「若い頃より、体力が落ちてきたみたい」「もう年だし、筋肉が落ちても仕方ない」……そう考えてしまうことってありませんか？ でも、年齢が要因で体力が衰えることに科学的根拠はないそうです。年齢によって筋肉量が下がるというのも誤りで、体力が衰えるのは、あくまでその人の生活の強度が下がっているからだそう。フィジカルトレーナーの第一人者である中野ジェームズ修一さんに、詳しく教えてもらいました。
≪目次≫●年齢が要因で体力が衰えるという科学的な根拠はなし
●年齢で変わるのは「効率」と「疲労回復のスピード」
●トレーニングは「今すぐ」始めるべき
●教えてくれたのは……
年齢が要因で体力が衰えるという科学的な根拠はなし
体力が、年齢が要因で衰えるという科学的な根拠はありません。体力が衰えるのは、日々の生活の強度が下がっているからです。たとえば、私は現在48歳ですが、20代の頃の筋肉量より現在の筋肉量のほうが増えています。世代ごとに腕立てふせができる回数を比較すると、最新のデータでは20代女性より40代女性のほうが多いことがわかりました。
つまり、年齢によって筋肉量が下がるというのは誤りだということがわかります。 筋肉量が減ってしまったのであれば、それは自分が非活動的な生活をしていたことの証なのです。
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年齢で変わるのは「効率」と「疲労回復のスピード」
ただし、トレーニングの「効率」は年齢によって変わります。歳を重ねるにつれて効率が落ちていきますし、疲労における回復のスピードも遅くなっていくのです。そのため、体力の衰えは筋肉量の低下というよりも、疲労の回復が追いついていかないことが大きな要因の一つとなり得ます。
トレーニングは「今すぐ」始めるべき
つまり、年をとってもトレーニングの成果は得られるものの、年齢が若ければ若いほど効率が上がり、また疲労回復もスムーズということです。そして、誰にとっても身体が一番若いときは「今」。始めるのが遅くなれば、その分トレーニングの効率は下がってしまいます。理想的な結果を出すためにも、「今すぐ」トレーニングを実践してみてください。
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【教えてくれたのは……】
スポーツモチベーションCLUB100最高技術責任者
PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー
米国スポーツ医学会認定 運動生理学士（ACSM/EP-C）
中野ジェームズ修一さん
【Profile】
フィジカルを強化することで競技力向上や怪我予防、ロコモ・生活習慣病対策などを実現する「フィジカルトレーナー」の第一人者。「理論的かつ結果を出すトレーナー」として、多くのアスリートから絶大な支持を得ている。また、自身が技術責任者を務める会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」は、「楽しく継続できる運動指導と高いホスピタリティ」が評価され活況を呈している。主な著書に『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』（日経BP）、『世界一伸びるストレッチ』（サンマーク出版）、『青トレシリーズ』（徳間書店）などベストセラー多数。
（抜粋）
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著者／中野ジェームズ修一
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編集協力／野村佳代・青木啓輔（アスラン編集スタジオ）
撮影／岸マモル
WEB編集／FASHION BOX
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