(2020年5月21日 配信)
外出時には負担がかかりがちな足の血管。家に帰ってから回復させてあげるために、ちょっとした工夫を取り入れましょう。
≪目次≫
教えてくれたのはこの方
静岡静脈瘤クリニック院長
佐野成一(さの・なりかず)先生
2003年、聖マリアンナ医科大学医学部卒業。2005年に東京慈恵会医科大学病院形成外科に入局し、2009年から岡山大学病院形成外科・リンパ浮腫治療班に加わる。2013年には東京医科歯科大学血管外科にてリンパ浮腫専門外来開設に尽力。2016年、地元である静岡に静岡静脈瘤クリニックを開業、リンパ浮腫と静脈瘤の専門医として治療に当たる。東京医科歯科大学血管外科・非常勤講師、リンパ浮腫療法士、日本医療リンパドレナージ協会認定セラピスト。監修書に『自分で治す下肢静脈瘤の本』 (宝島社) がある。
そけい部の圧迫を避け、寝るときは足を高くする
外出先や仕事中は、どうしても同じ姿勢を続けたり、窮屈な服装で過ごさなければならない人も多いはず。そのぶん、家に帰ってからのリラックスタイムをどう過ごすかが大切です。
外出着は早めに脱いで、締めつけないワンピースやパンツに着替えましょう。また、部屋で過ごす場合の座り方も大切。椅子やソファに座り前かがみになると、そけい部が圧迫されます。ソファの背もたれに寄りかかる、椅子の背中にクッションを入れるなど、ゆったりした姿勢をとるようにしましょう。
足が疲れたなと感じるときは、しばらく壁や椅子の上に足を上げると、下にたまった血液が心臓に戻るのをうながせます。睡眠中に足がつりやすい人、翌朝まで足のむくみが残っている人は、寝るときにも足を上げてください。
床に座るとき
正座や横座りは、ひざ裏やそけい部を圧迫するのでNG。足を前に投げ出す座り方がいいでしょう。背すじを伸ばして座るのがきつかったら、もたれかかってもOK。
椅子に座るとき
前のめりにならないように、腰にクッションなどを当てます。見た目は少しだらしない姿勢ですが、血管への負担は少なくなります。
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足を休ませるときは足を上げて
足を椅子にのせる
疲れたときは、ただ横になるのではなく、椅子やソファなどに足をのせましょう。足の力を抜いてリラックスすると血流もよくなります。
壁を使ってもOK!
足を壁に預けるのもよい体勢です。壁だと足の高さを調整できます。お尻が壁につくほど高く上げると効果的です。
寝るときも足を高くする
寝るときは、やや硬めのクッションか枕に足を上げて寝ましょう。あまり高くすると、腰を痛める可能性があるので15㎝くらいでOK。
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(抜粋)
TJ MOOK『足のボコボコ血管・クモの巣状血管がすっきり! よくわかる下肢静脈瘤の本』
https://tkj.jp/book/?cd=TD295774
監修:佐野成一
編集:入江弘子
構成・文:田中絵真、前原雅子
撮影:赤石 仁
モデル:松久准子(オスカープロモーション)
ヘアメイク:岩澤衣里(プラスナイン)
WEB編集:FASHION BOX
(TJ MOOK『足のボコボコ血管・クモの巣状血管がすっきり! よくわかる下肢静脈瘤の本』)
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