女性医療ジャーナリスト増田美加さんがナビゲートする
もっと話そう!! 尿もれのこと/骨盤底筋を鍛えよう 自宅でできるセルフケア
閉経以降、私たち女性を悩ます症状のひとつが「尿もれ」です。いつでもどこでもできて、予防&治療として効果が高いのが骨盤底筋トレーニングです。二宮レディースクリニック院長の二宮典子先生に教わりました。
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骨盤底筋とは
骨盤底筋は恥骨から尾骨まで、及び坐骨の間にあるハンモック状の筋肉の総称。骨盤内の膀胱や子宮、直腸などを正しい位置に保ち、尿もれを防ぐなど重要な役割があります。
骨盤底筋を鍛える 基本編
まずは、膣と肛門まわりの骨盤底筋に意識を集中させます。脚や腹筋など、余分なところに力を入れないように気をつけて。
1:骨盤を立てて座り、膣と肛門まわりをキュッと締める
最初は膣と肛門周辺を締めて3秒間キープ。締めたまま10秒間維持できるか試してみてください。
慣れてきたら、ゆっくりと締めたり、緩めたりを繰り返します。息は止めないで。10~20回を1セットで1日3セットを目安に。
2:朝の最初の排尿時、最後のほうで止める
もうすぐ尿を出しきるころに、膣をキュッと締める。
止められない人は……一度専門医の診察を受けてみてください。
注意! いきんで無理に尿を出しきろうとしてはいけません。
尿だけでなく、排便時もいきむのはNG。尿もれのためにも便秘は改善して。
確認してみましょう。上手くできない人は、骨盤底筋がかたくなっているのかも!?
お風呂で、膣に指を入れ、指を締めることができるかを確認してみてください。膣内が動かない人はかたくなっていて、骨盤底筋の力が落ちている可能性が。
骨盤底筋を鍛える 応用編
慣れてきたら肛門、膣、尿道とそれぞれ別々に、締めたり緩めたりをゆっくり、繰り返します。
1:肛門を引き締める
・3秒間引き締める
・脱力する
・3回繰り返す
2:膣を引き締める
・3秒間引き締める
・脱力する
・3回繰り返す
3:尿道を引き締める
・3秒間引き締める
・脱力する
・3回繰り返す
股関節のストレッチ
骨盤底筋だけでなく、股関節まわりの体幹の筋肉も連動して働くので、同時にストレッチすることが大切です。
あぐらになって、息は止めずに、ゆっくりと膝を外側に倒したり緩めたりを繰り返します。股関節を柔軟にしておきましょう。
TIPS:食生活についてアドバイス
頻尿や切迫性尿失禁がひどいときはコーヒーや緑茶、紅茶などのカフェイン、アルコール、炭酸飲料を控えましょう。辛いものや酸っぱいものは膀胱粘膜を刺激し頻尿になりやすいので注意。控えると尿もれが改善する人もいます。1週間やめてみて、改善するかどうかを試してみてください。
TIPS:膣のケアやマッサージはどんな方法で行えばいいの?
指を入れて膣の締まりを確認しましょう。また、週2回程度、指に専用オイルを塗り、膣に人差し指の第2関節くらいまでを入れてなでるようにマッサージ。膣の萎縮や乾燥対策に。粘膜を強くこするのはNGです。
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教えてくれた方……二宮レディースクリニック院長 二宮典子先生
【PROFILE】
女性泌尿器科医。漢方専門医。女性のための病院では聞けない情報を発信する『ココシカ診療所』チャンネル開設。日本泌尿器科学会認定専門医・指導医。
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ナビゲーターはこの方!……女性医療ジャーナリスト 増田美加さん
【PROFILE】
約30年以上にわたって女性の健康と医療をテーマに執筆、講演を行う。近著に『もう我慢しない! おしもの悩み~40代からの女の選択』(オークラ出版)ほか多数。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。
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尿もれはなぜ起きるの? 我慢いらずで症状に合わせた治療が可能な時代へ![女性泌尿器科医 監修]
取材・文/増田美加
イラスト/北野 有
(素敵なあの人 2022年7月号)
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WEB編集/FASHION BOX