(2020年1月24日 更新)
肩甲骨が固まるとさまざまな部位にこりや痛みが生じます。肩甲骨をしっかりケアすることで、体は徐々に変わっていきます。渡辺淳也先生が手軽にできるストレッチ方法を教えてくださいました。
≪目次≫
教えてくれたのはこの方
渡辺淳也(わたなべあつや)
【Profike】
医学博士。東千葉メディカルセンターリハビリテーション科部長。千葉大学大学院医学研究院総合医科学講座特任教授。専門は膝関節外科学、スポーツ医学、画像診断学、リハビリテーション医学。日本整形外科学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医、日本体育協会認定スポーツ医。著書に『渡辺式ソフト屈伸でひざ痛が消える!』(宝島社)など。
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肩甲骨を支える筋肉は首や上腕につながっているため、肩甲骨が固まると肩こりだけでなく首こりや頭痛、耳鳴りなども起こりやすくなります。デスクワークで一日中同じ体勢で首まわりの筋肉が固まってしまっている人は多いはず。肩甲骨の筋肉をほぐすストレッチで、首の固まった筋肉をやわらかくしましょう。
肩甲骨は本来背中の上部、胸の真後ろに位置しており、自由に動かせる部位です。しかし、デスクワークやパソコン作業、「スマートフォン(以下スマホ)」の操作などを長時間行っていると、姿勢が前かがみの猫背になりやすく、肩甲骨が横に広がってしまいます。このように肩甲骨のバランスが悪くなった状態で周辺の筋肉が硬直すると、肩まわりの動きが悪くなり、筋肉がつながっている首も同様にこりや痛みを感じやすくなるのです。
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【デスクワークでのできるストレッチ】首こり&肩こりを緩和する「肩甲骨引き寄せ運動」
1:ひじを後ろに引く運動
背筋を伸ばして座り、ひじを肩の高さまで上げたら、腕を曲げて手で肩をしっかりと持ちましょう。両ひじがまっすぐな線になる姿勢を意識しつつ、ひじが下がらないように後ろに引きます。
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2:ひじをぐるりと回す運動
肩に持っていった両ひじがまっすぐになっていることを確認してから、ひじで円を描くように肩から腕を回していきます。肩甲骨が大きく動いていることを意識しながら動かしましょう。
ストレートネックは首こり&肩こりの原因!
スマホなどを見るときに、自然と頭部が肩口よりも前に突き出て、頸椎が本来のカーブから直線の形になります。すると頭部の重さが首や肩まわりにダイレクトに伝わり、負荷になるのです。
ストレートネックにカーブを取り戻す首のストレッチ
1:首を上下に動かす
2:首を左右に動かす
3:首を旋回させる
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肩甲骨引き寄せ運動は、毎日行うことで徐々に肩甲骨まわりの可動域が広がります。さらに、周辺の筋肉がほぐれることによって、姿勢がよくなったり血行がよくなることで代謝が上がり、運動効果も高まるなどさまざまな効果が期待できます。肩甲骨引き寄せ運動はいつ行ってもいいですが、就寝前や起床時など、体がほどよくゆるんでいるときに行うと効果がアップします。
(抜粋)
TJ MOOK『ズボラでも運動不足を解消できる本』
https://tkj.jp/book/?cd=TD296146
監修:飯田 潔、板倉弘重、工藤孝文、木野村朱美、渡辺淳也
編集・ライティング/矢作美和、古里文香、茂木理佳、川上 萌、千葉琴莉、相澤美沙音(バブーン)
イラスト/藤井昌子
編集/FASHION BOX
(TJ MOOK『ズボラでも運動不足を解消できる本』)
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