【すぐできる! 徹底的に免疫力アップ読本】
近頃気になる“免疫力”は、実は日々の小さな習慣を変えるだけで高められるものです。免疫力の鍵になる、自律神経と腸の正しい整え方を知り、今日から実践しましょう! 効果的に免疫力を高めるための“寝る3時間前の過ごし方”について、医学博士の小林暁子先生に教えていただきました。
≪目次≫
●寝る3時間前を大切に過ごしましょう
○寝る3時間前には夕食を終えて、リラックスする時間に
○バスタイムは1年中、湯船につかる
○スマートフォンやPCをなるべく遠ざける
○寝る前に明日の支度を
●教えてくれたのは……小林暁子先生 プロフィール
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寝る3時間前を大切に過ごしましょう
夜は、交感神経優位から副交感神経優位への切り替えをスムーズにして安眠へ。刺激を避けてクールダウンするひとときを持ちましょう。
■寝る3時間前には夕食を終えて、リラックスする時間に
夕食後の3時間は睡眠の質を上げるための大事な時間帯。早めに夕飯を食べ終えると、後片付けや入浴をしたとしても、時間に余裕ができるはずです。この時を、自分の好きなことに浸れる時間にしましょう。
録画してある番組を見たり、音楽を聴いたり、読書をしたり。腸はリラックスして副交感神経のスイッチが入った時に動きが高まります。
時間がない場合も、アロマの香りをかいだり、お気に入りの寝具に包まれたり、自分なりのクールダウン法を見つけてみて。
▶遅めの夕食になってしまった時は、こんなものがおすすめ!
消化に負担のかかる揚げ物や生ものを食べると、寝つきが悪くなるので避けましょう。主食は控えめにして、スープや具だくさんのみそ汁などがおすすめ。腹八分を心がけて。
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■バスタイムは1年中、湯船につかる
毎日入浴する目的は、体を清潔に保つことのほか、血流をよくして深部体温を上げ、睡眠の質を高めることにあります。なので、夏でもシャワーではなく湯船に入ることを心がけること。
入浴でいったん体温を上げると、1時間ほどして体温が下がった時に、自然に眠気が訪れて寝つきがスムーズに。
ただし、42℃以上の熱い湯は、交感神経が活発になって血管が収縮し、直腸の温度も上がって自律神経のバランスを崩す原因になります。40℃くらいのお湯につかりましょう。
<POINT> おすすめの入浴法
40℃前後のお湯に首までつかって3分、温まったらみぞおちくらいまでの半身浴で10分ほどつかって、13~15分が理想。ぬるいお湯だと体が冷えてしまうという人は、最初はぬるく、上がる前に少しだけお湯の温度を上げると、ぽかぽかが長続きします。
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■スマートフォンやPCをなるべく遠ざける
スマホのブルーライトは交感神経を優位にしてしまい、それによって睡眠の質が下がります。結果的に自律神経のバランスが悪くなり、不調が出やすくなってしまう体に。
ただ、「スマホを見てはいけない」と思いすぎるのも逆効果。週に1日でも、夜のスマホ断ちをしては。
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■寝る前に明日の支度を
朝、散らかった部屋を見ながらバタバタと出かける準備をするものの、忘れ物をして遅刻ギリギリ……では、朝からイライラして、自律神経が乱れた一日になってしまいます。
寝る前に部屋を片付けて、明日着ていく服を準備し、バッグや財布の中身を確かめておいて。
こうして、普段から決まったものが決まった位置にあれば、何かが見つからなくて焦り、自律神経が乱れたまま一日をスタートさせることがなくなるはず。心地よい明日を、この時間で作りましょう。
▶こんなことをすれば、次の日慌てずに済むかも!
・翌日必要なものを確認し、バッグに入れる
・財布には必要な金額だけを入れ、レシートを整理
・明日の気候を確かめ、着ていく服を準備
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\教えて小林先生!/
Q.仕事や友人との集まりで夜遅く帰宅する日は、どんな過ごし方をすればよいですか?
A.質のよい睡眠のためにできることをしましょう
睡眠時間が少なくなっても、質を高めることが大切。リラックスするために少しでも湯船に入るほうがよいですが、寝つきが悪くなる熱いお湯は避けて。40℃くらいのお湯に10分ほど入るのがよいでしょう。
すでに眠気が強い時は、早く寝てしまい、翌朝早起きしてシャワーを浴びてもOKです。
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教えてくれたのは……
小林暁子先生 プロフィール
小林メディカルクリニック東京院長・医学博士。順天堂大学医学部卒業後、順天堂大学総合診療科を経て、2005年にクリニック開業。内科、皮膚科のほか、便秘外来や女性専門外来を併設し、全身の不調に対応する。便秘外来ではのべ20万人以上の便秘患者の治療に携わる。
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illustration_Rena Yamanaka
text_Ema Tanaka
(リンネル 2020年6月号)
web edit_FASHION BOX, Ayaki Ando[vivace]