29→30 吉岡里帆の分岐点
デビュー10周年と同時に、20代から30代へ——。ふたつの分岐点を迎えたばかりの吉岡里帆さん。この10年間を、そして20代最後の一年間を彼女はどんな思いで駆け抜けたのか。
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<theme:year 2022>
限界に挑戦して、ベストを尽くした、やりきったと胸を張れます
表情はとても雄弁だ。晴れ晴れとしながら、凜とした空気をまとって、駆け抜けた決意の2022年を振り返る。
「2022年は20代最後の一年。常に何事にも全力で立ち向かってきたけれど、この一年間はより心血を注いで、今まででいちばん忙しく過ごそうと決めて臨んだ一年でした。演じる役柄や体力面においても20代でしかできない仕事があるとわかっていたし、心残りなく30歳を迎えるためにも、そのすべてをやりきりたかった。自分の中では限界に挑む!みたいなモードもあって、とてつもなく目まぐるしくもあり、それでいて一日一日をおろそかにすることなく濃密に過ごすことができました。2022年はあっという間に過ぎ去り、一緒に走り抜けてくれたマネージャーさんたちとも『私たちやりきったよね!』なんて、ちょっと気が早いんですが11月くらいからお互いを労い合ったりして(笑)。間違いなくベストを尽くせて、達成感や充実感に包まれながら、30歳を迎える準備ができました。プライベートな時間もフル稼働で、改めてディズニーランドにハマッてしまいました。友人の子どもと一緒になってはしゃいでいると、小学生だったころの自分を思い出したりして、もう一度、あのころのエネルギーを追体験したような、楽しい時間を過ごせたんです。久しぶりに“ハマる”という感覚を味わえて、いろんなことを忘れて、ただただ純粋に夢中になって楽しむことの素晴らしさを取り戻せたような気がしています」
<theme:10years anniversary>
自分のもっともピュアな夢を追いかけた10年。30代は、成熟した自由が待っているはず
「想像していなかった自分がいる」。デビュー10周年、そして30歳を迎えたばかりの彼女の率直な心境だ。
「デビュー当時の自分と比べてみると、ずいぶんとたくましくなりました(笑)。きっと選択肢を目の前にしたときに、やったことないもの、難しそうなものをあえて選び取ってきたおかげです。『これはやれないでしょ』という不可能と思われるものに対する耐性がついたし、同時に役者とはできないことをやってのけなきゃいけない仕事でもあると腹をくくる覚悟も決まりました。私が得意分野じゃないもの、未挑戦のものを突きつけられたときに、やらない選択ではなく準備して挑む道を選ぶのは、どこか私を信頼してオファーをしてくださったのかなと思うから、なによりもその気持ちに応えたいんです。そういった挑戦によって身も心も強くしてもらえたし、改めて自分の血肉になっている実感もあります。30代は、20代で培ったものを武器にしつつも、それに頼り切りになるのではなく、自分で自分をいい意味で裏切ることも必要になってくるのかな。想像通りの結果でOKではなくて、想像以上の結果を残していくのが30代の仕事の仕方。イメージに甘えず、イメージを超えていく。前提に縛られずにひとつ殻を破ったら、その先にはまた自由で新しい世界があらわれるのかな?と予感しています」
<theme:photobook “NICHI NICHI”>
忘れたくない大切な記憶を言葉と写真に託して——
改めて日々の積み重ねを愛おしみ、自分の手元や足元、当たり前を見つめ直す。そのてらいのないあたたかな彼女のまなざしが一冊の写真集になった。タイトルは『日日(にちにち)』。
「長崎の五島列島での撮影に加えて、この10年間で携わってきたお仕事を振り返ったページやロングインタビューもあって、写真集として厚みのある作品が出来上がりました。自分の過去や気持ちと向き合うなかで気づいたのは、この10年間はやっぱりチャレンジが多かったし、それを大事にしながら歩んできたということ。そして、10年前の時点で出会っている人たちとずっと一緒に仕事をしてこれて、一歩一歩は小さいけれど、みんなとともにたくさん積み重ねてきたという実感もあります。デビューしてから今に至るまでに、取り巻く環境も私自身の心でさえも変化しているのを感じているし、大事な人たちとの出会いや記憶もたくさんあって、私にも“残したいもの”が増えました。生きていくなかで、忘れて、通り過ぎてしまわないように写真と言葉で残す、そんな思いも写真集に託しています」
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INFORMATION/節目を迎える1年間を追いかけた吉岡里帆アニバーサリー写真集『日日(にちにち)』
2023年に、デビュー10周年&30歳というWアニバーサリーを迎えた吉岡里帆。20代最後の一年間を追いかけた密着ポートレートや、幼少期から現在までの30年間を振り返るバイオグラフィー、ロングインタビューなどを収録。躍進を続ける彼女の集大成であり、新たなスタートラインとなる一冊。
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PROFILE/吉岡里帆(よしおか・りほ)
1993年1月15日生まれ。京都府出身。出演作に、映画『ハケンアニメ!』『島守の塔』、ドラマ『しずかちゃんとパパ』、舞台『スルメが丘は花の匂い』など。現在、出演ドラマ『ガンニバル』がディズニープラス スターで独占配信中。
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(SPRiNG 2023年3月号)
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