社会に不安が高まっている現在、避けられるリスクには、自分で対処したいもの。今だからこそ、防犯意識を高めて、自分、家族と財産を守りましょう。防犯アドバイザーの京師美佳さんに教えていただきました。
≪目次≫
●間違った知識や対処法で、かえって危険になる場合も!
●家の防犯状況をチェック
●教えてくれたのは……京師美佳さん プロフィール
間違った知識や対処法で、かえって危険になる場合も!
「日本は安全だと、私たちは思いがち。しかし、犯罪認知件数は減少していますが、検挙率は30%台という数字で、安心できる状況ではありません。さらに、SNSでのなりすましや誹謗中傷、ストーカーによる遠隔操作など、昔では考えられないような危険が身近になっています」と、京師さん。
自身もOL時代は、犯罪に対して無防備で、泥棒や置き引き、ストーカーなどの被害にあった経験があるのだそう。その経験から言えることは、防犯対策は、不安やパニックに駆られてからあわててやろうとすると、間違ったやり方をしてかえって危険な状態にしてしまうということ。平時から安全な状態と危険な状態を正しく見極める知識が必要です。
「在宅機会が多い今こそ、家の環境を見直すチャンス。家族と一緒に防犯について学んだり、考えたりするのもいいでしょう」
まずは下の項目で家の防犯状況からチェックしてみるのがおすすめ。防犯ガラスやセンサーライトなど初期費用がかかるものも多いですが、一度取り付ければ長く使えるものがほとんど。泥棒の目線になって、もっとも入りやすそうなルートに対策をするのもいいでしょう。
「ひとりひとりが犯罪を予防する意識を持ちましょう」
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家の防犯状況をチェック
□ 駐車場にシャッターや柵はあるか?
□ 塀やフェンスは見通しのよいものか?
□ 暗い庭などにセンサーライトは設置しているか?
□ 玄関のカギは電子錠もしくは、ふたつ以上あるか?
□ インターホンはカメラ付きか?
□ 窓ガラスは防犯ガラスや防犯フィルムなどの対策をしているか?
□ 窓にも補助錠を設置しているか?
□ お風呂場やトイレなど換気する窓に防犯用の格子は設置されているか?
□ 雨どいが窓やベランダに沿って設置されていないか?
□ 物置や車庫の屋根が窓に上がる足場になっていないか?
鍵ひとつで施錠できるマンションと比べて、戸建てはいろんな場所から侵入される危険があります。駐車場やお風呂場、雨どいを通じて2階からなど、各侵入ルートを検証しましょう。
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教えてくれたのは……
京師美佳さん Mika Keishi プロフィール
防犯アドバイザー。セキュリティ会社、防犯ガラスメーカーを経て、京師美佳セキュア・アーキテクトの代表に。講演などで防犯啓蒙活動を行う。
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text_Ema Tanaka
illustration_Nonoco Shiraishi
(リンネル 2020年7月号)
web edit_FASHION BOX, Ayaki Ando[vivace]