インターネットやスマートフォンは私たちのくらしに欠かすことができないツールになりました。しかし、昨今の「スマホ依存」は、社会問題としてメディアで取り上げられることもあります。そこで当記事では、今注目を集める「デジタルデトックス」とはどのようなものなのかを解説します。また、デジタルデトックスのメリットや実践方法、さらに、スマートフォンがなくても楽しい時間を過ごす方法をご紹介しましょう。
※本記事は『FASHION BOX』編集部員が自身の経験を踏まえて執筆しており、専門家による考察ではありません
≪目次≫●デジタルデトックスとは?
●デジタルデトックスのメリット
○目や肩がリラックス
○頭の疲れの改善
○眠りの質の向上
○SNSとの適切な距離・付き合い方
○新しいものごとと出合えるかも
●デジタルデトックスの方法
○スマホの機能を使う
○使わない時間・場所を決める
○ツアーやキャンプに参加する
○強制的に使えなくする
●スマホがなくても楽しい時間を過ごせる!
○日記や手紙を書く
○本を持ってカフェに
○いつもと違うこと
●デジタルデトックスでいつもと違う自分になる
デジタルデトックスとは?
「デジタルデトックス」という言葉をご存じでしょうか。新語時事用語辞典(weblio辞書)では次のように定義されています。
別名:デジタル解毒、デジタル版毒素排出
英語:digital detoxインターネットに接続できる環境(いわゆるデジタル環境)から敢えて距離を置き、インターネットに依存しがちな、あるいはネット環境に振り回されがちな生活の在り方から脱すること。
「デトックス」は、ヘルスケア分野において、体内の老廃物や体内に蓄積された毒素などを排出することを指す語である。
デジタルデトックスは「ネット断ち」「スマホ断ち」とも呼ばれる。事業者がIT依存から距離を置く取り組みは「IT断食」と呼ばれることもある。
パソコンやインターネットの普及、そして何よりもスマートフォンとSNSの登場によって、私たちの毎日は「デジタル」と切っても切れないものになりました。スマートフォンをかたときも手放すことができない。そんな毎日を送っている人も少なくありません。
デジタルで生活も仕事も便利になりました。好きな音楽、面白いニュースや動画は、スマートフォンを使えばいつでも手に入ります。ただし、その便利さと引き換えに、目の疲れや肩こりといった身体的ダメージ、あるいは「スマートフォンにさわっていないと不安」「SNSにアクセスしていないと周囲から取り残されてしまうような気がする」といった精神的ストレスを感じてしまう人もいるでしょう。
デジタルデトックスは、そうした「デジタル依存」「スマホ依存」ともいわれる状態を解消するために、スマートフォンやパソコンなどのデジタル機器から物理的に離れ、心身ともにリラックスすることです。
今や、デジタルから完全に離れることは不可能であり、スマートフォンを使わないという選択肢は非現実的。ですので、デジタルデトックスは、あくまでもデジタル機器を使うことは前提としつつ、ときには一定期間デジタル機器から距離を置いたり、1日の中でデジタル機器を使わない時間を持つことで、デジタルの影響をデトックスすることなのです。
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デジタルデトックスのメリット
デジタルから意識的に距離を置くデジタルデトックスには、どんな作用が期待できるのでしょうか? デジタルから離れることで、最初はイライラを感じることもあるかもしれませんが、それを乗り越えると次のようなメリットがあらわれてくるかもしれません。
目や肩がリラックス
デジタル機器、とくにスマートフォンを長時間見続けていると、目や肩、首などに負担がかかります。デジタルデトックスは目の疲れの改善や肩こりの解消などにもつながります。
頭の疲れの改善
スマートフォンやパソコンの画面を見続けていることは、常に頭をフル活動させていることにもつながりかねません。それらから目を離して、景色を眺めたり、友人と会話を楽しむことは、頭の疲れをほぐしてくれるでしょう。
眠りの質の向上
ベッドに入ってからも、スマートフォンでSNSや動画を見ている人は少なくないはず。しかし、寝る前にスマートフォンの画面を見ると、眠りの質が向上しないともいわれています。
1日の中で、寝る前の時間をデジタルデトックスの時間にあてると、快眠につながるかもしれません。
SNSとの適切な距離・付き合い方
ツイッター、インスタグラムなどのSNSは、さまざまな情報、面白い情報を伝えてくれる一方で、最近ではそのマイナス面が指摘されることもあります。SNSでの人間関係を重視するあまり、SNSでの自分自身の振る舞いや姿が気になり、ストレスとなってしまう「SNS疲れ」を経験した人もいるのではないでしょうか。
デジタルデトックスは、SNSとの適切な距離や付き合い方を見直す機会にもなるでしょう。
新しいものごとと出合えるかも
毎日スマートフォンに費やしていた時間を1時間、いえ30分でも違うことに使えると考えたら、あなたは何をしますか? 読書、料理、趣味、あるいは英会話などの勉強……。デジタルデトックスは新しい出合いをもたらしてくれることでしょう。
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デジタルデトックスの方法
デジタルデトックスの方法は、いろいろとあります。ここでは、ひとりですぐにはじめられるデジタルデトックスの方法をご紹介します。
スマホの機能を使う
iPhoneには「スクリーンタイム」という機能があり、1日のiPhoneの使用時間をチェックすることができます。「設定→スクリーンタイム」で画面が表示されます。
さらにスクリーンタイムは、画面を見ない時間帯を設定したり、アプリの使用時間を制限することができます。「23時以降はスマートフォンを見ない」「アプリの使用時間は1日2時間まで」などと設定することができるのです。
最新のAndroidスマートフォンにも同様の機能が搭載されています。また、同様のアプリもたくさんありますので、ぜひお気に入りを見つけてください。
使わない時間・場所を決める
スマートフォンの機能やアプリを使うのではなく、もっとシンプルな方法もあります。スマートフォンを使わない時間や場所を自分で決めるのです。
たとえば、通勤で毎朝電車に乗る場合、電車に乗っている間はスマートフォンを使わないと決めてカバンの中にしまっておき、代わりに本を読む。あるいは寝る前の1時間はスマートフォンをさわらないと決める、などです。
意志の力が試されることになるので、家の中でやるのは難しいかもしれません。まずは、バスや電車、睡眠前など、やりやすい場所や時間からはじめるとよいでしょう。
ツアーやキャンプに参加する
レジャーをかねて、デジタルデトックスのツアーやキャンプに参加する方法もあります。また、フロントにスマートフォンを預けて滞在する「デジタルデトックスプラン」を用意しているホテルや旅館もあります。
地図を見たり評判のお店を調べるなど、スマートフォンは旅行先でも便利に使えますが、そこを敢えて我慢して紙の地図で調べたり、現地で人にたずねたりすると、新しい出会いが楽しめそうです。
強制的に使えなくする
デジタルデトックスの最終手段ともいえるのが「強制的に使えなくする」方法です。タイマー付きの箱に入れ、一定の時間は完全に使えないようにしてしまうのも一案です。
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スマホがなくても楽しい時間を過ごせる!
デジタルデトックスでスマートフォンを手放したときに、一体何をすればいいのか? 少し不安になるかもしれませんが、心配いりません。スマホがなくても、楽しいことはたくさんあります!
日記や手紙を書く
いつもSNSでやり取りしている友人に突然手紙を書くとビックリされるでしょうし、ハードルも高いので、まずは日記を書いてみるのはいかがでしょうか。
自分あてに毎日のちょっとした気づきをメモする、電車の中で見た何気ない出来事を書き留める、くらいからスタートしてみると気軽にはじめられそうです。寝る前のひとときをこの時間にあてると、ちょうどいいかもしれませんね。
本を持ってカフェに
休みの日には、スマートフォンではなく本を持って、近くのカフェに出かけてみましょう。スマートフォンを持たずに遠くまで出かけるのは心配ですが、近所のカフェなら何とかなりそうな気がしませんか?
お気に入りの本を読んだり、ぼんやりとしたり、コーヒーの香りを楽しんだりすると、思いがけない発見があるかもしれません。
いつもと違うこと
そのほかにも、映画館で映画を見る、美術館に行く、家のまわりを散歩してみる、新しいレシピに挑戦してみる、自宅でできる筋トレをするなど、スマホがなくてもいろんなことがはじめられそうです。
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デジタルデトックスでいつもと違う自分になる
デジタルデトックスで、収集しすぎた情報や、実は不要だった情報を外へ出してしまえば、いつもと違う新しい自分の一面に気づくかもしれません。
体や心をリラックスさせることはもちろん、毎日のくらしをよりポジティブなものにするために、デジタルデトックスをはじめてみませんか。
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