新型コロナウイルスの流行による自粛やテレワークの影響で外出の機会が減り、運動不足になり、体力の衰えや身体の不調を感じている人も多いことでしょう。今回はフィジカルトレーナーの第一人者である中野ジェームズ修一さんに、運動不足による不調を解消できるかんたんトレーニングを、気になる症状別に教えてもらいました。
≪目次≫●肩こり(血行不良)
●肩こり(筋肉量の低下)
●腰痛
●脚のむくみ
●教えてくれたのは……
肩こり(血行不良)
肩こりの原因の一つは血行不良です。肩の血行不良は肩回りの筋肉を動かさないことによって起こります。肩回りを動かすことで解消されるので、肩を大きくリズミカルに回しましょう。肩は回せば回すほど血行が良くなります。目安として1日20回程度は回すようにしましょう。
1:まず、左右の指先を肩の側に置いて立ちます。
2:ひじを前方に持ち上げます。
3:ひじを真上まで上げます。
4:ひじを左右に開きながら下ろします。
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肩こり(筋肉量の低下)
筋肉量が落ちるのも肩こりの原因です。腕の重さは約2〜3キロあるため、少ない肩の筋肉量で支えることで肩こりが起こってしまいます。その状態で重いバッグを持つと同様に肩こりが起こりやすいですが、それを繰り返すことで肩の筋肉がつくため、将来的には肩こりを解消することができます。下記のトレーニングでも筋肉がつきます。
肩こり(筋肉量の低下)を改善するトレーニング方法 1
1-1:イスに座り、両手にペットボトルを持ちます。
1-2:腕を広げるように、ゆっくり肩の高さまで持ち上げます。
肩こり(筋肉量の低下)を改善するトレーニング方法 2
2-1:ひじを曲げた状態からはじめるパターンもあります。
2-2:ペットボトルを頭の上まで持ち上げます。
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腰痛
長時間座っていることによって、筋肉に血行不良が起こる、腰回りの筋肉が衰えるなどで腰痛が起こります。ただし、腰痛はそれだけでなく、精神的ストレスから影響を受けるケースも非常に多いのです。腰痛の8割は原因不明だと言われています。筋肉量が原因であれば、下記のようにスモールボールをはさんで座ることで筋力が自然と強化されます。
1:背もたれとの間に、スモールボールを挟んで座ります。
<これはNG>筋力がないからと腰を立てずに座ってしまうと、姿勢が悪くなるので注意しましょう。
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脚のむくみ
脚の筋肉を動かさないと、下肢から体液を持ち上げにくくなるため、むくみが起こります。脚は第二の心臓だといわれており、筋肉をきちんと動かすと、下肢から体液を持ち上げてくれます。このことをミルキングアクションと呼びます。むくみが気になる人は、下記の方法などで、積極的に脚を動かすようにしましょう。
1:イスの後ろに立って、背もたれを持ちます。
2:そのままつま先立ちで伸び上がります。
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【教えてくれたのは……】
スポーツモチベーションCLUB100最高技術責任者
PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー
米国スポーツ医学会認定 運動生理学士(ACSM/EP-C)
中野ジェームズ修一さん
【Profile】
フィジカルを強化することで競技力向上や怪我予防、ロコモ・生活習慣病対策などを実現する「フィジカルトレーナー」の第一人者。「理論的かつ結果を出すトレーナー」として、多くのアスリートから絶大な支持を得ている。また、自身が技術責任者を務める会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」は、「楽しく継続できる運動指導と高いホスピタリティ」が評価され活況を呈している。主な著書に『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)、『世界一伸びるストレッチ』(サンマーク出版)、『青トレシリーズ』(徳間書店)などベストセラー多数。
(抜粋)
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著者/中野ジェームズ修一
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編集協力/野村佳代・青木啓輔(アスラン編集スタジオ)
撮影/岸マモル
WEB編集/FASHION BOX
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