随分と暖かくなり、過ごしやすい季節になりました。一方で、なんとなくだるい、集中力が続かない、何をするのもおっくうに感じるなど、不調を感じる方もいるのではないでしょうか。そのような春先のからだの不調は「春バテ」かもしれません。
そこで今回は、春バテとその予防・解消法についてご紹介します。
<寒暖差で乱れた自律神経を整える>起きたらすぐに飲むべきものは?
春バテとは
春は朝晩の寒暖差が激しく、また新年度の生活環境の変化によるストレスから、心身ともに疲弊しやすい時季です。そのような気象や生活の変化による「自律神経の乱れ」が春バテの原因の一つといわれています。
春バテチェックをしよう
・からだがだるい
・気分が落ち込む
・イライラする
・疲労感がある
・倦怠感がある
このうち一つでも当てはまった方は「春バテ」の可能性があります。
春バテを予防・解消するには
春バテを予防・解消するには、冷え対策や自律神経を整えることが大切です。その方法をいくつかご紹介します。
冷え対策をしよう
寒暖差によるからだの負担を少なくするために、からだを温めることが大切です。空気は暖かくても地面はまだ冷えているので、 とくに下半身を意識して温めるといいでしょう。
からだを温めると自律神経を整えることにも繋がります。
具体的には、湯船につかる・外出してからだを動かす・カイロなどでお腹や太ももを温める、などが効果的です。
自律神経を整えよう
自律神経を整える方法として、ウォーキングなどの適度な運動で緊張をほぐす・読書や音楽でリラックスする・規則正しい食事を心掛ける・ツボ押しマッサージをする、などが挙げられます。
今回は、どなたでもすぐに取り入れられる方法として、自分で簡単にできるツボ押しをご紹介します。
自律神経のバランスを整えるツボには次のようなものがあります。
心包区(しんぽうく)
手のひらのほぼ中央で、中指と人差し指のまたの間から約2cm下がったあたりから始まる部分。親指の腹で軽く円を描くようにして、気持ち良く感じる程度の力で押すと、交感神経をリラックスさせて自律神経を整える効果があるといわれています。
神闕(しんけつ)
おへその位置にあるツボ。温めると冷えやストレスに効果があるといわれています。
これらのツボを気持ちいいと感じる程度に、息を吐きながら数回ゆっくり押してみましょう。
漢方で春バテの改善を目指そう
「何となくだるい」
「からだの内側から元気になりたい」
そんなお悩みをお持ちの方におすすめなのが、漢方薬です。
漢方薬で根本的に体質を見直せば、春バテの解消も目指せます。
漢方薬は医薬品としてさまざまな症状への効果が認められており、病院での治療にも活用されています。
また自然の生薬を組み合わせているため、一般的には西洋薬よりも副作用が少ないといわれており、体質に合っていれば高い効果を得られます。
漢方薬が得意なのは、もともとからだに備わっている「内なる治癒力」を高めること。体質を変え、根本的に改善をすることにより、いまよりも健康な状態を目指せるのです。毎日続けて服用すれば、長年、悩み続けてきた症状がすっかり消えてしまった!という日がやってくるはずですよ。
また、「健康的な食事や運動を毎日続けるのは大変……」という方でも、漢方薬なら、自分の症状や体質に合うものを毎日飲み続けるだけなので、気軽に継続できます。
お悩みの症状改善のため、生活に漢方医学を取り入れてみてはいかがでしょうか。
<春バテにおすすめの漢方薬>
春は五臓のうち、自律神経をコントロールする「肝」のはたらきが異常亢進し、疲弊しやすい季節といわれています。そこで、イライラなどの自律神経の乱れに効果的な、「肝 」の気のめぐりを改善する漢方薬をご紹介します。
・加味逍遙散(かみしょうようさん):体力が中程度以下の、イライラしやすい方
血、気のめぐりを整え、疲れやイライラを改善します。
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう):体力がなく、食欲不振で疲れやすい方
停滞している気を引き上げ、めぐりを良くすることで、疲労、倦怠感、食欲不振を改善します。
・抑肝散(よくかんさん):比較的虚弱で神経がたかぶる方
「肝」の高ぶりを抑え、イライラや不眠を改善してくれます。
ただし、効果が認められている漢方薬でも、その人に合っているか否かが重要なポイントです。合わないものを服用すると、効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。服用前に、漢方に詳しい医師や薬剤師等に相談するようにしましょう。
最近では、漢方に詳しい薬剤師がAIを活用して症状と体質に合った漢方薬を選んでくれる「あんしん漢方(オンラインAI漢方)」というサービスも登場しているので、利用してみるのもいいでしょう。スマホから専門家への個別相談を、気軽に申し込むことができますよ。
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自分に合った対処法で春の不調を吹き飛ばそう
春バテの原因やその対処法について解説しました。春バテに負けないようにするには、からだを冷やさないようにすることや自律神経を整えることが大切です。そのためには、意識してからだを温めたり、自分の自律神経の状態に耳を傾けたりすることが重要です。
さらに、体質に合った漢方薬を専門家に相談のうえ使用してみる方法もおすすめです。
自分に合う対処法を取り入れて、春の不調を吹き飛ばしましょう。
教えてくれたのは……あんしん漢方 西里美咲
【Profile】
薬剤師
大学時代は生薬学研究室に所属し、美容成分の研究を行う。卒業後は製薬会社勤務、調剤薬局勤務を経て、現在は3人の子供の育児に奮闘しながら執筆活動中。
自身の妊娠中や産後の不調を、漢方の服用と生活習慣の見直しにより改善できた経験から、漢方やセルフケアの効果を実感し、同じように不調に悩む女性をサポートしたいと考えている。
パーソナルリンパケアリスト資格所有。
https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/
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https://www.kamposupport.com/anshin1.0/n/taishitsu/
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