長時間立ち仕事していたり、夕方になると気になるのが「足のむくみ」。足のむくみを改善するために、自宅で簡単にできるケアを板倉弘重先生が教えてくださいました。お風呂上がりの日課にしてみませんか。
教えてくれたのはこの方
板倉弘重(いたくらひろしげ)
医学博士。芝浦スリーワンクリニック名誉院長、品川イーストワンメディカルクリニック院長。東京大学医学部卒業。同大学第三内科講師、国立健康・栄養研究所臨床栄養研究部長を経て、現職。赤ワインなどに含まれるポリフェノールの抗酸化作用を世界で最初に発見。著書に『大丈夫! 何とかなります 血糖値は下げられる』(主婦の友社)『スボラでも血圧は下げられる!』(宝島社)など
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むくみはどうやってできる?
むくみは、医学用語では「浮腫(ふしゅ)」といいます。人間の体の60~70%は水分でできており、その3分の2は細胞の中に、3分の1は血液や組織液など細胞の外に分布しています。
心臓から送り出された血液は、全身を回ってから心臓に戻ります。足の血液は重力に逆らって心臓へと流れ、この血流を足の筋肉による筋ポンプ作用が促しています。しかし、長時間立ち仕事をしていたり、座ったまま同じ体勢でいたりすると足の筋ポンプ作用が低下し、心臓へ向かって流れる血液も停滞します。これによって、静脈から水分が漏れ出て細胞の外にたまり、足がむくむ原因となるのです。
足のむくみは、血行をよくすることで改善できます。立ち仕事やデスクワークの人もこまめに姿勢を変えたりストレッチをしたりして、長時間同じ体勢でいないように心がけます。足を動かしたり、かかとを上げ下げするだけでも効果があります。
タオルストレッチでむくみ解消
仰向けになり、足の裏にタオルをかけてその足を上げていく
仰向けになって足裏にタオルを引っかけます。タオルを引っかけた足をゆっくりと持ち上げ、そのまま5~10秒キープします。ひざは自分の伸ばせる範囲で伸ばし、つらかったら曲げてもOKです。ゆっくりと足を下ろし、同様に反対の足でも行います。ふくらはぎの筋肉が刺激され、血流が改善しむくみが解消されます。
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リンパマッサージならむくみ知らず
マッサージすることで血流も回復し疲れもとれる&老廃物を除去
リンパの流れに沿ってマッサージすることで、リンパの流れが活性化し、滞っていた血流がよくなる効果があります。また、リンパには老廃物を運搬する働きがあるため、足の疲れもやわらぎます。お風呂上がりなど、リラックスしているときに行うとよいでしょう。
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リンパは血液のように体内を流れています。血管は心臓を中心に輪を描くように循環しますが、リンパは一方通行のように流れています。
リンパを意識すればデトックスにつながる
リンパには体内の老廃物や余分な水分を回収する働きがあります。リンパの流れが滞ると余分な水分が体内に残ってむくみの原因になります。
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食生活もむくみに関係があります。水分のとりすぎはむくみの原因になるので、こまめに少しずつとるようにします。寝る前に水分をとりすぎると、翌朝に顔や足がむくむ原因になるので、寝る前は水分をとりすぎないようにします。また、塩分もむくみの大きな原因になるため、減塩醬油を使うなど塩分を控えることを意識しましょう。
(抜粋)
TJ MOOK『ズボラでも運動不足を解消できる本』
https://tkj.jp/book/?cd=TD296146
監修:飯田 潔、板倉弘重、工藤孝文、木野村朱美、渡辺淳也
編集・ライティング/矢作美和、古里文香、茂木理佳、川上 萌、千葉琴莉、相澤美沙音(バブーン)
イラスト/藤井昌子
編集/FASHION BOX
(TJ MOOK『ズボラでも運動不足を解消できる本』)
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