(2020年1月20日 更新)
「そんなに肉ばかり食べていると、がんになるわよ!」と母親に怒られた経験がある人は、結構多いのではないでしょうか?
今や、2人に1人はがんにかかるといわれる時代。“怖い病気”というイメージがあるだけに、なるべくがんを遠ざける生活をしたい!
そこで肉食はがんを引き起こすのか、本当のところを「近藤誠がん研究所」の所長、近藤誠さんに教えてもらいました!
≪目次≫
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Q. 肉ばかり食べていると、がんになりやすいんですか?
十数万人の男女に食事内容を書いてもらい、その後どうなったかを調べた米国での研究では、極端な肉食ががんによる死亡率を上昇させました。糖質制限の程度がいちばん低いグル―プとくらべると、糖質制限の程度が高く、かつ、肉(魚を含む)を多くとったグループの総死亡率とがん死亡率が高くなっていたのです。
別の米国での研究は19万人に日々の食事内容を答えさせ、そののち7年間、追跡調査をしています。結果、ソーセージやハムを食べる量がいちばん少ないグループとくらべると、食べる量がいちばん多いグループでは、すい臓がんの発症率が68%増えていました。
なぜ肉食でがんが増えるのか、理由は不明です。
人類は太古から、糖質、たんぱく質、脂質、野菜類をとってきました。それぞれの土地や季節によって、食べられるものに制限はあったでしょうが、それぞれの条件下で、食べられるものはなんでも食べていたはずです。
つまり人間の体は、雑食に向いたつくりになっています。したがって、ある特定の食材を偏食するような食生活は、体に悪影響をもたらす、ということは言えそうです。
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A. 米国の研究では、肉食ががん死亡率を上昇させたという報告があります。
ただ、肉にかぎらず、ある特定の食材を偏食するような食生活は体に悪影響をもたらすようです。
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【教えてくれたのは…】
近藤誠(こんどう まこと)
【Profile】
1948年、東京都生まれ。「近藤誠がん研究所」所長。73年、慶應義塾大学医学部卒業。76年、同医学部放射線科に入局。83~2014年、同医学部講師。12年「乳房温存療法のパイオニアとして抗がん剤の毒性、拡大手術の危険性などの啓蒙を続けてきた功績」により第60回菊池寛賞受賞。13年、東京・渋谷に「近藤誠がん研究所・セカンドオピニオン外来」(https://kondo-makoto.com)を開設し、6年間で9000組以上の相談に応えている。『がん放置療法のすすめ』(文春新書)、『医者に殺されない47の心得』(アスコム)、『最高の死に方と最悪の死に方』(宝島社)、『眠っているがんを起こしてはいけない。』(飛鳥新社)、『このクスリがボケを生む!』(学陽書房)ほか著書多数。
(参考)
宝島社新書「医者が教える『がん』にならない30の習慣」
著者:近藤誠
企画・編集協力/日高あつ子
https://tkj.jp/book/?cd=TD296184&path
編/FASHION BOX