頑固な鼻づまりには「玉ねぎ深呼吸」！目からウロコの解消法［医師監修］

皮ごと切って、においを鼻から吸うだけ！玉ねぎ深呼吸

花粉症の人にとって、春先はつらい症状に悩まされる季節。鼻水、鼻づまりなどで憂鬱な気分になってしまう人もいるのではないだろうか。鼻の通りをよくするのに、玉ねぎが効くと日本医科大学大学院医学研究科教授の大久保公裕先生は語る。なぜ玉ねぎで鼻づまりが解消するのだろうか？具体的なやり方と併せてチェックしよう。

☆TJ MOOK『決定版！副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎を治す名医のワザ』を購入する！

「硫化（りゅうか）アリル」と「ケルセチン」が鼻に働く！

2つの有効成分を鼻から吸うだけ

玉ねぎにはさまざまな成分が含まれているが、鼻づまりの解消に役立つのは「硫化アリル」と「ケルセチン」だ。

玉ねぎを切ると涙が出るが、その原因となっているのが硫化アリルである。強力な殺菌・抗菌効果があるほか、新陳代謝を活発にする作用もあり、鼻づまりを解消してくれる。

おもに玉ねぎの皮に含まれるケルセチンは「最強のポリフェノール」と称され、アレルギー反応を起こす「ヒスタミン」という物質の発生を抑える働きがある。アレルギーが改善することで、鼻づまりの解消にもつながる。
「そもそもアレルギーとは、ヒスタミンが体内で過剰につくられている状態を指します。それを抑制するのがケルセチンで、ヨーロッパでは抗ヒスタミン薬として医薬品に認定されています」（大久保先生）

前述の2種類の有効成分を活用し、鼻づまりを解消させる方法が、「玉ねぎ深呼吸」だ。玉ねぎを皮つきのまま薄切りにして、お皿に盛るかポリ袋に入れる。そして、玉ねぎの断面を顔に近づけて、鼻呼吸で思い切り息を吸い込む。こうして、硫化アリルとケルセチンを鼻から取り入れるのだ。
「口呼吸にならないよう、口は閉じて行いましょう。深呼吸を数回くり返すのがポイントです。鼻づまりで寝苦しいときは、切った玉ねぎを枕元に置いてください。軽い鼻づまり程度なら、すぐに効果が得られると思います」（大久保先生）

花粉症対策は冬のうちからが吉!? 専門家が教える簡単にできる“養生”

正しい鼻のかみ方を医師が指南！両方つまったときの解決法やNG対処法も

玉ねぎ深呼吸のやり方

▲玉ねぎを皮つきのまま薄切りにする。

▲お皿にのせ、においを鼻からかぐ。

▲ポリ袋に入れ、においを鼻からかぐ。

▲就寝時、枕元に置き、鼻呼吸で眠る。

鼻水＆鼻づまりが続く副鼻腔炎ってどんな病気？合併症についても医師が解説

このコンテンツの監修者は……日本医科大学大学院医学研究科教授大久保公裕（おおくぼ・きみひろ）先生

頑固な鼻づまりには「玉ねぎ深呼吸」！目からウロコの解消法［医師監修］ — 日本医科大学大学院医学研究科教授大久保公裕（おおくぼ・きみひろ）先生

【PROFILE】
医学博士。日本医科大学大学院耳鼻咽喉科卒業後、アメリカ国立衛生研究所（NIH）留学。日本医科大学耳鼻咽喉科医局長、教授などを経て現職。日本医科大学付属病院耳鼻咽喉科部長、奥田記念花粉症学等学術顕彰財団理事長。著書に『クスリいらずで鼻はスカッとよくなる！』（扶桑社）、『花粉症は治せる！舌下免疫療法がわかる本』（日本経済新聞出版）、『あなたの知らない花粉症の治し方』（暮しの手帖社）など多数。

鼻づまりは温めて解消！薬を使わない自宅ケア方法を耳鼻咽喉科の名医が伝授

鼻づまりはペットボトルを脇にはさむと治る!? 就寝中の鼻づまりにも効く対処法を医師が解説

（抜粋）