外食でもできる!糖質制限ダイエット中基本と抑えるべきポイント

外食でもできる糖質制限ダイエットの基本とおすすめメニューなど抑えるべきポイントとは?

出典: FASHION BOX

(2020年7月28日 更新)

私たちの体につく体脂肪のうち、お腹の中につく脂肪を「内臓脂肪」と呼びます。ぽっこり出たお腹を放っておくと、心筋梗塞や脳梗塞などの命にかかわる病につながってしまうことも。中性脂肪を減らし、コレステロール値の異常を整えるための基本となるのが食生活です。
内臓脂肪を落とすためには、糖質を控え、たんぱく質を積極的に摂ることが大切です。本記事では、糖質制限ダイエットの基本から、糖質制限ダイエット中の外食について解説します。

《目次》

そもそも糖質制限ダイエットってなに?

糖質とは? 体内での役割は?

内臓脂肪の原料となる中性脂肪は、主に「糖質」から作られます。さらに、人間が生命を維持するために必要とする栄養素のうち、「糖質」だけが、血液中の糖の量「血糖値」を上昇させます。血糖値が上がると、それを下げるために、ホルモンの一種である「インスリン」が分泌され、血液中のあまった糖を脂肪にして蓄えてしまいます。

糖質制限とは? 糖質制限ダイエットの仕組み

ゆえに血糖値を急激に上げさえしなければ、体に中性脂肪がたまりにくくなるのです。つまり、糖質を控えることが、内臓脂肪を落とす最大のコツなのです。注意すべきはカロリーではなく、糖質の量。これが、内臓脂肪を落とすための鉄則です。

ただし、糖質を極端に減らすのは逆効果です。糖質を急激に減らすと、体は危機を感じて脂肪をため込もうとし、糖質の吸収が盛んになってしまうからです。
そこで推奨したいのが、「糖質ちょいオフ」です。1日の糖質摂取量を、いままでの量から1〜2割減らし、その分、糖質を含まない肉や卵、乳製品を摂るというもの。糖質を控えることが重要なので、カロリー制限ではNGだった、肉、卵、牛乳、バターなどは、「糖質ちょいオフ」では制限の対象外です。ハンバーグやステーキ、トロの刺身やマヨネーズも、ガマンする必要はありません。控えるべき対象の「糖質を含む食品」の代表は、ごはんやパン、めん類などです。

次に、糖質であるでんぷんを多く含むいも類、吸収が早い果糖を含むくだものも少し控えます。また、当然ながら砂糖を多く含む甘いお菓子はもちろん、しょっぱくてもお米や小麦が原料のお菓子も控えましょう。

外食でもできる!糖質制限ダイエット中基本と抑えるべきポイント
出典: FASHION BOX

 

糖質制限ダイエットって何すればいいの?

炭水化物を抑える食事制限だけ!

中性脂肪を減らすための「糖質ちょいオフ」では、1日の糖質は男性250グラム、女性200グラムを目指します。平均的な糖質の摂取量からすると、10~20%減らせばOKです。糖質10%減の目安は、ごはんならひと口分です。外食時は、定食のごはんをひと口残す、残すのが心苦しい人は注文時に「ごはんを少なめに」と頼みましょう。家での食事なら茶わんをひと回り小さくするのもおすすめです。残さずにすみますし、見ための満足感もあります。
また、ごはんやめん類などの炭水化物を摂るときは、なるべく“黒いもの”を選ぶのもポイント。炭水化物は糖質と食物繊維からできていますが、「白っぽいものは糖質が多く、黒っぽいものは食物繊維が多い」と覚えておきましょう。ごはんなら白米より玄米(雑穀米)、めん類ならそば、パンならライ麦パンなどです。

外食でもできる!糖質制限ダイエット中基本と抑えるべきポイント
出典: FASHION BOX

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糖質制限におすすめの食材

高たんぱくなもの

内臓脂肪を落とすために実践したいのが、動物性たんぱく質をたっぷり含む「肉と卵をどんどん食べる」ことです。その理由は、たんぱく質は「中性脂肪の原料ではない」ことと、「アルブミン値を上げる」ことにあります。
アルブミンとは、血液中に含まれるたんぱく質のことで、アミノ酸(栄養素)などを運搬する役目を持ちます。アミノ酸は人の体を構成する物質で、筋肉、血管、髪、皮ふなどの材料になります。アルブミン値は血液検査で調べることができ、厚生労働省が定めた基準値は、3.8~5.3g/㎗。栗原クリニック東京・日本橋では4.5g/㎗が目標値です。
アルブミンが不足すると、せっかくの栄養素が必要とする部位に運ばれず、貧血や免疫力の低下、筋肉や骨の弱化などの「新型栄養失調」の症状が出始めます。
一方、4.5g/㎗以上になると、筋肉がしっかりしてきます。筋肉には脂肪をエネルギーに変えて消費するという機能もあるため、痩せやすく太りにくい体質になるほか、血中中性脂肪値も下げることができるのです。
アルブミン値を上げるには、肉をしっかり食べることが一番。肉をあまり食べられない方は、卵でもOKです。毎日2~3個の卵を食べていれば、アルブミン値は自然に上昇していくはずです。
また、卵をたくさん食べてください、というと、「コレステロール値が上がる」と心配する方もいますが、「卵がコレステロール値を上げる」という説は間違いです。
コレステロール値は上がりませんし、コレステロールはバランスが大事であり、少し高めのほうがいいというのが最新の考え方です。

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きのこ、海藻類

●きのこ
きのこには、老廃物を絡め取って腸内をキレイにする食物繊維が豊富に含まれています。低カロリーでしかも腹持ちがよく、脂質や糖質の吸収を妨げてくれるので、内臓脂肪を増やしたくない人にはおすすめの食材です。ほかにも糖質の代謝を促進させる「ナイアシン」などのビタミンB群、コレステロール値を整えるミネラルも豊富に含まれています。
また、食物繊維の一種である「βグルカン」には、免疫力を上げ、コレステロール値を整え、血糖値を下げる効果があります。特に、きのこの代表格であるしいたけには、βグルカンが豊富に含まれています。小鉢やみそ汁などに用いて、少しずつでもいいので毎日食べましょう。

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●海藻
海藻類には、体の調子を整える成分が豊富に含まれています。
水溶性食物繊維の「フコイダン」には、糖の吸収をゆるやかにして、なおかつ腸内の余分なコレステロールや有害物質を絡め取って体外に排出する作用があります。ひじきやこんぶ、もずく、わかめなどに多く含まれています。
また、海藻のぬめり成分である「アルギン酸」は、コレステロール値を整えて食後血糖値の上昇を防ぎます。ほかにも、海藻類には亜鉛やカルシウム、マグネシウムなどのミネラルが豊富で、体の新陳代謝を活発にしたり、血圧や血糖値を整えます。海藻類は一度にたくさん摂るよりも、少量でも毎食摂るほうが効果的です。上手に活用し、間食にも取り入れましょう。

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糖質制限中でも利用しやすい外食は?

平日のランチはほとんど外食、という方も多いことでしょう。外食で糖質(ごはんやめん類などの主食)を控えるのに活用したいのが、単品で注文でき、主食をカットしやすいファミリーレストラン、そして糖質オフメニューが充実した牛丼チェーン店です。

牛丼チェーン店の「松屋」では、定食のごはんをプラス50円で「豆腐メニュー」に変更することができます。「すき家」には、ごはんの代わりに豆腐を使用した低糖質メニューがあります。「吉野家」には牛肉と鶏肉、ブロッコリー、半熟卵を使用した「高たんぱく質、低糖質」のサラダがあります。いずれも、肉でたんぱく質を摂りながら、しっかり糖質を控えることができるお役立ちメニューです。

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糖質制限中の外食での重要なポイント

☆食べる順番に気を配る

食事のとき、食べる順番を意識しておくと、内臓脂肪をより落としやすくなります。最も重要な点は、「糖質を多く含む主食(炭水化物)を最後に食べる」こと。空腹のときに、いきなりごはんやパン、めん類などの主食を食べると、糖質が一気に吸収され、血糖値が急上昇してしまいます。すると、インスリンの働きにより、余った糖質がすぐさま脂肪に変えられてしまうからです。
おすすめの「食べる順番」は、「たんぱく質(卵・肉・魚など)」→合間に「食物繊維(野菜・きのこなど)」→「水分(みそ汁やスープなど)」→「糖質(ごはん・パン・めん類など)」です。

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良質な油は有効

内臓脂肪のもとになる中性脂肪は主に糖質から合成されるため、「糖質ちょいオフ」では脂質の制限を設けていません。ですが、油を使うならおすすめしたいのがオリーブオイルです。
オリーブオイルには、糖の吸収をゆるやかにする「オレイン酸」が豊富で、糖質とオリーブオイルを一緒に摂れば、食後血糖値の急上昇を防ぎ、脂肪をたまりにくくすることができるのです。また、オレイン酸には、整腸作用や抗酸化作用、悪玉コレステロールを減らすといった働きもあります。
そのほか、下図にあるオメガ3、6、9の油は、植物の油や魚介類に多い不飽和脂肪酸で、中性脂肪の増加を抑える働きを持ちます。料理に用いるなら、熱に強いオメガ9の油がおすすめです。

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☆就寝2時間前までに飲食を済ませる

食事を1日3回きちんと摂ることが内臓脂肪を落とす第一歩ですが、夕食の時間が遅すぎるのはよくありません。代謝を促して脂肪を燃焼させる働きもある「成長ホルモン」は午後10時〜午前2時に多く分泌されますが、胃の中に食べ物がたくさん残っていると分泌されにくくなり、脂肪燃焼の効果が低くなるからです。
また、午後10時〜午前2時は、脂肪の合成を促して脂肪細胞を生み出す働きがある「BMAL1(ビーマルワン)」というたんぱく質が増える時間帯でもあります。
「BMAL1」が多い夜の間にたくさん食べると、それにともなって中性脂肪も増えやすくなるので、できれば夜7時までに夕食を済ませるのが理想です。せめて、就寝時間の2時間前には夕食を済ませましょう。

☆アルコールは焼酎やハイボールなどの蒸留酒で糖質オフ

内臓脂肪を落としたい人にとって、お酒は悪者ではありません。むしろ、適量を守って飲めば、肝臓が元気になり、中性脂肪値や空腹時血糖値の値が改善することが、近年の研究で明らかになっています。
お酒を飲むと、なぜ中性脂肪値が改善するのでしょうか。それは、肝臓がアルコールを分解するために糖を必要とするからです。お酒を飲むことで、肝臓に蓄積していた糖がエネルギーとして使われ、次の日の朝には血糖値が下がり、中性脂肪も減っていくのです。しかも、肝臓の糖が減ることで、肝臓自体も元気になっていくのです。お酒好きにとって、都合がよすぎるともいえる人体の仕組みです。

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しかし、健康によいのはあくまで適量の場合。純アルコール40gの目安を上の写真内に記載していますが、この適量を守れば、特に休肝日を設ける必要はありません。代謝をよくして、動脈硬化の予防にも一役買ってくれます。
そして、中性脂肪を減らし、内臓脂肪を落としたいのであれば、「糖質ゼロ」の焼酎やウイスキー、ジンなどの蒸留酒がおすすめです。新たに糖を摂らなければ、もともと体内にあった糖がアルコールの分解に使われるからです。ただし、糖質ゼロのお酒も、甘いシロップやフルーツの果糖で割ると糖質が入ってしまうので、なるべく水割りやお茶割りで飲むようにしましょう。ほかにも、ポリフェノールが豊富で活性酸素を除去してくれる赤ワインもおすすめです。
ビール350㎖缶に含まれる糖質の目安は約10g、日本酒は1合あたり8.8gですが、最近は糖質オフのお酒も人気です。適量を心がけ、肥満の原因となるおつまみの食べすぎに気をつけましょう。

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記事まとめ

「たまりやすいけれど、落ちやすい」のが内臓脂肪。そのもととなる「中性脂肪」は3日で減り始めます。私は外食ばかりだから無理……とあきらめず、賢いメニュー選びで糖質制限ダイエットに取り組んで、健康な体を作りましょう。

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教えてくれたのは……

栗原 毅(くりはら たけし)

【Profile】
1951年新潟県生まれ。医学博士。北里大学医学部卒業。栗原クリニック東京・日本橋院長。前慶応義塾大学特任教授、前東京女子医科大学教授。主な著書・監修書に『誰でもスグできる! みるみるコレステロールと中性脂肪を下げる200%の基本ワザ』『誰でもスグできる 肝機能をみるみる高める200%の基本ワザ』(ともに日東書院本社)、『血液サラサラで美人になる!』(マガジンハウス)、『糖尿病の食事はここだけ変えれば簡単にヘモグロビンA1cが下がる』『<卵と肉>が糖尿病に効く!』(ともに主婦の友社)、『1日25gのチョコが効く! 脂肪肝はちょっとしたコツでラクラク解消する』『“糖質ちょいオフ”で今すぐできる! 中性脂肪を自力でみるみる下げるコツ』(ともに河出書房新社)など。

(参考)

外食でもできる!糖質制限ダイエット中基本と抑えるべきポイント
出典: FASHION BOX

TJ MOOK『決定版! 内臓脂肪を落とす名医のワザ』
監修:栗原 毅

編集・執筆/株式会社はる制作室、真瀬 崇、坂本夏子
編集・執筆協力/常井宏平
本文イラスト/仲西 太、桜井葉子
撮影/中川晋弥
イラスト・写真協力/Shutterstock、photolibrary
外食でもできる!糖質制限ダイエット中基本と抑えるべきポイント
出典: FASHION BOX

TJ MOOK『ズボラでも中性脂肪・コレステロールは下げられる!』
監修:栗原 毅

編集・執筆:株式会社はる制作室、真瀬 崇、坂本夏子
編集・執筆協力:常井宏平
本文イラスト:桜井葉子
イラスト・写真協力:Shutterstock、photolibrary
WEB編集/FASHION BOX
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