「ねこ背を改善することは万事の不調改善につながる」と語るのは、かつては自身もねこ背だった経験があり、これまでトレーナーとしてさまざまな人々のねこ背の悩みを解消してきた、鈴木孝佳さん。そんな姿勢改善のスペシャリストに、ねこ背の人がやってはいけない3つのNG行為を教えてもらいました。ストレッチやエクササイズを行う際はもちろん、日常生活でも注意しましょう。
≪目次≫●NGその1:背中を反らせる
●NGその2:肩甲骨を寄せる
●NGその3:顎を引く
●教えてくれたのは……
NGその1:背中を反らせる
ねこ背改善のエクササイズには「上半身を真っ直ぐにする」というものがいくつかあります。そのとき、必要以上に背中を反らせる人がいますが、ねこ背の人はすでに腰から背中にかけた部分が反っている状態ですので、背中を反らせると、ますます姿勢が崩れる原因になります。「真っ直ぐ」と書かれていた場合は、頭と背中、腰が一直線上にある状態だと覚えておいてください。
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NGその2:肩甲骨を寄せる
ねこ背の人は体が丸まって肩も前に来てしまうため、ねこ背を改善しようとする際、ついつい肩を後ろに寄せがちです。実は肩甲骨は、肋骨の上に載っているような状態にあるので、肋骨の歪みを正す前に肩甲骨だけ改善しようと思っても、かえってねこ背の悪化につながります。
まずは肋骨を正しい位置に調整し、それでも肩甲骨に歪みがあればそこで初めて肩甲骨の調整に入ります。最初から無理に肩甲骨は寄せないようにしましょう。
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NGその3:顎を引く
ねこ背に悩んでいる人の多くは、デスクワークやスマートフォンを操作しているとき、なんとなく自分の顎が上がっていることにも気づいています。ですから、顎を引きながら運動しようとするのですが、最近は首のカーブがない、ストレートネックの人が増えてきています。
このストレートネックの人が顎をさらに引くと、首がさらに真っ直ぐになったり、逆方向にカーブするリバースネックとなったりしてしまいます。首の正しいカーブは頭の重さを分散させたり衝撃を吸収したりするのに役立っていますが、それがなくなることにより、首や頭の痛み、肩こりにつながってしまうのです。
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教えてくれたのは……
鈴木孝佳(すずき たかよし)さん
【Profile】
パーソナルトレーニングスタジオ「b{stoic(ビーストイック)」代表トレーナー。スポーツトレーナー養成の専門学校を卒業後、米国アリゾナ州に渡り約50時間の人体解剖研修を受講。脳神経学/機能解剖学/運動生理学/栄養学に基づき、アスリートやアーティストをはじめ8000人以上の身体を改善してきた、姿勢・不調改善のスペシャリスト。Twitterでのねこ背に効く10秒ほどのエクササイズ動画が2日で40万いいねと大反響を呼んだ。
猫背の治し方! やせにくいのは姿勢が悪いから? やってはいけない日常動作
(抜粋)
書籍『ねこ背を10秒で治して人生を変える!』
著者/鈴木孝佳
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編集・構成/佐藤裕二、林賢吾、斉藤健太、今井智司、山下孝子(株式会社ファミリーマガジン)
形部雅彦、大竹崇文
WEB編集/FASHION BOX
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