A.Tryangle
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