もはや現代人にとって手放せないアイテムとなったスマートフォン。最近では、何らかの形で1日中スマホをいじっている人もめずらしくないでしょう。でも、扱い方によっては体によくない影響をもたらしたり、ねこ背になってしまう危険性もあります。
今回はパーソナルトレーナー・姿勢改善のスペシャリストである鈴木孝佳さんに、ねこ背にならない正しいスマートフォンの姿勢を教えてもらいました。
≪目次≫●小さな画面と操作の姿勢がねこ背の要因に
●スマホもパソコンも正しい姿勢は同じ
●スマートフォンを見るときの正しい姿勢
●教えてくれたのは……
小さな画面と操作の姿勢がねこ背の要因に
スマートフォンはパソコンと比べて画面が小さく、一度に見る範囲も狭くなるので、眼球の動きも限定的です。使っていない能力は失われる傾向にあるため、使われていない眼球の能力は少しずつ失われていき、その結果、脳神経のなかで活発に使われる部分と使われない部分との間に大きな差が出てきます。これにより、たとえば自律神経のバランスが崩れることもあります。
加えて、パソコンに比べ、スマートフォンは頭部より大幅に下の位置で操作されます。スマートフォンを自分の顔より上の高さに持ち上げて操作する人は、自撮りのとき以外はいないでしょう。この結果、前かがみになり、ねこ背になるケースが多く見られます。
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スマホもパソコンも正しい姿勢は同じ
とはいえ、スマートフォンを使用せずに生活するのは、難しいという方も多いでしょう。そこで、スマートフォンを操作する場合も、座りながら正しい姿勢でパソコン操作するのと同じように考えましょう。
つまり、適度に腕を伸ばし、頭(目)との距離を保って、無理なく背筋が曲がらない状態を維持することです。そのためには、手を少し持ち上げ、自然に斜め下の角度(背骨を曲げない角度)で、スマートフォン操作ができる視線を意識するとよいでしょう。
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スマートフォンを見るときの正しい姿勢
スマートフォンを持っていないほうの手をグーの形にして、スマートフォンを持っている腕の肘を下から支える位置に置きます。ちょうどスマートフォンを持っている腕を反対の手で支える形です。こうすると、首が前に傾かないことで腰や腕、肩にも負担がかからず、さらに眼へのストレスも減らすことができます。
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教えてくれたのは……
鈴木孝佳(すずき たかよし)さん
【Profile】
パーソナルトレーニングスタジオ「b{stoic(ビーストイック)」代表トレーナー
スポーツトレーナー養成の専門学校を卒業後、米国アリゾナ州に渡り約50時間の人体解剖研修を受講。脳神経学/機能解剖学/運動生理学/栄養学に基づき、アスリートやアーティストをはじめ8000人以上の身体を改善してきた、姿勢・不調改善のスペシャリスト。Twitterでのねこ背に効く10秒ほどのエクササイズ動画が2日で40万いいねと大反響を呼んだ。
猫背の治し方! やせにくいのは姿勢が悪いから? やってはいけない日常動作
(抜粋)
書籍『ねこ背を10秒で治して人生を変える!』
著者/鈴木孝佳
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編集・構成/佐藤裕二、林賢吾、斉藤健太、今井智司、山下孝子(株式会社ファミリーマガジン)
形部雅彦、大竹崇文
WEB編集/FASHION BOX
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