ストレッチはいつやるのが効果的? 運動前と後、どっちがいいか専門家が解説

筋肉を伸ばす行為、ストレッチ。疲労回復や精神的な緊張を取り除くなど、体と心の両方への効果が期待できます。そんなストレッチは、いつ、どのタイミングで行うのがよいのでしょうか? 運動前と運動後では、どちらで行うのが効果的なのでしょう?

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筋温を上昇させてから、しっかりと筋肉を伸ばす

筋温を上昇させてから、しっかりと筋肉を伸ばす

ストレッチを行うタイミングは目的によっても変わってきます。ただ、「体質改善」「健康のため」であるならば、まずは、空いた時間に小まめにやってみるのがよいでしょう。時間を決めてやろうとすると、少しハードルが上がってしまい、忙しい日々の中で継続できなくなることもあります。体質改善や健康のために、ストレッチはやらないよりもやった方がよいのです。

まずは筋肉を伸ばすことを習慣に

ただ、ストレッチを行う際に一つ重要なポイントがあります。それは、カラダを柔らかくするために行う場合、ストレッチ前に筋温が上昇していることです。筋温が上昇すると筋や腱の粘度が低下します。これにより筋が伸びやすくなるのです。

運動で筋温を上げても構いません。たとえば、入浴やサウナの後といった、受動的に筋温を上げた状態でも効果は十分に期待できます。特に仕事を終えて帰宅し、入浴した後は、精神的にもリラックス状態にあるでしょう。この時間を「ストレッチ・タイム」に設定できるなら、これに越したことはありません。

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ストレッチは“やりだめ”ができない

こんな質問も時々受けます。「ストレッチは、3日に一度という風に決めて1時間以上行うのと、空いた時間に5分10分と小まめにやるのでは、どちらが効果的なのでしょうか? 」

いずれかを選ぶなら、明らかに後者です。

理由は、ストレッチは“やりだめ”ができないからです。つまり、ストレッチの効果は長続きしません。ある研究では、「ストレッチの効果は1時間程度しか持続しない」との結果が出ています。ならば、夜8時にストレッチを行うと、翌朝には、その効果は薄れてしまっていることになります。小まめに筋肉を伸ばす習慣を身につけた方がよいでしょう。

 

ストレッチの主な効果

(1)カラダの柔軟性の維持と向上
(2)関節可動域の改善と維持
(3) 一部のケガの予防
(4)疲労感の軽減
(5)カラダの痛みを柔らげる
(6)カラダをリラックスさせる
(7)筋萎縮の軽減

ストレッチ(静的)の原則

(1)リラックスした状態で行う
(2)反動はつけない(ゆっくりと静かに行う)
(3)伸びている筋肉を意識する
(4)気持ちよく伸ばす(痛いを感じるまでは伸ばさない)
(5)呼吸は自然に
(6)筋肉、関節が温まった状態で行う
(7)安定した環境で行う

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運動後のストレッチは翌日のための準備運動

運動後のストレッチは翌日のための準備運動

では、ストレッチは運動前、運動後のどちらで行うのが効果的でしょうか?
答えは両方とも効果的です。

以前は、こんなふうに考えている人が少なくありませんでした。
(運動前のウォーミングアップが大切なのはわかるけれど、運動後は必要ないのでは…… )
実際、スポーツの現場でも練習前にストレッチをしても、練習後はしないといった選手が少なくありませんでした。
でも、これは大きな間違いで、むしろ練習後(運動後)にこそ、入念なストレッチが求められます。

たとえば、同じ質、量の運動を毎日している選手が2人いたとします。
一人は運動後、30分以上の時間をかけて全身ストレッチをします。もう一人は、何もせずタオルで汗を拭いて帰ってしまいます。この状態が1ヶ月、2ヶ月、1年と続けばどうなるのでしょうか。2人の間にはコンディションにおいて大きな差が表れるはずです。

激しく動いた後は筋肉も疲労しています。この状態を放置しておくと、カラダの疲れを上手に取り除くことができません。それがケガにつながる場合もあります。運動後のストレッチは、翌日の好コンディションをつくる準備運動だと考えてください。

 

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教えてくれたのは……

日本ストレッチング協会理事長 長畑芳仁(ながはた・よしひと)
日本ストレッチング協会理事長 長畑芳仁

監修:日本ストレッチング協会理事長 長畑芳仁(ながはた・よしひと)

【Profile】
1960年12月生まれ、大阪府出身。
早稲田大学教育学部卒業、順天堂大学大学院体育学専攻修了。
専門はスポーツ生理学、トレーニング科学、ストレングス&コンディショニング、アスレティックトレーニング。2001年4月に「すとれっち塾 戸田公園店」をオープン。ラグビー、ボート、カヌー、ダンスなど、さまざまな選手、チームのパーソナルトレーナーも務める。日本体育協会公認アスレティックトレーナー。NPO法人日本ストレッチング協会理事長。著書に『ストレッチバイブル』『ストレッチまるわかり大事典』(ともにベースボール・マガジン社)、『勝ちにいく! ストレッチ』(山海堂)ほか多数。

 

(抜粋)

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編集・執筆:近藤隆夫
協力:前波卓也
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

Web編集:FASHION BOX

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