それ、もう“コロナ太り”ではありません！
ヴィーナス期の持続可能な体づくり
ステイホームがきっかけの体重増加。痩せたいと思ってもダイエットが成功しないと悩んでいる方もいるのでは。ヴィーナス期は太りやすいけど痩せにくいといわれていますが、なぜなのでしょうか。イシハラクリニック副院長の石原新菜先生に理由をお聞きしました。
※ＧＬＯＷ読者世代特有の体の変化期である更年期を「ヴィーナス期」と表現しています
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ヴィーナス期はなぜ太りやすくて痩せにくい？
筋肉量の低下と女性ホルモンの低下が要因！
ひと昔前まではちょっと太ってもすぐに元に戻ったのに、ヴィーナス期（更年期）に入った今、体重が落ちない……そんなことありませんか？
その原因は、「筋肉量の低下」と「女性ホルモンの低下」による代謝の低下という石原先生。
加齢で筋肉が落ちることで基礎代謝量が減っていくのがまずは大きな原因。「基礎代謝とは生きていることを維持するために必要なエネルギーで、たとえ1日寝ていたとしても消費するカロリーのことです。つまり、若い頃と同じ食事や生活習慣のままだとカロリー過多に陥り、年々、太ってしまうのは当然のこと」
その証拠に50代は20代と比べると平均9kg増加するという報告もあるほど。
さらに女性ホルモンの減少も挙げられると石原先生。
「女性ホルモンは、糖代謝や脂質代謝を促し、体温を上げるホルモンであるということがわかっています。生活習慣病の予防に役立つホルモンなのです。それが減っていくのですから、痩せにくくなるわけです」
いまだ続くステイホーム。ＧＬＯＷ世代はどうするべき？
「足腰の筋肉が重要です。なので、一生、運動はマスト。ただし、ハードな筋トレなどを始めると関節や腰を痛めて、本末転倒な状態に。食事も運動も“無理はしないで長く続ける”をモットーに。毎日の生活に簡単＆手軽に取り入れることが持続可能な体をつくる秘訣です」
ヴィーナス期の持続可能な体づくりのコツ
1：少食でありつつ、バランスのよい食事
コロナ禍で外出が制限される今、運動量が減っているのに今までどおりの3食の分量だと多いそう。ご飯と味噌汁に鮭、納豆といったバランスのいい昔の食事とは違い、高カロリーになっています。運動量が少ないのに高カロリーな食事をしているので、ほとんどの人が食べすぎになっています。
2：有酸素運動×筋トレを組み合わせた運動
足腰の筋肉は大事。もし今から始めるならば、早歩きレベルのウォーキングがおすすめです。早歩きのウォーキングは立派な運動です。早歩きをしていると、生活習慣病が少なくなり、免疫力も高くなり、骨が強くなるので、今後の骨密度も気になるヴィーナス期の女性にはもってこいです。
3：血管を若々しく保つこと！
揚げ物や肉料理など、血液がドロドロになるような食事をできるだけやめ、抗酸化作用が強いポリフェノールを含む野菜を多めに。また、ビタミン・ミネラルの多い全粒穀物もおすすめ。日頃からプチ断食などを行って、細胞を若返らせるオートファジー（体内リサイクル）を働かせましょう。
今すぐ捨てて！ ヴィーナス期の間違い知識
間違い 1：水分をたくさん摂ることが代謝を上げてダイエットになると思っている
一日中冷房の効いた室内にいることが多い現代人はむしろ水分を摂りすぎている場合も。「一日何リットル摂らなきゃいけない」という決めつけはやめましょう。
間違い 2：3食しっかり食べないといけないと思っている
「現代人が3食しっかり食べると、カロリーオーバーになってしまいがちです」
間違い 3：ヨガは運動だと思っている
「体をリラックスさせたり、疲れを取るのが大きな目的。筋トレなどの運動とは違います」
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教えてくれたのは……医師 イシハラクリニック副院長 石原 新菜先生
石原 新菜先生
【PROFILE】
ヒポクラティック・サナトリウム副施設長。健康ソムリエ講師。女性視点をいかした医学解説と、親しみやすい人柄で講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。
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取材・文＝橋本優香
（ＧＬＯＷ 2021年10月号）
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WEB編集＝FASHION BOX
