夕方に眠くなる、物忘れがある、イライラしやすい……そんな症状がある方は、もしかしたら低血糖症かもしれません。精神科医の藤川先生は、低血糖がもたらす悪影響に、警鐘を鳴らします。低血糖にならないために、今すぐやめるべき食事を藤川先生が教えてくださいました。
≪目次≫
教えてくれたのは……
藤川徳美(ふじかわ・とくみ)先生
1960年、広島県生まれ。医学博士。1984年、広島大学医学部卒業。広島大学医学部附属病院(現・広島大学病院)精神神経科、県立広島病院精神神経科、国立病院機構賀茂精神医療センターなどに勤務。
うつ病の薬理・画像研究や、MRIを用いた老年期うつ病研究を行い、老年発症のうつ病には微小脳梗塞が多いことを世界に先駆けて発見する。2008年に「ふじかわ心療内科クリニック」(広島県廿日市市)を開院。気分障害、不安障害、睡眠障害、ストレス性疾患、認知症などに対して多面的な治療法を採用しながら治療にあたっている。著書に『うつ消しごはん』(方丈社)、『薬に頼らずうつを治す方法』(アチーブメント出版)、監修では『食事でよくなる! 子供の発達障害』(マキノ出版)がある。
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今すぐやめたいNG食べ物の1つ、トランス脂肪酸
狂った脂肪が細胞を壊して
重篤な悪影響が心身に起こる!
正しい知識を身につけ、自衛して摂取を防ぐ
トランス脂肪酸は、液体の植物油に水素添加を行って固体や半固体の油脂をつくったり、植物油を高温にして脱臭したりする過程で生じるもの。代表的なものは、植物油をもとにしていることでかつては健康によいと思われていたマーガリンやショートニングなどですが、今もパンやドーナツ、お菓子や揚げ物、さまざまな加工商品に含まれています。
脂肪酸は私たちの体の細胞の一つひとつを包む細胞膜の材料にもなります。細胞膜にトランス脂肪酸が入り込むと細胞膜は弱くなり、病気やトラブルのもとになりかねません。
またトランス脂肪酸を過剰に摂取すると、心筋梗塞などの冠動脈疾患に至る危険性が高まるとされ、そのほか肥満やアレルギーとのかかわりも指摘されています。
そのためWHO(世界保健機関)を含む国際機関の専門家会議では、「トランス脂肪酸の摂取量を総エネルギー摂取量の1%に相当する量よりも少なくする」ことを勧告しているほど。それだけ体に悪影響ということです。
ところが日本では、欧米に比べて脂質の摂取が少ないとして、食品メーカー側にトランス脂肪酸を減らすよう自主的な努力を求めるのみ。実質的には何の規制もしておらず、いわば野放しになっているのです。
日本でも食生活は欧米並みに脂質の多い食生活に変わってきています。どんな食べ物に使われているか、どうしたら避けることができるのかを知り、自衛することが大切です。
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トランス脂肪酸は菓子パンにも! どんな食品に含まれている?
ジャンクフード
ポテトチップスなどのスナック菓子やクッキー、菓子パン、ファストフード店のポテトやハンバーガー、カレーやシチューのルーなどの加工食品はトランス脂肪酸を含む危険性が。
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マーガリン/ショートニング
「トランス脂肪酸フリー」の商品も増えていますが、すべてのマーガリンがそうではありません。ショートニングやファットスプレッド、コーヒーフレッシュにも注意を。
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☆世界では使用禁止も増えている
国によって対応が異なり、含有量の規制や表示の義務化などの措置がとられていますが、アメリカでは2018年6月から部分水素添加油脂の食品への使用が原則禁止とされています。
☆サラダ油も要注意
サラダ油は植物性の油脂を原料にしているため、かつては健康によいと思われていました。大豆油やキャノーラ油などの混合でつくられリノール酸を含みますが、揚げ物などで200℃に加熱したり、体内で酸化ストレスがかかると有害物質の「ヒドロキシノネナール」を発生させたりします。加工商品でラベルに植物油脂とある場合も同じですので避けましょう。
卵が使われている分、マヨネーズはセーフ!
植物油脂を含むものの、マヨネーズには卵が使われており、比較的問題はありません。むしろ注意したいのは市販のドレッシング。たとえばノンオイルのタイプには、果糖がたっぷりで、ヘルシーとはいえないためご注意を。
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(抜粋)
TJ MOOK『精神科医が考えた! うつも消える! 心を強くする食事術』
監修/藤川徳美
表紙撮影/高杉 純
編集・ライティング/藤田都美子
ライティング/杉浦美佐緒、宇津井恵子
WEB編集/FASHION BOX
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