妊娠・出産にまつわるお金って、どのくらいかかるかご存じですか? いざそのときを迎えた際にあわてないよう、実際にかかる費用の相場を知っておきましょう。ファイナンシャルプランナーの丸山晴美先生にお話を伺いました。
助成金を利用すれば自己負担は抑えられる
「健康保険が適用されない妊婦健診は、補助券で助成されます。出産費用は病院や出産方法によって金額が大きく変動しますが、自然分娩の場合約50万円、帝王切開や無痛分娩はそれプラス10万円以上が目安。どの場合も国から、出産育児一時金として一児につき42万円が支給されます。極端に費用が高額な病院を選ばなければ、自己負担を抑えることは可能です。不妊治療の場合、医療費控除や負担の重い体外受精には助成がありますが、長期になるほどすべてをまかなうことは難しく、年齢制限もあるので、早いうちから計画的に取り組むことが重要です」(丸山先生)
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不妊治療、妊娠中、出産にかかるお金と活用したい行政・保険サービス
1.不妊治療の費用
・タイミング療法の場合:1周期 約1万円以内
・人工授精の場合:1周期 約3万円以内
・体外受精の場合:1周期 約20万~60万円
活用できる制度・サービス
・特定不妊治療助成金
体外受精・顕微授精の場合、自治体に申請すれば特定不妊治療助成金を受け取ることが可能。妻の場合、初回30万円、2回目以降15万円、夫は1回15万円。ただし妻の年齢が43歳未満の場合のみ助成される。
・生命保険
出産や特定不妊治療に備える生命保険もある。
2.妊娠中の費用
・妊婦検診(14回程度):約10万~15万円
・マタニティグッズやベビー用品:約13万円
活用できる制度
・妊婦検診補助券
市区町村役場に妊娠届を提出するともらえる妊婦検診補助券を活用すれば、自己負担は10万円程度に抑えることができる。
3.出産の費用
・自然分娩の場合:約50万円
・帝王切開の場合:約60万円
・無痛分娩の場合:約60万~70万円
活用できる制度
・出産育児一時金
加入する健康保険から出産育児一時金として42万円が支給される。健康保険組合や自治体によってはお祝い金として上乗せ給付がある場合もある。
・高額療養費制度
切迫流産や帝王切開などの医療行為で健康保険が適用され、1カ月に同じ病院で支払った医療費が自己負担限度額を超えた場合、その分は高額療養費として戻ってくる。自己負担額の上限は、所得により異なる。
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教えてくれたのは……
ファイナンシャルプランナー丸山晴美先生
【Profile】
ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー、節約アドバイザー。お金のプロとして多数のメディアで発信。『簡単! しっかり貯まるお金の基本』(宝島社)発売中。
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取材・文=白石梨沙
(InRed 2020年2月号)
WEB編集=FASHION BOX
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